恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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606部分:第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその五
第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその五
「文ちゃんって。いつも猪突猛進だから」
「それがあたいなんだよ」
「許緒ちゃんも。それさえなかったらいいのに」
「僕は僕だよ」
許緒も許緒で言う。
「他の誰でもないしね」
「だよなあ。だからな」
「僕達はもう突っ込むだけだよ」
「それでどうして死なないのかしら」
顔良はこのことが不思議になってきていた。
「しかもいつも傷一つつかないし」
「運もあるからな」
「そうそう」
それもあるというのであった。
「あたい達戦うしかできないからな」
「お仕事はそうだよね」
「ううん、それで私はあれなのかな」
顔良は少し困った顔で話すのだった。
「そんな文ちゃん達のフォローがお仕事?」
「そういやそうだよな」
文醜もここで話す。
「昔から斗詩はあたいと一緒だけれど」
「何かっていうと。文ちゃんが無茶やって」
顔良はその昔のことを思い出しながら話すのだった。
「それでね」
「斗詩があたいを助けてくれてな」
「そんな関係なのかしら」
顔良はいささか困ったような顔になっていた。
「やっぱり」
「そうかもな。まあそれでもさ」
「それでも?」
「あたいもそれなりに斗詩助けてると思うけれどな」
文醜の今の言葉はいささか申し訳なさそうなものだった。
「それはどうかな」
「確かにそうだけれど」
それは認める顔良だった。
「実際にね。それに」
「それに?今度はどうしたんだ?」
「文ちゃんと一緒にいて嫌だって思ったことはないし」
「袁紹軍五人衆の中でもあたい達は特に絆が深いしな」
「馬賊の頃から一緒だったし」
実は二人は馬賊出身なのだ。名門の生まれやそうしたものではないのだ。そこを袁紹に誘われて彼女の配下になったのである。
「だから」
「だよなあ。じゃあ斗詩」
「ええ」
「これからも頼むな」
「わかってるわよ。それはね」
こんな話をする二人だった。そうしてだった。
二人は許緒に案内されある場所に向かう。そこは。
「あれっ、街かよ」
「そこに出てなの」
「そうなんだ」
こう二人に話す許緒だった。
「それで場所は」
「ああ、何処だ?」
「何処かのお店かしら」
「そうみたいだよ」
許緒は地図を見ながらまた二人に述べた。
「桂花さんがいるお店はね」
「何だよ、ここって」
「飯店じゃないのね」
文醜と顔良はそれを見て話すのだった。その地図をだ。
「何だ?飾りものの店か?」
「ええと、それも怪しい店みたいだけれど」
「何か髑髏とかそういうのを売ってる店だよ」
許緒もこう話す。
「そういうのを元にして作ったのを売ってるお店だよ」
「ああ、曹操さんが身に着けてるみたいなやつだよな」
「ああいうのが売ってるお店ね」
「僕はそういうのは身に着けないけれど」
これは許緒の趣味だった。
「けれど沙和さんは結構行くね」
「んっ?あの眼鏡っ娘か」
「曹操さんのところに新しく入った」
「うん、あの人そういうのが好きだから」
こう話すのだった。
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