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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第六章 Perfect Breaker
  敵の狙いは―――


「っ・・・・!!なんだこいつは!?」

「効かないぜ・・・この俺にそんな攻撃!!」


戦場から離れた丘の上。
蒔風がいくら斬りつけようと、殴り飛ばそうと、相手の男は無傷で立ち上がってくる。


「・・・・・」

「おいおいもっとすげえので攻めないとよ、全部戻っちまうぜ?」

「(傷がつかない・・・?いや、違う。こいつ確かに最初は・・・・)」

構え、余裕の態度を崩さない男を睨み付け、蒔風の思考が走る。


「(最初の攻撃は確かに効いていた。確実に肩を外していた・・・・)」

それが、瞬時に治ったのだ。
その後も、更に強い一撃で攻撃しようとも、男の体に傷がつくことがない。


「(まあそもそもここの力があるんじゃ、怪我なんて最初からするはずないんだが)」

それでも、身体に疲労は溜まっていく。
だと言うのに、これだけの攻撃でもこの男の息は上がらない。

喰らうなら喰らうで、服が裂けてもいいくらいの一撃であるにも、関わらずだ。


「(狙われているのが俺だけならいいが・・・・翼人、と言う発言。ほかの二人は大丈夫だといいが・・・・)」




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「はいよっ!!」

「ッ!!」

軽快な男の足払いに、観鈴が体勢を崩した。

翼で体の姿勢を強引に立て直すも、男の体重がのしかかったひじ打ちに、そのまま仰向けに倒れてしまう。
左のひじ打ち落としから一回転して立ち、そのまま右手の銃口を観鈴の胸に向ける。


「喰らえ!!」

「んンッッ!!」

ドッ!!バギョァゥッッ!!!

「観鈴!!」


至近距離からの砲撃。
しかし、観鈴はそれを衝撃波で拡散させた。

だが、体勢が体勢だ。
背後が地面で、至近距離である以上、拡散させればその無数に分かれた砲撃は、観鈴を避けて地面に命中する。


ボコォッ!!と、地面がオレンジ色に膨れ上がった。
そして直後に爆発。二人の姿が煙と炎と土砂の向こう側に消えて行った。


「す、すごい・・・」

その光景に、エクレールはもはや往人への攻撃の手を止めてしまっていた。
まさかパスティヤージュに、こんな空騎士がいるとは思わなかった。


『・・・くとさん・・・往人さん!!』

「観鈴!?」

そんなエクレールの傍ら、往人の脳内に観鈴の声が送られてきた。

煙の中を見ると、その中から砲撃が三本、周囲を薙ぎ払うかのように振り回される。
それを地面に飛び込む形で全員が回避し、数名が命中してリタイアとなる。

さらにその後、弾き飛ばそうとしたのか中から衝撃波が円形に吹き荒れるも、その土煙は晴れない。


「どうした!!爆発はだいじょうぶなのか!?」

『わ、私は何とか衝撃波張って大丈夫だけど・・・この人・・・!!』


あの爆発の中。
観鈴は一気に衝撃波を背面に打ち込み、それを以って爆発の勢いと相殺して難を逃れた。

だが、この目の前の男は違う。
この男は、あの中の吹き荒れる爆風、熱風、紅蓮、土砂を


全て見切って回避していたのだ――――!!!



『この人、ここの人じゃないよ!!!』

「なに!?」

『往人さん!!あっちの人に行って、この人の確認してもらって!!』

「よ、よし!!待ってろよ!!」


そうして、往人がカメラマンに叫ぶ。
この戦興行の様子を、様々な場所に放映しているカメラだ。

さっきまで観鈴の相手をしていた男の顔をアップにし、フロニャルド側に問いかける。


「この男はどこの所属だ!?」




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「どらぁ!!」

「キャァッ!?」

「・・・!!」


剛腕を振るう男の攻撃を、紙一重で回避するヴィヴィオ。
その脇を、長門がいつにもなく真剣な表情でつかみかかって行った。

その襟をつかみ、地面に二、三度叩きつけてから蹴りを放つ。


しかし、男はそれをノーダメージで潜り抜けた。

受け身を取って
力を込めて、身体を丸め
逆に力を抜いて、衝撃を流して

そのいずれの方法でも、なく


この男は、叩きつけられるなら同等の威力の拳を地面に叩きつけ、その威力を完全に殺していたのだ――――


そして、最後の蹴りは

「!!!」

「ハッ!!」

長門の蹴りに合わせ、同時に男の蹴りも放たれた。
その衝撃は地面を奔って円形に地面を爆ぜさせ、その一瞬の後に


「ゼッッ!!」

ドンッッッ!!!

