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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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722部分:第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその三


第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその三

「今日も頑張るからねーーーーーーーーっ!」
「地和ちゃーーーーーーん!」
「皆の妹ーーーーーーーーーーっ!?」
 張梁は左目をウィンクさせて応える。
「じゃあ歌うよ!」
「人和ちゃーーーーーーん!」
「とても可愛い」
 張宝はいつもの口調のままだ。
「今日も最後まで」
「アンコーーーーーーーール!」
「アンコーーーーーーーール!」
 何故かこんな言葉が出ていた。そうして三人もそれに応えてだった。
「じゃああの歌にする?」
「そうね、ここはね」
「あの歌にしよう」
 こうしてだった。歌う曲は。
「愛はだってだって最強」
「世界だって救うの」
 ハイテンションでノリのいい曲を歌う。舞台はさらに盛り上がる。
 しかしここにだ。突然だった。
「待て!」
「ここで舞台を開くな!」
「すぐに解散しろ!」
 鎧の役人に兵達が来てだ。こう言ってきたのだ。
「許可は得ているのか!」
「得ていないなら解散しろ!」
「いいな!」
「えっ、そんな」
 それを聞いてだ。三姉妹は言うのであった。
「もう許可は得ているけれど」
「舞台を開く前にちゃんとお役所に言ったわよ」
「間違いないわ」
 三姉妹は言うのであった。
「バイスさんとマチュアさんがね」
「それあたし達も見たし、許可の書もね」
「間違いないわ」
「そんなことは知らん」
 きつい顔で言う先頭に立つ役人だった。
「得てはいない」
「だからそんなの」
「何、言い掛かり?」
「まさか」
「そんなに言うんならな」
 役人はここでだ。いやらしい笑みを浮かべてきた。程遠志達親衛隊が慌ててやって来た。
「何故役人達が!?」
「そんな、これって」
「どうしたんですか!?」
「どうしたもこうしたも」
 張角が自分達の前に来た彼女達に対して言う。
「お役人さん達がおかしいのよ」
「おかしい!?」
「おかしいっていうと」
「許可は得ていますよ」
「それがないっていうのよ」
 張角は困った顔で彼女達にまた話す。
「何でなのよ、一体」
「バイスさんとマチュアさんは?」
「一体何処に?」
「あの人達がそうしたことをしているのに」
 その二人は何故か来ない。それが余計に事態を混乱させていた。
 そしてだ。役人はさらに増長して言うのであった。
「舞台を続けさせたければだ」
「何だっていうのよ」
「あるものを出すのだな」
 こう三姉妹に言うのだった。怖気付く彼女達にだ。
「金なり」
「そんなのないわよ」
 張梁がきっとした顔になって言い返す。
「お金なんて」
「そうよ、あれば全部使うんだから」
「それは姉さん達が悪い」
 そんなことを言う張角には張宝が突っ込みを入れる。
「お金は節約するもの」
「えっ、使うものじゃないの」
「違うの!?」
 これが二人の返答だった。
「お姉ちゃんお金使わないと死んじゃうのよ」
「そうよ。あたしだって」
「あの、それは幾ら何でも」
「問題がありますよ」
 鄧茂と下喜が呆れた顔でだ。二人で突っ込みを入れる。
 
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