ハイスクールD×D 異界黙示録の機晶神
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第五章:冥界合宿のヘルキャット/導き手のスレイヴ
Change10:黒猫…そして彼だけが知る男~A lie and a shadow~
俺と部長はエレベーターから降りた後、会場の裏にあるくらい森を進んでいた。
今は部長が使い魔を出して、小猫ちゃんのいる位置を探し出しているところだ。
急ぎましょう部長
そして数分後部長の使い魔が戻ってきた。
「イッセー、小猫の場所がわかったわ。ここから西の方向にいるわ」
「なら、急ぎましょう部長!!」
「ええ、小猫が心配だわ」
俺と部長は小猫ちゃんの大まかな位置を知れたのでそこに向かって走りぬく。
幸い森はある程度手が加えられているため走りやすく、ドレス姿の部長でも問題なく走れている。
そして森を進むこと数分。
視界に小猫ちゃんが映ったが他にも誰かいるようなので近くの茂みに隠れることにした。
そしてその誰かが姿を現した。
「久しぶりじゃない、白音。元気してた?」
聞き覚えのない声。
着崩れた着物を着て頭部に猫耳そして腰に猫のしっぽ…。
待てよ…確かヴェネラナさんの話で小猫ちゃんおお姉さんは黒猫って言っていたな。
まさか―――――。
「黒歌姉さま・・・・!」
驚くようにその女性の名前をいう小猫ちゃん。
姉さま…なるほどあの女性が小猫ちゃんのお姉さんか…。
どことなく雰囲気や顔立ちが似ている。しかも瞳の色も同じだ。
それにあの小猫ちゃんのお姉さんは小猫ちゃんのことを白音と言っていたな。
もしかすると小猫ちゃんの本名は『白音』って言うのかな…。
「まさか私が会場に少し気を送っただけでここまで来るとはね、お姉ちゃん感動しちゃうにゃー」
なるほど…俺たちは感じとれなかったが小猫ちゃんはあの女性の気配をたどってきたのか。
まて…となると、シンもそうゆうのには気づくよな…。
まさかシンが会場が消えたのって…。
「……姉さま。一体どういうつもりですか?明から指名手配されているあなたがここに来るなんて」
「そんな怖い顔しないでほしいにゃ。まぁ、悪魔さんのパーティーを見に来たって感じかにゃん♪」
手を猫みたいにしてウインクするお姉さん。
うむ…元浜あたりが見たら悶死しそうだな。
あいつ確か猫耳にも興味があったし。
でもロリコンだからわからんな。
「ハハハハ、こいつ、もしかしてグレモリー眷属かい?」
そう言って姿を表したのは古代中国の鎧みたいなのを着た男。
会談の時にヴァーリを迎えに来た孫悟空の末裔、美候。
あいつがいるってことは小猫ちゃんのお姉さんもヴァーリの仲間とみて問題なさそうだな。
「それにしてもそこの茂みにに隠れているお二人さん出てきたらどうだい?俺っちや黒歌みたいに仙術しってると、この流れの少しの変化でだいたいわかるんだよねぃ」
ばれたか……。
仕方ない見つかった以上姿を出すしかないか…。
そして俺と部長は姿を現した。
「・・・・イッセー先輩、リアス部長」
「会談襲撃の時以来だな…、お猿さん。ヴァーリは元気かよ?」
「ああ、ぴんぴんしているぜ。それにお前さんとここにいないあのロボットともっと戦いたいとか言って修行しているぜ」
うそん…。
これ以上ヴァーリが強くなったら俺が困るわ。
出来れば平和に過ごしていきたいしな。
「もしかしたら、ヴァーリがどちらかに挑みにいくかもしんねぇけど、その時はよろしく頼むわ」
「そんなのはいらないって伝えといてくれ…。そんなことよりなんでお前がここにいるんだ?まさかパーティーを習ったテロか」
俺は赤龍帝の籠手を出しながら構える。
「いんや、そういうのは俺っちらには降りてきてないねぃ。今日は俺も黒歌も非番なのさ。したら、黒歌が悪魔のパーティ会場を見学してくるって言いだしてねぃ。なかなか帰ってこないから、こうしてある奴と迎えに着てってわけ。まあ俺と一緒に来た奴は今後ろにいるけどねぇ」
美猴が親指で後ろで刺すとそこには古フェイスマスクをした人が立っていた。
何もしてこないけど不気味だ…。
「コツも来たの?まったく面倒ね…。それにしても美猴、この子が赤龍帝?」