長門の足を粉砕し、地面の上を四回ほど撥ねさせながら吹き飛ばしたのだ。


「有希!!!」

「長門!!」


その一撃に、長門は倒れる。
表情こそは無感情なものだが、キョンには心なしか、焦燥が感じ取られた。

「身体の機能が低下・・・・予想以上の力」

「長門さん、大丈夫ですか?」

「・・・・気を付けて」

「え?」

「彼はこの時空の人物ではない」




「ゴライアス!!」

「ゴオォオォォォオオオオオおおおおおお!!!」

呟く長門の向こうで、ゴライアスが雄叫びを上げて男に掴みかかって行った。
それに合わせ、男も掌に唾を吐きかけてからその腕に合わせる。


「な!?」

「力比べか?面白れぇ!!」

ゴライアスの手を正面から握り返し、手四つの状態に持ち込む男。

ゴライアスの全身は鉱石でくみ上げられている。
しかも身長は倍も違い、そのウェイトの差は比べるべくもない。


だというのにもかかわらず


「ヌゥァアぁあああああ!!!」

「ゴ・・・」

ゴライアスを、持ち上げた。
そしてそのまま振りかぶり、その巨体を彼女らの方へと投げつける――――



ズッッ・・・・

「逃げ」

ドンッッッ!!!

凄まじい量の土砂を巻き上げ、ゴライアスが大地に叩きつけられて砕け散った。

その土砂に巻き込まれ、数人が埋もれてしまう。



「覇ァッッ!!!」

アインハルトの気力がそのどしゃをおしのけ 、ドーム状にみんなを護っていた。
その中から、ヴィヴィオが一番槍と駆け出していく。

ディバインバスターと同時に殴りつける拳。
男はそれに対して肩からのタックルで応じた。


そして、ヴィヴィオのそれは至極当然のように砕かれた。

砲撃はガラスのように粉々に。
身体は木の葉のように宙を舞う。

しかし、彼女らはあきらめない。



攻撃直後は、隙が必ずできる。
その隙を狙い、四肢に溜まった集束魔力を

「抜剣―――四天星煌!!!」

ミウラが一気に、蹴り抜いた。

「衝天星煌刃!!!」

集束魔法と言うだけあって、一点に溜められていくその威力は凄まじいものを誇る。
先の大会では、その魔力量にスタジアムの警報が鳴り響いたほどだ。

それだけの威力を秘めた跳び蹴りが、男に向かって放たれる。


しかし

ドゴッッ!!

「やっ・・・・な!!」

バギィッッ!!!


この男は、止まらなかった。



「(ま、まさか・・・・ヴィヴィオさんに合わせてたんじゃなくて・・・・!!)」

そう。この男はヴィヴィオに合わせてタックルをしたのではない。
その後ろにいる全員をまとめて吹き飛ばすために、あの地点からダッシュをかけていただけのこと―――――!!!


だからこそ「攻撃後」等と言う隙はありなどしない。
男のこれは、まだ準備段階――――!!



「下がってください」

「え?」

構えるリオとアインハルト。
しかし、その後ろから柔らかな声が聞こえてきた。


ドンッッ!!

赤い光球が男に飛来し、その体表面をわずかに焦がした。
振り返ると、そこには手の平にまだ光球を佇ませる古泉が。


「やっちゃいなさい!!古泉君!!」

「ええ。僕もそろそろ・・・・大人しくして居られないようですので」

ハルヒの命に、古泉の柔らかな表情が少し鋭くなる。
柔和な笑みを浮かべるその双眸が、少し開かれて瞳が映る。


「行きますよ」

ドッ!!ドドドドドドンッッ!!!

連続した攻撃は、全て男の身体に命中して爆ぜていく。
しかし、一体どういう身体をしているのか。男は一切ひるむことなく彼らの方へと一直線に駆け抜けてくる。

もはや男の一歩は大地を砕き、土砂を巻き上げる災害のようなものとなっていた。


それはもはやタックルと言うには生易しく。
古泉の脳裏には、一つのイメージが浮かんでいた。

「――――破城鎚・・・・!!!」

それはもはや鈍器だった。

男の背後が、まったく見えない。
フロニャルドの広大な景色が、黄土色の土砂にかき消されていた。


だからこそ



ドォンッッ!!

