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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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503部分:第四十話 曹操、華陀に会うのことその八


第四十話 曹操、華陀に会うのことその八

「それで何で子供ができるのよ」
「しかし貴殿は」
「何?」
「確か教師になれる資格も持っていたな」
 曹操にこんなことを言う華陀だった。
「確かそうだったな」
「どうしてそのことを知ってるの?」
「あとあれだな。故郷にはあの角が生えた人形がいたな」
「ああ、あれね」
 ここで曹操の顔が曇った。
「あの気持ちの悪い人形ね」
「あれはどうだ?」
「正直言ってどうにかして欲しいわ」
 曹操は不機嫌を露わにさせていた。
「誰があんなのを考えだしたのよ」
「俺も同意だ。それでだ」
「教師のことね」
「子供は嫌いじゃないな」
「子供はね」
 それはだとだ。腕を組んだうえで返す曹操だった。
「嫌いじゃないわ」
「しかし閨にはか」
「それとこれとは話は別よ」
「そういうことか」
「その通りよ。だからよ」
「ふむ。ではそうしたことではないな」
 華陀もそれを聞いて納得したのだった。
「では何だ?」
「まあ、ちょっとね」
 曹操の言葉が濁ってきた。顔も困ったものになっていく。
「何ていうかね」
「何ていうかとは?」
「あれなのよ。出ないのはね」
「何だ?そちらではないとすると」
「だから。あれなのよ」
 困った顔はそのままだった。
「あれが。その」
「ああ、そうか」
 ここでやっとわかった華陀だった。
「そちらのことか」
「そうなのよ。もう一ヶ月なのよ」
 顔を少し赤くさせてもじもじとして語る。
「一ヶ月もね。出なくて」
「またそれは長いな」
「そうなのよ。それでいらいらして」
 曹操の意外な悩みだった。
「仕事も手につかないし食事も進まなくて」
「重症だな、それは」
「それで貴方にね」
「治して欲しいか」
「できるかしら」
 真面目な顔に戻っての言葉だった。
「それは」
「うむ。それなら話は簡単だ」
「できるのね」
「そういった患者は多いからな」
 胸を張ってだ。それでだというのだった。
「任せてくれ」
「そう、それじゃあ」
 曹操は明るい顔になってだ。華陀に顔を戻した。
「どうやって治してくれるのかしら」
「食事療法という手もあるがな」
「できれば今すぐにして欲しいのよ」
 曹操はここで注文をつけてきた。
「一ヶ月よ。いい加減にね」
「乳や果物を多量にでもか」
「そんなのとっくにしたわよ」
 既にというのだった。
 
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