小猫ちゃんのお姉さんが俺を指差して美猴に尋ねる。
「そうだぜぃ」
「へぇ~これが土壇場で『禁手|《バランスブレイカー》』に至って、しかもヴァーリと互角に戦った現赤龍帝なのね」
お姉さんがマジマジと俺を見てくる。
まあ、あの時は俺は死ぬかと思ったけどな。
しかも互角に戦えたのはヴァーリが若干油断していたのもあるし。
美猴はあくびをしながら言う。
「黒歌~、早く帰ろうや。どうせ俺っちらはあのパーティに参加できないんだしよぅ」
「そうね。でも、白音はいただいて行くにゃん。あのとき連れていってあげられなかったしね♪」
「勝手に連れ帰ったらヴァーリが怒るかもだぜ?」
「この子にも私と同じ力が流れていると知れば、ヴァーリもあのうさん臭いおっさんもも納得するでしょ?」
「そりゃそうかもしれんけどさ…」
お姉さんが目を細めると、小猫ちゃんはそれを見て体をビクつかせる
今の小猫ちゃんは怯えている。
しかも小猫ちゃんを連れて行く?
そんなことはさせねえぜ!!
すると、部長が間に入る。
「この子は私の眷属よ。指一本でも触れさせないわ」
この行動を見て、美猴もお姉さんも笑う。
「あらあらあらあら、何を言っているのかにゃ?それは私の妹。上級悪魔様にはあげないわよ」
「それによぅ、俺っちと黒歌、それにこいつがいるから、いくら赤龍帝がいても相手には出来んでしょ? 今回はその娘もらえればソッコーで帰るからさ、それで良しとしようや?」
くっ…確かに今の状況じゃ完全に負ける…。
アストレイを使えば美猴と小猫ちゃんのお姉さんくらいならなんとかできたが…。
正直後ろに控えている男がやばい…。
恐らくヴァーリ…、いやシンぐらいに実力があるんじゃないかっと思うぐらいに俺の本能が言っている。
だが小猫ちゃんを渡すわけには…。
俺がこの状況を何とかしようと考えていると―――――。
―――ヴォォォォォンッ!!!
後ろから一線の熱線のようなものが飛んできた。
「うぉい!?」
どうやら美猴に向かって飛んできたらしいがすんでところで避けていた。
一体何なんだ?
後ろの男以外が突然起こった攻撃に混乱している。
「こんなところで人さらいとはな…随分とこちらをなめてくれたようだな『禍の団』』
話ながら空中から降りてくる人影。
いや…あれは――――――。
「「シン!!」」
そこに現れたのは少し武骨な形をした銃のようなものを持ったシンだった。
シンはそのまま俺たちの前に立つ。
「一つ言っておくがお前らがここに来たのはすぐにわかった。残念ながら気配を完全に消せるとか言っているが、赤外線レーダや空間認識レーダを持っている俺にとっては無意味だ」
シンは持っている銃を持ち換えて美猴、小猫ちゃんのお姉さんとにらみ合う。
周囲の空気が変わりピリピリとした空気が流れる。
だがそこに美猴の後ろにいた男が二人の前に出た。
「なるほど…その仮面。どいうやらこっちにお前も来ていたようだな」
シンが仮面の男に話しかける。
『……そうだ、神無月進―――いや、『革命の悪魔』』
その男もシンの問いかけに反応するようにシンに返答した。
機械的な音声がみじっているような音声だった。
「ちょっと…貴方は引っ込んで頂戴。今は私とこいつらの問題なのよ」
『残念ながら、あいつがいる以上そんなことは聞けないな…黒猫』
「ちっ…まあ…いいわ。んどいから殺すにゃん♪」
その瞬間周りの景色が一変した。
冥界の紫色の空が歪みだし黒色の空になった。
「……黒歌、あなた、仙術、妖術、魔力だけじゃなく、空間を操る術まで覚えたのね?」
部長が苦虫を噛んだ表情で言う。
「時間を操る術まではむりだったけど、空間はそこそこ覚えたわ。結界術の要領があれば割かし楽だったり。この森一帯の空間を結界で覆って現実の外界と遮断したから、ここでド派手な事をしても外には漏れないし、外から悪魔が入ってくる事もない。あなた達は私達に此処であっけなく殺されてグッバイにゃ♪」
おれたちはまんまとここに閉じ込められたってわけかよ。
「ほう…俺たちを簡単に殺せるようなことを言ってくれるようじゃないか、嘘吐きの黒猫」
「嘘吐き?…どういう意味だにゃん?」
「その時点でうそをついているんだ。まあ、だからこそイッセー」
「え…俺!?