「がっ!?」

男は背後からの砲撃に、後頭部が痛みを感じるまで気づかなかった。


土砂に開いた一つの穴。
その向こうからは、ミウラに支えられながらもディバインバスターを放ったヴィヴィオの姿が。


「な・・・うがっ!?」

後頭部を撃たれ、体勢が崩れ始める。
さらに、地面が砕けて脚をも掬われる。


「(あの優男・・・俺を狙ってると思ったら、地面に穴開けてやがったのか!!)」

古泉の光弾で脆くなった地面に足を取られて、男が完全に体勢を崩した。
その男を

「どいて」


ボロボロの長門が、真上に向かって投げ放った。

形を見れば合気か、それとも彼女の場合は力学計算か。
ともかく、男は全く無防備な大勢で大空に投げ飛ばされていった。


「おぉ・・・が、まだ甘い!!」

ドドンッッ!!と、空で大気が振るえた。
見上げると、男の筋肉が肥大している。


「く、来る気か!?」

キョンの声に反応したのか、男が拳を振りかぶって落下してきた。

抱える長門を見ると、もう体の限界を超えているらしい。
回復は進んでいるというが、あの男の落下には間に合わない・・・・!!


「大丈夫です!!」

「私たちがやります!!」

そこに、アインハルトとリオが立つ。

相手は空中。
どれだけ落下してきても、足場がない空中ならばその威力は半減以上。

ならば、こちらの最大出力を以って立ち向かえば――――――



「行きます!!覇王――――」

「春光流――――」

ゴッッ!!

「断k」「絶sy」

「消えィッッ!!!」

ドゴォッッッ!!!



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ズ――――ズンッッ!!!


「ウわっ!?」

「な、なんだ!?」


剣を振るうセイバーの足元が揺れる。
周囲を見渡すと、西側の草原から煙が上がっている。

しかし、その煙が普通じゃない。


周囲に飛び散るようなそう言った爆発の物ではない。


そう、あの形は
あの特徴的なキノコ雲は・・・・


「原爆・・・・?」

「バカ言うなよセイバー!!いくらなんでもそんなもんあるわけないだろ」

「で、ですよね・・・・」


たしかに、キノコ雲だからと言って必ずしも爆発や燃焼が必要なわけではない。
簡単に言うと、大気中で熱エネルギーの局所的かつ急激な解放があると起こる積乱雲の一種だ。

そう言う意味では、あれは爆炎ではない。
だが、それだけのエネルギーがあの一点で消費されるなど・・・・



「たしかあちらにはヴィヴィオ達が・・・・」

「助けに行こう!!あっちもヤバそうだ!!」

「はい!!」

「おっとぉ!!」


彼女らの加勢に向かおうとするセイバーのバイクの前に、しかし男が立ちふさがる。

だが、それにかまわずセイバーはアクセルを捻った。
クラッチを切り替え、一気に加速する。


しかし

バゴゥッッ!!



爆発

その衝撃に弾き飛ばされたセイバーが、剣を支えに膝立ちになる。


炎の中には、爆発してバラバラになったバイクが見えた。
衝突してああなったのだろうか?

だが、セイバーの額には冷や汗が浮かぶ。


「(あの爆発は、攻撃を食らってでの物じゃない・・・・)」

ザッ・・・・

「(あの感覚は・・・何かにぶつかってひしゃげ、そして爆発した感覚!!)」

ザシッ!!


「セイバーさん。あなたをここから先に行かせるわけにはいかんのですよ」


炎の中から、男が出てきた。
その身体には、一切の傷はない。

もし―――
もしも仮に、セイバーの感覚が当たっているのならば。


あのバイクは、この男に衝突して爆発したことになる・・・・・!!!


