恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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708部分:第五十六話 劉備、張角と会うのことその八
第五十六話 劉備、張角と会うのことその八
「知っているか」
「そんな人いたかな」
「幽州って今度袁紹さんが牧になるんでしょ?」
「それは知ってるわ」
張梁と張宝も知らなかった。
「けれど公孫賛さんって?」
「誰なのかしら」
「むう、知らないか」
関羽は彼女達の言葉を聞いた。そのうえで妙に納得もした。
「やはりな」
「幽州にも行ったことあるよ」
「寒い場所よね」
「そうよね」
「それはそうだが」
それでもだと。少し困りながら話す関羽だった。
「本当に知らないのか」
「だから誰なの?その公孫賛さんって」
張角は本当に知らないという顔である。
「朝廷の将軍さんかな」
「そうじゃないの?あまりぱっとしない」
「影の薄い」
「影が薄いのは間違いないですね」
「そうですね」
それは孔明と鳳統も認めるしかないことだった。
「あの人は」
「どうしても」
「ううん、それじゃあこのお話は」
「ちょっと訂正する必要がありますね」
こう言ってだ。二人が舵を切るのであった。
「私達その幽州で民の為に戦っています」
「山賊達と」
こうした風に話すのだった。
「それで今は一緒にいる人達に留守をお任せして」
「旅をしていました」
「そうだったのね」
ここまで聞いて納得する張梁だった。
「これでわかったわ、あんた達のこと」
「私も」
張宝もだった。
「いい人達なのね」
「そうよね。そんな感じ全然しないし」
張角の言葉が一番能天気であった。
「劉備って名前何かいいし」
「有り難う」
「じゃあさ、劉備さん」
「劉備でいいわ」
気さくにこう返す劉備だった。
「宜しくね」
「うん、じゃあ劉備」
満面の笑顔で返す張角だった。そのうえでの言葉だ。
「私のことはね」
「何て呼べばいいの?」
「張角って呼んで」
こう劉備に話すのだった。
「それでね」
「ちゃん付けでいい?」
「うん、いいよ」
まさに女の子同士の会話であった。
「それじゃあ呼んでみて」
「うん、じゃあ張角ちゃん」
二人でお互いの名前を呼び合う。容姿が似ているせいか彼女達はすぐに仲良くなった。
そのうえで一行で楽しい時間を過ごしてだ。夕方になりだ。
「それじゃあ私達はこれで」
「幽州に帰るのね」
「うん、これでね」
そうだとだ。張角に話す劉備だった。その後ろに関羽達がいる。
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