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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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488部分:第三十九話 幽霊、袁術を驚かせるのこと七


第三十九話 幽霊、袁術を驚かせるのこと七

「子供達については救済処置じゃ」
「はい、それでは」
「その様に」
「では袁術さん」
「南部にもですね。統治の手を」
「い、いやそれはのう」
 ところがだった。袁術はこのことには難しい顔になった。そうしてそのうえでだ。劉備達に対してこんなことを言うのであった。
「南部に妖怪がいたのじゃな」
「はい、そうです」
「その通りですが」
「では行かぬ」
 今度は困った顔になってであった。
「それではじゃ」
「どうしてですか?」
「お化けは」
「お化けは一匹おれば十匹はおるのじゃ」
 こう言うのだった。
「それでどうしてじゃ。統治を進めるのじゃ」
「えっ、もういませんよ」
「はい、間違いありません」
 あえて南部での噂は話さない二人だった。話せば袁術は確実に統治の手を進ませないと思ったのだ。だからなのである。
「ですから普通に」
「進められても」
「絶対に嫌じゃ」
 怯えた顔にもなる袁術だった。
「そんなことはじゃ」
「ううん、そうなのですか」
「それは」
「そうじゃ。お化けがいる場所に行ってたまるものか」
 袁術は妖怪が大嫌いなのだった。
「北部だけで充分なのじゃ」
「仕方ありませんね」
「それじゃあ」
「えっ、待て」
「これで終わりなのだ!?」
 引き下がった二人を見てだ。関羽と張飛は思わず声をかけた。
「これでは話は終わらないぞ」
「それでもいいのだ!?」
「いえ、ここはです」
「これで」
 いいという二人だった。
「また後でお話しますので」
「今は」
「ううむ、そうなのか」
「それならいいのだ」
 関羽も張飛もこれで頷いたのだった。そうして劉備達は今は剣を手に入れ子供達の保護を引き受けてもらっただけで下がった。しかしだった。
「剣は戻ったけれど」
「そうよね。子供達のこともいいとして」
 劉備と黄忠が話す。
「南部のことがどうにかならないと」
「同じことが起こるわ」
「はい、それですけれど」
「考えがあります」
 ここでだった。孔明と鳳統が話すのだった。
「毒には毒です」
「それで行きましょう」
「毒!?」
「毒って何なんだ!?」
 趙雲と馬超がここで話した。
「そう言われてもだ」
「何をするんだよ」
「ですからお化けです」
「皆でお化けになってです」
 孔明と鳳統がまた話す。
「袁術さんを驚かせてです」
「そうして南部の統治をしてもらいます」
 そうだとだ。そうするというのだった。
「ですから毒には毒をです」
「そうします」
「それなら今から?」
 馬岱が話した。
 
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