「行かせてもらいます!!」

「フッっ!!」

ジャッ、ギィン――――

「・・・・・な」



エクスカリバーを振るい、男に突き出し行くセイバー。
セイバーはその突きの突進のまま男を抜けて、先に進もうとしていた。

しかし、男はそれをとどめた。
エクスカリバーの切っ先を握りしめ、その突進を止めることでそれを成し遂げる。


「な・・・・」

「見えない剣とは言っても、真っ直ぐな西洋剣。突きならその先に手を出せばこれで捕まえられますな」


そう言う男は、今までどおり半分ふざけた様子で丁寧語を使ってくる。
時たま不遜にも見えるその態度が気にくわないが、今はそんなこと、どうでもいい。



「素手でエクスカリバーを掴んで止めた・・・・!?」

さらに言うならば、男の手のひらは「無傷」である。
一滴の血も流さず、掌の皮を薄皮一枚たりとも傷つけることなく、だ。

まるで、エクスカリバーに刃などないかのような。


「硬い・・・!?」

「先ほども自分でそう言ってたじゃないですかぁ」



確かにそう言った。
だがあの時はエクスカリバーで切ったというよりは、風王結界の出力を調整して「殴った」という方が正しい。

しかし、まさか本当に刃が通らないなんてことが想定出来るだろうか―――――



「さて、あの方の目的はもう少しのようですしねぇ。遊んでもらいましょうかぁ!!」

「クッッ!!!」



------------------------------------------------------------



「オラァ!!」

「ゴゥッ!?ハ・・・ハッ、すげぇ!!でも意味ねーっての!!」

「ゴッ・・・ガハッ!?」


蒔風のアッパーが男の身体を少し浮かす。
しかし、そのダメージが効かない・・・・否、「無くなっている」のか、男の頭突きからの膝蹴りが共に顔面に入って蒔風が後ろに下がる。


「はぁ・・・ハァ・・・・」

「この世界じゃもともと体に怪我とかしないんだっけ?でもあんた、相当疲れてるね」


蒔風は全身から滝のように汗を流している。
プールから上がったかのように肌は濡れ、服が張りついて不快感をさらに助長する。


ズ――――ズンッッ!!!


「なんだ・・・・?」

「おぉ・・・・オフィナの野郎、ぶっ放したか」

「なに・・・・!?」


大地の震動音がして、遠くの方でキノコ雲が上がる。
オフィナ、と言うのがその場にいる敵らしいが、それ以上に蒔風の脳内は一つのことで埋め尽くされた。


翼人が配置されている場所はわかっている。

東側の少し外れた丘とその麓付近に、砲撃隊と交戦する観鈴。
砦前の森と草原に迷宮を張って待ち構える理樹。


相手は厄介だが、翼人ならいずれ倒せる相手だ。
現に蒔風も、疲弊しきってはいるものの相手の能力はすでに察しがついている。

その対処法もある。



だが、あの位置はそのどちらでもない。


位置は、三国同盟側・西の草原。
あの位置には――――



「ヴィヴィオ!!!!」

「おっと!?」


その場に向かって、蒔風が咆哮し翼を広げる。
一気に飛び立っていこうとする蒔風だが、その眼前に男が立ちふさがる。


「どけ!!」

「おっ!?」


が、今の蒔風にこんな男を相手にしている余裕はない。

地面に軽く触れると、背の低い木が太い枝を宿すほどに急成長した。
そしてその枝を手刀で切り落とすと、男に向かってそれを投げつけた。


「げうっ!?」

「大人しくしてろ!!原理は知らんが、その身体なら平気だろ!!」

男の腹にそれは突き刺さり、草原の中に点々と存在する岩の一つに叩きつけられた。
枝によって縫いとめられた男をしり目に、蒔風は飛んで行ってしまう。


「あーーーゴホっ。やっぱもう見抜かれてたか」

少しだけ血を吐きだし、しかしそんな見た目とは裏腹に、男は軽い口調でつぶやく。


「植生、なんてロクに使ってない能力だから完全に忘れてたわ・・・・げ、この枝曲がりくねってやがる」

エグイことするよな、と言いながら、ブチブチと強引に身体を前に進ませ、身体から枝を抜く。
ズポッと枝から解放され、男の腹に開いた穴もふさがって行った。

携帯を取り出す。


「あーー、こっち逃げられた。でもそっちには向かってないので・・・・え?もう終わる?」



------------------------------------------------------------


『現在、所属不明の参加者が戦に入り込んでいます。各自戦闘を中断し―――――』


アナウンスが空に響く中、蒔風が一気に飛翔して行く。
目指すは草原。その中に


ザッ!!

