恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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754部分:第六十一話 袁術、歌で仕掛けるのことその二
第六十一話 袁術、歌で仕掛けるのことその二
「こう呼ばせてもらいますね」
「ええ、そうしてよね」
「ううむ。しかしだ」
鷲塚はその二人を見ながらこう言ってきた。
「こう言っては何だか貴殿等は」
「んっ、どうしたの?」
「私達に何かありますか?」
「本当に叔母と姪なのか?」
怪訝な顔でだ。二人に問うのだった。
「逆ではないのか?」
「その前に血縁関係あるのか?」
覇王丸はここまで言った。
「義理の姪とかじゃないよな」
「それはないわよ」
「私達は本当に叔母と姪ですから」
「信じられねえなあ」
覇王丸は本気で言っていた。
「血縁関係っていうのはな」
「まあ昔からそう言われてるけれどね」
「それは」
その通りだという二人だった。そのことは否定できなかった。
「私の姉さん私よりかなり年上だったのよ」
「それで私と叔母上の歳が近いのです」
こう話すのだった。
「それでなのよ」
「歳も近いんですよ」
「っていうかだからな」
覇王丸は呆れながら話す。
「本当に血縁関係にあるのかって」
「私母親似なんです」
荀攸がこう話す。
「それでなんです」
「私は御婆様に似てるの」
叔母も話す。
「それでこうしてね」
「容姿が全然違うんです」
「それでか」
「成程な」
覇王丸と鷲塚もこれで納得した。そしてだ。
小次郎がだ。二人に対して述べた。
「それで御二人は」
「私達が?」
「あの、今度は何が」
「お酒好きなのですね。どちらも」
彼女が二人に言うのはこのことだった。
「荀彧さんだけでなくて」
「私の一族ってそうなのよ」
「皆お酒好きなんです」
「新撰組でもそうでした」
小次郎は微笑んでこう述べた。
「よく飲みました」
「そうだったのね」
「元の世界でもでしたか」
「はい、京の都でよく飲みました」
「そうだったな。都の酒もよかったな」
「はい」
鷲塚にも答えるのだった。
「あの頃は。確かに殺伐としていましたが」
「酒も楽しんでいたな」
「そうでしたね」
そんな話をしていた。そのうえで酒を飲んでいたのだった。
その次の朝だ。袁術達はだ。今度は振り付けの話をしていた。
「そうじゃな。わらわが真ん中か」
「はい、それで私が左で」
「私が右ですね」
張勲と郭嘉が袁術と話している。
「それでいきましょう」
「その位置がいいと思います」
「はい、私もそれでいいと思います」
振り付けの相談役は于禁だった。彼女は笑顔で三人に話している。
「あとは踊りは」
「踊りは于禁の話通りでよいな」
「そうしましょう」
「それで」
三人もだ。彼女に任せるというのだった。
「こういうことは得意じゃ」
「何か自然に身に着きますよね」
「本当に」
三人は既に舞台の服になっている。そのうえでの話だった。
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