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魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築

作者:南條 綾
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5部 Sweet Songs Forever
4章 エピローグ
  エピローグ2

 
前書き
これでとらハ3のOVAの話は終わり
多分これ以降恭也さんたちの出番少なくなるんだろうなぁ 

 
 そうして、それから何回かの季節がかわり時間が経った。
そんな時間が経ったある日、俺と恭也さんと美由希さんは、
再びフィアッセさんとエリスさんによって、イギリスに呼び出された。
俺はまた何か起きたのかなと思ったのだが、
用件は、今回の事件の最大の謎・・・ティオレ・クリステラさんの遺産に関してだった。
 
 少しだけみんなと雑談をしてから
フィアッセさんやあの時会った人たちとはメールのやり取りは今もしているけれど、忙しいからこうやって全員と会うのはあの時以来かな

「あの、フィアッセさん。それで用件の方は・・・」

「あ、そうだね。・・・この間の誕生日にね、ママからビデオレターが届いたの」

 それの中に、例の遺産の詳細が納められているらしい。
なお、ビデオレター自体は数年に渡って信用のおける所が保管・管理。
フィアッセさんが一定の年齢を迎えるか、結婚した時に渡される手はずになっていたそうだ。
そして、そのビデオレターを一緒に見ることになった。・・・ちょっと待ってっ!!
それって恭也さん達やエリスさんならわかるけど、俺まで良いの
おれそのティオレさんと合った事ないし

「私居ていいんですか?」

「・・・嫌?」

「嫌とかじゃなくてですね、恭也さんやエリスさん達と違って、幼なじみでもなければ、スクール関係者でもないですし・・・」

「あのね、綾ちゃん。私達はみんな、君にも見る権利があると思っているし、少しの間だけどここに入学してたんだよそれにママの遺産について、知る権利があると思ってる。だから、大丈夫だよ」

 一応恭也さんやエリスさん達も見る。・・・みんな、フィアッセさんと同意見という目をしていた。なので、納得することにした。
とにかく、映像がスタートして・・・画面に映るのは、
ブラウンの髪をバックに品良く流した妙齢の女性。
俺は初めて見るけど、恭也さん達はどこか懐かしそうに、少し寂しげに、その女性を見る。
そう、この女性がティオレ・クリステラさん。フィアッセさんのお母さんだ。
まず、ビデオはフィアッセさんや恭也さん達、そしてスクールのみんなやエリスさんへのメッセージから始まった。
その言葉の一つ一つに、皆は喜び、泣き、そして笑い・・・。
俺は共有が出来ないけれど出来ればお会いしたかたぁと思った。

「それで、そろそろ遺産の話に入るわね。願わくは、あなたがこれを見る時、結婚のプレゼントになることを祈るわ」

 遺産は確かにあった。
遺産の正体は・・・家。フィアッセさんの両親が結婚前に一緒に暮らしていた小さな別荘。それがティオレ・クリステラの遺産だった。
別荘自体の資産的価値はさほどでもない。でも・・・フィアッセさんにとっては、宝物だろうと思う。

『それじゃあ最後に、あなたが最初に歌った時の気持ちを忘れないように。
ステージや会場が無くても、歌はどこでも歌えるってことを、二人で歌った初めてのステージの気持ちを忘れないように・・・』

 画面の中のティオレさんがそこまで言うと、映像が切り替わった。
映るのは屋外。そしてそこに立てられたたくさんにテント。そこに、人だかりがある。 
その中心に、二人の人物が居た。誰かは、俺でも見てすぐにわかった。
先ほど映っていた時よりも幾分若いティオレさんと、子どもの頃のフィアッセさんだった。
二人が、ステージもない場所で、青空の下で歌っている。
その歌声に辺りの人々が聞き入り、笑顔になる。
・・・中にはケガをしているのか、包帯をしていたり、松葉杖の人も居るのに。
それは、俺達も同じ。画面の中の歌声に耳を傾けていた。
ビデオが終わるまで・・・ずっと。
その歌声は、きっと世界中に響いている。ティオレさんから、フィアッセさんに受け継がれて。
あの時護れて本当に良かったとこれからもこのような笑顔を見ていきたいと思ったし、思いを受け継ぐってこんな感じだと今回でまた学んだことだった。

 俺は声を立てずに涙を流していた
すごく感動したから、隣に座っていたフィアッセさんが頭を撫でてハンカチを渡してくれた。

 俺の護りたいのは身近な大切な人を理不尽な力に負けないように護りたいと改めて心に思った
思い出に深い事件だった。
 
 

 
後書き
 次から次章と時間は前話に戻ります。 
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