「な・・・・」


ドン!!とでも効果音を付ければいいか。
その場の風景はそんな光景だった。

地面に大きなクレーター。
そしてその中も外も、広範囲にわたって地面が掘り起こされ、そこからはシュウシュウと煙が上がっている。

中心地の地面には、叩きつけられたのか拳の跡がくっきりと残っていた。


その周辺に、転がる人影。


「おい、大丈夫か!!・・・キョン、ハルヒッッ!!」

「・・・ぉ・・・・・・・」

口から洩れる小さな声に、生きていると安堵する蒔風。
冷静に考えれば、この地で死ぬなんてことはないのだが、この光景はそれをも忘れさせる。

そして、中心地から離れたところでみくるとコロナが気絶しているのを見つけ、さらに近くで古泉と長門を発見した。



「・・・・ヴィヴィオ!!!」

「あ・・・パ・・・パ・・・・」

「・・・・せめてパパじゃなくておとーさんって言いなさい」

「あはは・・・・ッ」

良かった、と安堵の表情を浮かべ、ヴィヴィオとミウラを抱えて行く。

その中心地に戻り、今度はアインハルトとリオを発見し、抱えて衛生兵を呼ぶ。



「一体何が・・・何者がもぐりこんでいるんだ・・・・」

煙の上がる大地から彼女らを離し、木の根元に降ろして蒔風が険しい表情を作る。


今交戦中なのはいったい誰なのか。
相手の人数がわからない以上、全てに当たるしかない・・・・

とりあえず、観鈴に連絡を取ろうとする蒔風。
だが、ちょうどよくそこで通信機が受信を知らせてきた。


「どうした?」

『舜か!!やっとつながった・・・・』

出ると、相手は一刀だった。
フロニャルドと向こうの世界の通信は、リコッタの作った通信機の範囲内でしか繋がらない。

今回は戦興行と言うこともあり、この戦場範囲内ならつながるようにはしたのだが、蒔風のいた場所は範囲外だったようだ。



「何があった?確か風祭の街で寝てる、って話だけは聞いたんだけど?魔物にでも襲われたか?ってか、今はそれどころじゃなくてだな・・・・」

『お前そっちで襲われたか!?』

「・・・・・なに?」

風祭市にいた一刀が、それを知っていることに驚く蒔風。


「一刀・・・・お前そっちで何があった?いや・・・何に会った?」

『落ち着いて聞け!!あいつの狙いは・・・・・』



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「ガハッっ!!」

「やっと当たったか。なんて硬さだ」

男の拳が、腹に命中して地面に倒れる。

周囲の木々は倒れており、今までの戦いを物語っていた。


「だが、あとはもう少しだ。一度破ればあとは・・・・」

ドゴッッ!!

「ウグッッ!?」

「容易い」

男の蹴りに、唇が切れる。

地面に倒れ、腰を落としてしまった。
そこに、ナイフが投げられた。


二の腕を少し掠め、血がタラタラと流れ出てきた。


「さて」

男が、歩みを進めて使づいてくる。


その場に、蒔風は全力疾走して向かって行った。
一刀からの報告が、頭を反芻する。


「いったい・・・・何のつもりなんだ・・・・!!」


その、報告とは


『あいつらの狙いは・・・・次の狙いは、理樹だ!!!』




to be continued
 
 

 
後書き

良く考えたらこの戦場って堀江由依三人いる?

羽入
「うぐぅ」

ミルヒ
「うぐぅ」

理樹
「うぐぅ」

だが残念、一人はアニメのみ。



男の狙い判明。
だが、それもまだまだ通過点でしかないのですよ――――!!!

蒔風
「な、なんだってーーーー!?」


ちなみに敵は五人。トップの男とその従者っぽいのが四人ですね。こう・・・・魔王と四天王みたいな?
理樹の相手をしていた男がトップです。


蒔風が相手していたのは、その下の男だったんですよ・・・・!!
四人の男たちの能力も、解っている方ももういるのではないでしょうか?

とりあえずヴィヴィオの相手をしていた奴の名前(オフィナ)だけ考えました。
女っぽい?がっつり攻撃系の男ですが何か?

名前元ネタはJRの駅です。

JRって何の略?と友人に聞かれて自信満々に「ジャスティス ライン(正義の道)」と答えたら鼻で笑われました。なぜ?
代替案で「じゃあ「ジェノサイド ループ(無限殲滅)」」って言ったらバカにされました。だからなぜ?あと、私はアホだと胸を張って叫ぶ。

せっかく「邪悪系」と「正義系」の両方で攻めたのに!!
中二病なのが問題?だが中二病に罪はない。


ちなみにほかの三人の名前は考えてません

「Rewrite」が結合している、と言うことに驚いた方も多いのでしょうが、もしかしたらこれ以上絡まないかもしれません。
まあ私が新たなストーリーの情報を受信したら話は別ですが。


多分、今章もいろいろぶっちぎっるので細かいことは気にしないでね!!
いや、ちゃんと整合性は取るけども!!


理樹
「次回、狙われたのは僕!?」

蒔風
「はーい、貞操的な意味だと思った人、怒らないから挙手してください」

理鬼
「貴様をコロス」

蒔風
「ギャぁ!!!」

西園
「はい」(ノ)



ではまた次回
 
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