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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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549部分:第四十三話 劉備、妹達を得るのことその十


第四十三話 劉備、妹達を得るのことその十

 そしてその時にだった。関羽と臥龍の戦いもだった。決着がつこうとしていたのだった。
 蛾龍がだ。前に出た。そして得物を横薙ぎに繰り出す。
「くたばれ!」
「むっ!?」
「これで終わりだぜ!」
「何のっ!」
 しかしここでだった。関羽は跳んだ。それでその臥龍の攻撃をかわす。
 そこからだった。己の得物を大上段に振り下ろしてだった。彼を打ち据えたのであった。
「ぐわあああっ!」
「勝負ありだな」
 関羽もここで言った。
「これでな」
「ぐはあっ・・・・・・」
「安心しろ、みね打ちだ」
 前のめりに倒れていく臥龍への言葉だった。言いながら着地していく。
「死にはしない」
「あ、兄貴・・・・・・」
「まだ戦う奴はいるか」
 関羽は前に倒れた臥龍を眼下に見据えながら周りに問うた。
「ならばこの関羽雲長が相手をするぞ!」
「お、お頭がやられた!?」
「まさか」
「こんなことになるなんて」
「戦いたくなければ投降しろ!」
 関羽はさらに言う。
「今すぐにだ!」
「わ、わかりやした!」
「それじゃあ!」
 こうしてだった。残った賊達は投降した。これで深夜の豪雨の中の戦いは終わったのだった。
 その翌朝だった。彼女が来たのだった。
「これで全員かいな」
「そうだ」
 張遼だった。彼女が兵達を連れて村に来ていたのだ。それで関羽が彼女に応えていたのだ。
「死んだ者はいない」
「へえ、一人もかいな」
「溺れた者も打たれた者もだ」
「殺さんかったんかいな」
「そうだが。そちらの要望を聞いてな」
「ああ、実はこっちはな」
 ここで張遼は難しい顔で話すのだった。
「キムとジョンが悪党は一人でも多く更正させたい言うてな」
「それでか」
「そうなんや。難しい注文つけて悪いな」
「いや、それはいいが」
 関羽はそれはいいとしたのだった。しかしさらに言うのだった。
「だが」
「だが。何や?」
「随分と変わった注文だな」
 それが関羽の言うことだった。
「それは」
「まあな。うちもそう思うわ」
 実際にそうだと認める彼女だった。
「けれどあの連中は違ってな」
「更正か」
「それにこだわってるんや」
「ううむ、変わった者達だな」
「そんでその賊共は今や」
「更正させrたれているのか」
「そういうこっちゃ。ずっと修業と肉体労働の日々や」
 それを聞いてだ。孔明が言った。
「それって滅茶苦茶辛くないですか?」
「何せ起きてから寝るまでやさかいな」
「鬼ですね」
 孔明はそこまで聞いてこう言った。
「それって」
「うちもそう思うで。あれはうちでもあかんわ」
「あいつ等はそういう連中っちゃ」
 ホンフゥが忌々しげに言ってきた。
「キムとジョンは。名前聞いただけで悪寒がするっちゃよ」
「お知り合いですか」
「残念ながらそうっちゃよ」
 その忌々しげな顔で楽進にも話す。
 
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