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この素晴らしい世界にポケモントレーナーを!

作者:GBT
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1.カエルと相棒1匹目

 
前書き
主人公の手持ち1匹目お披露目です。 

 
「誰かああああああ!!!!!!助けてくれええええええ!!!!!!」

皆さんこんにちは、六道 勇気です。
早速ですがピンチです。
いきなりですが俺は今カエルに追いかけられています。
カエルと言ってもただのカエルじゃない、めっちゃでかいカエルだ。
でかいカエルと言うと俺の中ではポケモンのガマゲロゲが直ぐに思い浮かぶのだがそれよりも更にでかくその倍くらいは大きいカエルなのだ。
何故いきなりそんな状況になっているのか。
実は凄く簡単な理由であの爺さんにこの世界に転生させてもらった俺なのだが、転生した場所にこのデカガエルがいて俺はいきなり頭からパックリいかれてしまったのだ。
幸い腕までは食われていなかったので俺は直ぐ様頭をカエルの口から引っこ抜き逃走、そして逃げた俺をカエルが追いかけてきて現在に至るというわけだ。
カエルはドシン!ドシン!と跳ねる度に地響きを起こしながら俺を追いかけてくる。
畜生!何でいきなりこんな目に!
そんな事を考えていると、突如どこからか声が聞こえてきた。

『おーい、聞こえとるかー?』

その声は先ほどまで雲の上で一緒だった神の爺さんの声だった。

「爺さん!?どこにいるんだ!?」

周りを見回すがどこにも爺さんは見当たらない。

『おー良かった、無事転生できたようじゃな。』
「全然無事じゃねえよ!」

今絶賛カエルと鬼ごっこ中だよ!

『いやあすまんすまん、実は転生させたとき転生先の場所の座標設定を少しミスってしまってな。ジャイアントトードの目の前に転生させてしまった。』
「あんたのせいかこの野郎!!」

おかげで転生早々カエルに頭からパックリいかれて肩から上がカエルの唾液まみれになったわ!
すげえ生臭え!!
って今はそれどころじゃなかった!!

「おい爺さん、あんた今どこだ!?あんたのせいでこんなことになったんだから何とかしてくれよ!!」
『ああすまん。ワシ今天界…ってさっきまでお前さんといっしょにいたところのおるんじゃが、天界の決まりでそっちの世界に干渉できないからそれ無理。』
「ふざけんな!」

じゃあどうすんだよこの状況!

『安心せい、座標設定はミスったが転生特典の方はちゃんと付けられたから。』
「おおそうか!」

転生特典!その手があったか!
いきなりカエルに追いかけられてて今まで気付かなかったがよくよく見てみると俺の腕にはZクリスタルとキーストーンの両方が埋め込まれたZリングがはめてあり、腰にはアニメのように直径3センチくらいの小さい状態になったモンスターボールが6個ついたベルトが巻き付いていた。
俺はすぐさま腰のベルトから適当にボールを1つ取る。
これ使い方ってどうなんだ?
小さい状態ってことはアニメと同じようにやれば良いのか?
一応聞いてみるか。

「おい爺さん!これどう使えばいいんだ!?」
『アニメのポケモンを観てたならわかると思うが、ボタンを押せばでっかくなって投げるか出てくるよう命じれば出てくるぞ。』

本当にアニメと同じみたいだった。
使い方がわかったところで俺はボールについてるボタンを押してみる。
するとボールは野球のボールくらいのサイズになり俺はそれを目の前に放り投げた。

「よし、出て来い!」

そして投げたボールは空中で開き中から白い光と共に中に入っていたポケモンが出てきた。
誰が出てくる?

