恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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560部分:第四十四話 怪物達、北にも出るのことその七
第四十四話 怪物達、北にも出るのことその七
「絶対に大騒ぎになるぞ」
「だから駄目に決まってるだろ」
「言っている意味がわからないな」
やはりわかっていない華陀だった。
「あんた達の言ってることがどうもな」
「・・・・・・あんた目悪くないか?」
「それか相当な大物か?」
二人もいい加減華陀のことがわかってきた。
「まあとにかくあんたはいいさ」
「袁紹さんのところに行くのはな」
「じゃあこの連中もいいな」
「だから何でそんな話になるんだ」
「だからその連中はな」
しかし幾ら言ってもであった。その二人がなのだった。
「嬉しいわ。袁紹さんって相当変わった方らしいけれど」
「一度会いたいって思ってたのよ」
「いや、あんた達の方が変わってるからな」
「いい加減自覚しろよ」
二人の突っ込みもよそにだった。華陀達は冀州に向かった。その道中もだった。
「っておい」
「今さっき話したばかりだろうが」
灰人と夜血が驚いた顔で言う。
「何でもう冀州に着いてるだよ」
「しかも袁紹さんの宮殿の前だろうがよ」
「テレポーテーションを使ったのよ」
「大したことじゃないわ」
いきなり超能力を使ったのであった。
「こっちの世界じゃ縮地法っていうのかしら」
「確かそうだったわね」
「こいつ等やっぱり人間じゃねえな」
「ああ、確信したよ」
はじめて見た時からだった。それでもなのだった。
そうしてそれに頷いてだった。華陀に対して言う。
「じゃあ行くか」
「それでいいな」
「ええ、私達もね」
「行くわよ」
まだ言う貂蝉と卑弥呼だった。
「袁紹さんのところにね」
「今からね」
「あのな、人の話聞いてるか?」
「さっきから何度も言ってるだろうがよ」
二人はまた呆れながら怪物達に対して突っ込みを入れる。
「人間じゃない連中は無理だよ」
「流石にな」
「だから乙女なのよ」
「失礼しちゃうわ」
「こいつ等まだ言うかよ」
「斬っておきたいが何か死にそうにもねえしな」
死なないというのは当たっていた。実はこの二人は不死身なのだった。例え何があっても死にはしないのが彼等なのである。
「まあとにかくどっかで飯でも食ってて待っててくれ」
「それでいいな」
「そこまで言うのなら仕方ないか」
華陀もここで頷いたのだった。
「じゃあ行くか、袁紹殿のところにな」
「私もこの者達と共に時間を潰させてもらう」
天草は残ると言うのだった。
「この国の料理を楽しみながらな」
「あんたは物分りがいいな」
「お陰で助かるよ」
灰人と夜血は天草の分別のよさに心から感謝した。そうしてだった。
そのうえでだ。彼等はさらに話すのだった。
「じゃあな」
「行こうか」
「ああ、それじゃあな」
こうしてだった。華陀は袁紹のところに案内されることになった。しかしその怪物達がどうかというとだった。これが問題なのだった。
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