恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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535部分:第四十二話 于禁、事実を知るのことその十一
第四十二話 于禁、事実を知るのことその十一
「あれなの?女の子の服装とか流行とか」
「大好きなの、そういうのって」
「やっぱりなの。一緒なの私達」
「うん。ただ」
「ただ?」
「私ちょっとね」
困った笑顔になってだ。于禁に話すのだった。
「武芸とか下手だし孔明ちゃんみたいに頭がいい訳でもないし」
「それでなの?」
「何か皆に迷惑ばかりかけていて」
「それは私もなの」
ここでだった。于禁は困った顔になって話すのだった。
「楽進ちゃんと李典ちゃんに迷惑ばかりかけて」
「迷惑って?」
「私戦うの苦手なの」
自然と顔を俯けさせてしまっての言葉だった。
「だから。それで二人の迷惑になってて」
「そうなの?」
「うん。山賊達はこれまで何度か退治してきたけれど」
「じゃあいいじゃない」
「それでも。あまり倒せなくて」
そのことをだ。明らかに負い目に感じているのだった。
「だから。それでなの」
「それ、私もだから」
「劉備さんもなの」
「だからそんなこと言わないで」
それを話す彼女だった。
「これから頑張ればいいんだし」
「そうなの?」
「うん、だからね」
劉備は自然とにこりとした笑顔になって于禁に話す。
「それは気にしないの」
「これからなの」
「そう、これからね」
「それでいいのなら」
不安げな顔だがだ。それでも柳眉の言葉を受けて頷く于禁だった。そうしてそのうえでだ。あらためて劉備に対して述べるのだった。
「私、頑張るの」
「そうするといいと思うわ」
「劉備さん、有り難うなの」
于禁はようやく顔をあげた。そのうえで劉備に言葉を返した。
「私頑張るの」
「一緒にね。頑張ろう」
「わかったの」
ようやくにこりと笑えた于禁だった。彼女もこれからが決まった時だった。
そうしてだった。その夜だ。楽進は服を脱ぎそしてだ。風呂に入る。 するとそこにだった。もう張飛がいたのであった。彼女は楽進に手を振ってきた。
「待ってたのだ」
「張飛殿?」
「そうなのだ、待ってたのだ」
また言ってきた張飛だった。
「一緒に入るのだ」
「湯を共にとは」
「おかしいのだ?」
「いえ、それは」
ないとは言う。そうして言う言葉は。
「ありません」
「ならいいのだ」
「真桜や沙和とはよく一緒に入りますので」
「そうなのか」
ここでもう一人の声が聞こえてきた。それは。
趙雲だった。彼女もいたのだ。湯舟の中に見事な胸が見える。
「ならいいな」
「けれど誰なんだ?」
馬超もいた。その長い髪を上で束ねている。項が見事だ。それは趙雲も同じにしている。
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