すると伸は急に俺を呼んだ。
「だからあそこの嘘吐き黒猫の相手はお前に任せる。俺はあそこのモンキーと鉄仮面を相手にするからよ」
まじかよ!!確かに小猫ちゃんのお姉さん一人なら何とかなるけど…。
シンがあの二人を相手にするって…。
まあ、シンに任せられたならやるしかないか!!!
「『禁手化』ッ!!」
『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』
俺は素早く『禁手』になりシンの横に立つ。
だが俺とシンの目の前に小猫ちゃんが急に飛び出し叫んだ。
「……ダメです!!私が一番お姉さまの力を知っています。姉さまの力は最上級悪魔に匹敵するもの。いくらイッセー先輩でも幻術と仙術に長ける姉さまを捉えきれることは無理です。しかもシン先輩はあの二人を相手にするなんて無理です!!だから―――――」
小猫ちゃんが泣きながら言った。
自分のために誰かが傷つくのが嫌なのだろう。
「私はお姉さまのところに…」
だけどね小猫ちゃん俺は……。
「小猫あなたは私の眷属、私の家族よ、勝手に私から去ることは許さないわ!!」
すると小猫ちゃんが言う前に部長が話した。
「言っておくわ黒歌、あなたははぐれになる前に自分の主を殺しそして小猫を見捨てた。そのあと捨てられた小猫は何を見てどのような経験をしてきたと思う?最初は行く当てもなくさまよい続け、処分命令だって出されそうになったのよ!!私がお兄様から小猫を預かる際初めて小猫を見たとき驚いたわ。まるで感情がない虚ろのような目をしていたわ。…だから私は小猫を眷属にする際決めたの、楽しいものをたくさん見せてあげよって。…そしてここまで感情をとりもどしてくれた。あなたは小猫に何かしてあげた?いいえしてない。だから今更小猫を連れて行こうなんて冗談にもほどがあるわ!この子は白音じゃない。搭城小猫よ。そして私の眷属の『戦車』であり私の大切な家族よ!!!」
流石部長この状況でも一切取り乱していないぜ!!
なら俺も言わせて貰うぜ!!
『小猫ちゃん、小猫ちゃんは一体何がしたいんだ、なにが望みなんだ?今のコネkちゃんは自分を押し殺そうとしているようにしか見えない!!だから小猫ちゃん…今自分がどうしたいか何うが望みなのか言ってみろ!!』
すると小猫ちゃんは俺と部長の言葉を聞いて下を向いた。
そして急に前を向き時分の姉に言い放つ。
「行きたくない…私はお姉さまのもとへは行かない…私は搭城小猫、リアスグレモリー様の眷属です!!」
小猫ちゃんの言葉に驚く小猫ちゃんのお姉さん。
小猫ちゃんよく言ったな!!
そして部長、最高ーです!!
