恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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598部分:第四十六話 馬岱、乳を羨むのことその十二
第四十六話 馬岱、乳を羨むのことその十二
「髪の色が変われば」
「それでそっくりなのだ」
「えっ、そうかな」
だが本人に自覚はなかった。
「私天和ちゃんにそんなに」
「そっくりだな」
「ああ、言われてみればな」
趙雲と馬超もこのことに気付いた。
「あの先程の三人程ではないが」
「似てるなんてものじゃないよな」
「そういえばそうだな」
真ん中の男が言った。三人はまだいた。
「そこの胸の大きい姉ちゃん」
「はい」
「あんた天和ちゃんにそっくりだな」
「同一人物に見える」
「ああ、全くだぜ」
太ったのと小さいのもここで言うのだった。
「サイン欲しいな」
「けれど別人だよな」
「はい、私は劉備といいます」
名前を出してそうではないと断るのだった。
「ですから。天和ちゃんではないです」
「三姉妹みたいだけれどあれだな」
また真ん中の男が言ってきた。
「地和ちゃんと人和ちゃんでもないしな」
「私のことか」
「鈴々みたいなのだ」
「ああ、地和ちゃんの胸は全然ないけれどな」
このことであまりにも有名な張梁だった。
「そっちの黒髪のでかい姉ちゃんは胸もでかいしな」
「むむむ、言うのはそこか」
「で、人和ちゃんは眼鏡だけれどな」
張宝のトレードマークはそれだった。
「そっちの姉ちゃんは違うしな」
「鈴々に眼鏡なんて必要ないのだ」
「そうだろ。だから絶対に違うな」
「本当にサインが欲しいところだな」
「本人だったらよかったのにな」
また言う太いのと小さいのだった。
「まあ袁術さんも歌が上手いし」
「そっちも楽しみにするか」
「そういえばあの人って」
「そうよね」
孔明と鳳統がここでまた話す。
「歌と踊りはかなりですから」
「異常に上手で」
「張勲さんもかなり」
「上手ですよね」
ミナと月は彼女のことも話す。
「お二人の歌はね」
「見事なものです」
「それで歌も楽しみにして行くんだよ」
また言う真ん中のだった。
「そういうことでな」
「はい、それじゃあですね」
劉備は明るい笑顔で彼のその言葉に応えた。
「また御会いしましょう」
「それじゃあな。しかしあんた」
「私ですか?」
「天和ちゃんと同じで胸が大きいな」
最後に言うのはこのことだった。
「本当に何もかもそっくりだな」
「けれど声は違いますよ」
「それで別人だってわかるけれどな」
「そうですよね。声って大事ですよね」
「ああ、全くだぜ」
彼がこう言うとだった。また孔明と鳳統が二人で話す。
「この人達って声も同じだから」
「本当に同一人物としか」
思えないのだった。ここが奇怪なのだった。
何はともあれ三人は劉備達と別れ袁術のところに向かった。そしてだった。
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