恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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707部分:第五十六話 劉備、張角と会うのことその七
第五十六話 劉備、張角と会うのことその七
「だからいいのだ」
「あの、だからそれじゃあ」
「やっぱり豚って言われるから」
「仕方ないのだ。じゃあ今度から馬に乗るのだ」
「うん、その方がいいよ」
「やっぱり戦場には馬だから」
「この前見た黒く大きな馬がいいのだ」
そしてこんなことを言い出す張飛だった。
「黒王とか言ったのだ」
「あの馬は無理だと思うぞ」
魏延はこう張飛に話した。
「どうやらあの馬は主を選ぶ」
「鈴々では駄目なのだ!?」
「世紀末覇者でもなければ無理だろうな」
これが魏延の見立てだった。
「あれだけの馬は」
「ううむ、諦めるしかないのだ」
「流石にな。御主でも無理だな」
「そうなのだ」
「ああ、それとね」
馬岱が張角達に話す。
「この娘達は南蛮の娘なの」
「南蛮の?」
「あの国のなの」
「そうだよ、南蛮王なの」
こう張角達に説明する。
「名前は孟獲っていうの」
「トラにゃ」
「ミケにゃ」
「シャムにゃ」
三人は彼女達から名乗った。
「大王様のお供にゃ」
「大きなおっぱいが大好きにゃ」
「あと美味しいものもにゃ」
「こうした娘達なの」
笑顔で話す馬岱だった。
「宜しくね」
「うん、宜しく」
張角が笑顔で応えたのだった。
こんな話もした。そして話は元に戻った。
「それでだけれど」
「うん、それで?」
劉備が張角の言葉に応える。
「どうかしたの?」
「あんたの名前は何ていうの?」
こう劉備に問うのだった。
「他の娘達はわかったけれど」
「劉備っていうの」
こう名乗る劉備だった。
「劉備玄徳っていうの」
「劉備ね」
「そう。宜しくね」
「劉っていうと」
張角が注目したのはそこだった。
「若しかしてあれ?皇族の人?」
「一応は」
そうだと。微笑んで返す劉備だった。
「そうだけれど」
「じゃあ偉い人なの?」
「ううん、家は靴とか筵を作ってるの」
素直にこのことも話す劉備だった。
「皇族っていっても末裔だし」
「そうだったの」
「今はあれなの。幽州に置いてもらってるの」
「その幽州ね」
「そう、白々ちゃんに」
「誰?それ」
「ええと、名前は確か」
「公孫賛殿だ」
関羽が劉備に代わって話す。
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