「さて…イッセー行くぞ。仲間を守るために」
『ああ!!行くぜシン!!』
「へぇ。私達を同時に相手にしようだなんて、言ってくれるじゃない。よっぽど自信があるのかしら?」
「いんや、黒歌。赤龍帝はヴァーリと互角に戦い、そして奴はあのこの世のものとは思えない鎧をまとったカテレアを倒したんだぜ?正直あいつがいてもこっちが舐めてかかるとこちらが負けるぜ?」
美猴は何処からか取り出した棍棒を取り出し戦闘態勢に入る。
そして――――。
「行くぞイッセー」
『ああ!!』
それぞれの戦いが始まった。
―○●●●●○―
「おらよっと!!」
俺―――神無月進は今、美猴とフルフェイスマスクの男と戦っていた。
いや・・・正確にはフルフェイスマスクの男はこちらの戦闘に来ているだけで傍観していた。
まあ、大体素性は把握できているから納得できるものがある。
取り合ず今はあの美猴ってやつを何とかしないとな。
「喰らいな」
俺は走りながら『R-201カービン』を構え美猴に発砲する。
美猴は自身が持っている棍棒で銃弾をはじく。
だが威力に若干押されたか少し苦薬をかんだような表情をしている。
「クッ…ただの銃かと思いきやかなりやばい威力を持っているじゃねえか…」
それはそうだろう。いちおう龍王をひるませるだけの威力はあるからな。
とりあえずこいつをささっと無力化しないと奴と話そうにも話せない。
俺は片手で戦闘服のポーチにの中に入っている『ファイヤースター』を取り出しに美猴投げつける。
「こんなちゃっちい手裏剣なんざ俺っちには何にも意味はなさないぜ?」
美猴は俺が投げたファイヤースターを軽々とはじく。
すると、手裏剣はそのままはじけ黄色く光る液体が飛び出した。
「なんだこれ…………って!?あちぃぃぃぃ!?なんだこれ俺っちの鎧が簡単に溶かされているし!!」
『ファイヤースター』。
見た目はただの手裏剣に見えるが実際は強力なテルミット反応を起こし対象を燃やし尽くす軍需品。
俺が投げたと同時に対象に当たるか衝撃を与えるとテルミット反応を起こす。
どうやら人の位置を探る便利な仙術でも超科学で作られた武器は察知できないようだ。
そして隙はできた…。
「しばらく戦闘不能になってもらう」
俺そのまま美猴の背後に回りこう飛ぶに蹴りを入れる。
「ぐはぁ!!」
そして森の奥に向かって美猴が吹っ飛んでいく。
いくら妖怪とはいえどかなり力を入れてけりを入れたから数分は気絶しているだろう。
さて…。
「これで邪魔はいなくなった。さて、今のお前は何手呼べばいいんだ?」
俺はフルフェイスマスクの男に問いかける。
『……ヴィダールでいい。革命の悪魔…』
「さっきも聞いたが懐かしいなその名で呼ばれるのは」
まあ、この世界ではまず知られていない名前だがな。
まあどうでもいいから置いとくとして俺はこいつヴィダールに聞かなけらばいけないことがある。
「あまり時間がないから単刀直入に聞く、ヴィダール。奴らに…この世界に『貴なる兵器』、そしてISを持ちかんだのはお前か?」
俺は今気になっていたことを聴く。
『…俺ではない。しかも俺はその二つを製作する頭脳を持ち合わせていないからな。だが……』
ヴィダールはフルフェイスマスクのカメラ部分を緑に発光させながら言う。
『今の俺の立場では詳しくは話せないが四将皇の一人と言っておこう。まあこの時点でお前にならわかるはずだ』
……ッチ。
まさか奴がいるとはな…。
だが奴がいるってことはあの貴なる兵器の量やISがあることに合点がいく。
それにしても厄介な相手が判明したものだ。
早々に対策しないと、いずれ『疑似機兵』や『殺戮天使』がこちらの世界に危害を加えるのも時間の問題か。
「それにしてもただ聞いただけなのに随分と悠長に話してくれるな?お前は何で『禍の団』にいる。あの時本当にお前は”解ったのか”?」
『……ああ、それを踏まえて俺は見極めるつもりだ。彼の思想が正しいのか…それともこの世界の理が正しいのかを』
彼―――。
なるほど奴も来ているのか。
そうなると彼女も来ている可能性もある。
正直あの愚か者までは来てほしくはないが。
さて…。
「話は聞けた。それでお前は今俺と戦うつもりか?ヴィダール」