「キュ~…。」
「おお!お前か!」

出てきたのは爺さんに頼んだとおり俺がゲームで手持ちに入れていたポケモンでポケモンの中で最も有名なピカチュウ…に似ているボロボロの布切れを被り後ろにピカチュウの尻尾の形に似た木の板が付いたばけのかわポケモン、ミミッキュだった。
現れた本物のポケモンに俺はこんな状況にもかかわらず興奮する。
しかし本当だったらじゃれあいたいところだが今はそれどころではない。

「ミミッキュ!早速で悪いが助けてくれえ!!」
「キュッ!」

俺が助けるよう命じるとミミッキュは納得するように返事をしジャンプして俺の頭上を越えデカガエルの前に出る。
そしてデカガエルに向かって黒いエネルギーの球体を放ちエネルギー球はカエルに当たると爆発しカエルを吹っ飛ばした。

「おお!」

今のはシャドーボールか!
あれ?でもたしか…。

「俺、ミミッキュにシャドーボールなんて覚えさせてないんだけど?」

そう、ミミッキュは元々物理攻撃のが高いので俺は特殊攻撃のシャドーボールは覚えさせてなかったはずだ。
どういうことだ?

『ああ、それはワシの力でお前さんのポケモン全てをそのポケモンが覚えられる技が全て使えるようにしたからじゃ。ゲームやアニメみたいに4つだけだと戦いのバリエーションが少なくなってしまうと思ってな。もちろんタマゴ技や教え技を含めてじゃ。』
「おお!そうだったのか!」

そいつは便利だ。
そうとわかれば…!

「このデカガエルめ、よくも散々追い掛け回してくれたな!頭も唾液まみれにしてくれやがって!覚悟しやがれ!」

そして俺はミミッキュにとりあえず今思いついたミミッキュの使える技を指示した。

「ミミッキュ!あのデカガエルにシャドーボールを何発か連発してからサイコキネシスで数回地面に叩き付けて10万ボルトだ!」
「キュッ!!」

俺の指示を聞きミミッキュ今俺が言ったようにデカガエルに向かってシャドボを連発しサイコキネシスでデカガエルを宙に浮かばせ地面に向かって数回たたきつける。
カエルがでかいからかそれともミミッキュの力が強いからなのか、カエルがたたき付けられた所は軽いクレーターのように凹んでいた。
そして叩き付けるのを止めるとトドメと言わんばかりに10万ボルトをカエルに向かって射ち放った。

「おお、スゲエ!!本物のポケモンバトルしてるみてえだ!!」

目の前の光景を見て俺は興奮しまくっていた。
ヤバイ、指示出すのスゲエ気持いい!

『相手はポケモンじゃなくてただのカエルじゃけどな。』
「んなこたどうでもいいんだよ!」

ただのカエルでもないけどな、サイズ的に。

「キュッ?」

爺さんとそんな他愛も無い話をしているとミミッキュが「次はどうしたらいい?」とでも言いたいのか、
それとも「これでいい?」とでも言いたげに俺の足元に寄ってきた。
カエルを見てみると10万ボルトをくらったからかプスプスと煙を上げ舌を出した状態で仰向けにひっくり返っていた。
うん、もう大丈夫だろう。
これで生きてたら本当のトドメにウッドハンマーでホームランしてやろうと思ったがその必要は無さそうだ。

「おう、よくやったぞミミッキュ♪」

俺は頑張ってくれたミミッキュを撫で…ようとしたのだが木でできた尻尾で手を弾かれてしまった。
え、なんで?触られるの嫌なの?それとも照れ隠しかな?
そんなことを疑問に思っているとミミッキュが尻尾で地面に何かを書き出した。
てか字書けるんだ…。
しばらくすると書き終わったのかミミッキュが書き終わったところを尻尾でぴしぴしと叩く。
書かれたものを見てみると、そこにはこう書かれていた。



よだれきたない さわるならせめてそれおとしてからにして



「これ(頭から肩までについたカエルの唾液)が原因かああああああああ!!!!!!」
『ドンマイじゃなW』

こうしてとりあえず最初の危機を乗り越えた俺だったが、愛する相棒に手をつっぱねられたことでおれは心に多大なダメージを負ったのだった。


 
 

 
後書き
というわけで手持ち1匹目のポケモンはミミッキュでした。

次回は説明+原作主人公との遭遇回になります。 
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