『いや…あくまでも様子見で着いてきたにすぎない。今回はお前が降ったばした奴を連れ帰るとするよ』
「俺がそうやすやすとテロリストを逃がすとでも?」
俺はヴィダールに銃口を向ける。
『今の状態のお前では厳しいことは一番お前がわかっているはずだ。革命の悪魔』
どうやら今の俺の状況を知っているようだな。
まあ、今の奴はおそらく大丈夫だろう。
「なら早く連れて帰れ」
俺は銃口を下ろしながらイッセーたちのもとに向かう。
『さらばだ…親友の同士よ』
俺はヴィダールの独り言を聴きながらイッセーたちのもとに向かった。
―○●●●●○―
「くっ…やるわね。それに美猴の気配が薄くなったわね…」
俺―――兵藤一誠は小猫ちゃんのお姉さんと戦っている。
しかも小猫ちゃんのお姉さんがさっき言ったことが本当だとシンがやってくれたようだな。
あとはあの仮面の男と目の前の小猫ちゃんのお姉さんだが…。
「なあ、出来ればあんた達にはこのまま帰ってほしいんだ。正直小猫ちゃんの目の前であんたを殴るのは少々気が引けるんだよ」
すると黒歌は目を細めて俺目掛けて殺気を放ってくる。
「へぇ、悪魔になりたての子供がずいぶん舐めたこと言ってくれるじゃない。私に帰ってほしいなら白音を渡しなさい。あの子は私の妹よ」
「さっき部長が言ったはずだぞ?あんたが小猫ちゃんのを張ったら菓子にしてなんで今され連れ戻しに来たと…。正直俺もある意味じゃ同じことを思っている。それに今小猫ちゃんは自分自身の力に真剣に向き合っているんだ。だから今はそっとしておいてくれないかな?」
「それなら、連れていかないわけにはいかないわね。白音の力は私が一番分かってるのよ?私があの子の力を見てあげるのが一番だとは思わない?」
「本人にさっき拒絶されてもか?」
「それがあの子のためよ」
くっ…さすがに聞いちゃくれないか。
しかしさっきから黒歌の言葉を聞いていると、とても妹を簡単に見捨てるような奴の話し方じゃない。
しかも戦闘前にシンが黒歌のことを『嘘吐き黒猫』といっていた。
いろんな考えがごちゃごちゃしてわけわからなくなりそうだ…。
やっぱり強制的に逃げてもらうしかないか…。
「イッセー、そっちも片がつきそうだな」
「シン!!」
俺が強行手段に出ようとしたらシンが俺の横に現れた。
「シン、お前のほうは大丈夫だったのか?」
「ああ、美猴っていうやつは無力化した。それともう一人のほうはなぜか美猴を連れてどこかに行って行ってしまったのでね。とりあえずお前がいるところに戻ったってことさ」
やっぱりシンはすげえや…。
あんな奴らをたった一人で撃退するなんてよ。
「くっ…美猴もやられてあいつもひいちゃったのか…不利になったわね」
「まあそういう事だ。それにこの厄介な結界も邪魔なので消させてもらおう」
するとシンは左手にアニメに出てくるような入力デバイスみたいなものを出しいじり始めた。
そして――――。
周囲を覆っていた結界に亀裂が入り、崩れ去る。
「結界が・・・・っ!?」
「ああ、ここに張っていた空間結界を強制的に解除させてもらった」
「なんで…魔術や仙術を一切知らないが一瞬で私の結界を解除できたの!?」
「なあに、結界の発動原理やプロセス、仕組などは現代のパソコンに使われているプログラムとさほど変わりない。まあ魔術の原理は修行の時にリアス部長やグレイフィアさんに聞いた」
「それでもなんで仙術でできた結界を…」
「言っただろう?結界の発動原理やプロセス、仕組などは現代のパソコンに使われているプログラムとさほど変わりないって。あくまで仙術でできた結界でも使っているエネルギーが生命力か魔力の違いだけだ。それにお前が組んだこの結界のプログラムは至極簡単にに理解できた」
「くっ…常識はずれにもほどがあるわ……」
「ま、世界はひろってことだ…。これを名付けるなら解析と強制を掛けて『解析強制解除』といったところか」
シン……。
「シン…あなたって…」
「突っ込みどころがありません」
「常識はずれにもほどがあるぜ…」
正直味方である俺たちは驚きを通り越してもう何言っていいかわからん。
まあこれで黒歌にもかえってもらえることを祈るしかないな。
だがそう思った時、黒歌の後ろから空間に裂け目が生まれた。
今度はなんだ?
「援軍か…」
シンが銃を構えた
俺が疑問に思っていると裂け目から一人の若い男が現れた。
背広を着て、手には極大のオーラを放つ剣が握られている。
あの剣・・・・しかもこの肌がヒリヒリする感覚は聖剣か?
「そこまでです。黒歌。会場の悪魔たちが気づきました。それに美猴も無力化されてヴィダールには小ばれました」
眼鏡をした男性はそう言う。
口振りからするに黒歌やあの二人の仲間か?
「何しに来たのよ…。ヴァーリの付き添いじゃなかったの貴方は…」
「貴方が遅すぎるのと美猴があの人物に簡単に無力化されたのでね。まったく、何をしているのやら」
ため息をつく男性。
「イッセー万が一あの男と戦闘になった場合逃げろ。あの聖剣…文献で見たことないがおそらく、聖王剣コールブランド。またの名をカリバーンだったか。まさかそんな厄介な代物がテロリスト側にあるとはな。現実は非常なものだ」
「シン…あなたがそんなこと言っても説得力ないわよ」
「え?なんでです?」
「貴方のほうがよっぽど敵に回したくない人物だわ」
「は、はぁ…?」
シンって本当に自覚症状がないんだな…。
主に自身の強さに関して。
「流石噂のお方ですね。見ただけでこの剣に正体を見破るとは…。それならこの剣もあなたならもうわかっているでしょうね」
「ああ、エネルギーの波長で簡単にわかった。おそらくそれが行方不明扱いになっている七つに分かれたエクスカリバーの最後の一本だな」
「やはり当てられてしまいましたか。これは最近見つけ出した最後のエクスカリバーにして、七本中最強のエクスカリバー。『支配の聖剣』ですよ」
この男かなり悪魔特攻の武器のオンパレードじゃねえか!!
本当にこいつと戦いになったらやべぇ!?
「そんなに話して平気なの?」
黒歌の言葉に男性は頷く。
「ええ、実は私もそちらのお仲間さんに大変興味がありましてね。そちらのお方…いや、『旧王殺しの機兵』殿。聖魔剣の使い手さんと聖剣デュランダルの使い手さんによろしく言っておいてくださいますか?いつかお互い一剣士として相まみえたい―――と」
なんかこいつもヴァーリとおんなじみたいだな。
あの二人がこんなこと聞いたらおそらく快く受領するだろうけど。
だけどあの男いまシンの事変な名前で言わなかったか?
「ちょっとまて、その『旧王殺しの機兵』ってのは俺の事なのか?」
「知らないのですか?貴方はその名でかなり有名ですよ?」
なんか俺たちの知らないところでシンにを中心になんか変なことが起きているな…。
「さて、逃げ帰りましょうか」
男性が手に持つ聖剣で空を斬ると空間の裂け目が更に広がり、人が数人潜れるほどの大きさになる。
そしてその男は先にその裂け目に潜り黒歌もその男に続く。
「おいそこの黒猫」
しかしシンが呼び止めた。
「なによ?」
「そろそろ嘘をつくのをやめてあげな。その嘘が自分の家族に迷惑をかけていることぐらい自分でわかっているんだろう?」
黒歌は先ほどの表情から一変し驚いた表情をしたがすぐに黒歌は軽く笑みを浮かべた。
「…なんのことかわからないにゃん」
そして黒猫は裂け目に潜りその裂け目も消えていった。
それから悪魔の人たちが来て保護された。
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