転生とらぶる
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ペルソナ3
1757話
前書き
鏡あきらさんから、「話数での具体的なタイトル 」「キャラ一覧(W編)」を書いて貰いましたので、転生とらぶる設定集の更新をしています。
鏡あきらさん、ありがとうございました。
ファミレスから出ようとした俺を襲った、突然の異変。
もしかしたら棺になっているのはファミレスの中だけなのかと思い、店から出て表通りを見る。
だが……そこでも、見て分かる程に黒い棺が幾つも並んでいた。
ファミレスでの事を考えると、恐らく……いや、間違いなくあの棺は元々人間だった者達だろう。
いや、もしかしたら人間だけではなく、他の生き物も全てが棺と化している可能性もある。
……普通なら、人間や生き物が突然棺になるなんて光景を見れば、パニックになるだろう。
だが、俺はシャドウミラーのアクセル・アルマーだ。
これまでも、何度となく様々なトラブルを潜り抜けてきた男。
それこそ、相手が神であろうと殺してきただけの経験を持つ。
それだけに、ただ人が棺桶に変わる程度の現象で、そこまで取り乱す訳がない。
勿論、この光景を見て驚きがないとは言わないが。
それでも、やはり少し驚く程度で済む。
「これは……時間が止まってる、のか? いや、時間が止まってる訳じゃないか」
信号の類が消えているのを見て、もしかしたら時間が止まっているのかとも思ったが、地面に落ちている小石を拾って落とせば、普通に地面に落ちる。
つまり、時間が止まっている訳ではない。……少なくても、俺が考えているような時間の止まり方ではないといったところか。
似ているような現象である可能性は、十分にあるが。
ともあれ、今はこれからどうするかを考えるべきだな。
もし世界がこのまま棺と化してしまった状態で元に戻らなければ、俺がホワイトスターに戻るのは非常に難易度が高くなる。
……いや、誰にも見られていないって事は、ゲートを展開しても問題ないのか?
W世界では使えなかったゲートだったが、この世界でなら……そんな事を考え、少し広い場所に移動する。
影のゲートを使ってみた感じ、魔力的にはかなり豊富にある世界らしい。
もしかして、魔術師とか魔法使いとか、そういう奴がいる世界なのか?
少なくても調べてみた限りでは、ロボット系の情報は存在しなかった。
MSやPTといったレベルのロボットがあるような世界ではないというのは確定だろう。
だとすれば、やはりこの世界の戦いは生身での戦いになる筈だ。
ゲートの不具合……いや、何者かの干渉か? ともあれ、それによって俺が別の世界に転移してきた以上、ここは間違いなく何か戦いが関係してくる世界の筈だ。
俺が転移した世界で、戦いのない平和な世界であった事など1度もないのだから。
出来れば、スポ根とかラブコメとか、そういう原作の世界に転移してみたいものだ。
1度くらい、そういう経験をしたいと考えても……いや、俺の存在そのものが既にラブコメ要因か。
ラブコメって割りには18禁系統に吹っ飛んでいるような気がするが。
ともあれ、影のゲートを使って転移したのは小さな公園。
どうせなら林とか森とかに転移した方がよかったのかもしれないが、出来ればあの場所からはあまり離れたくなかったというのが正直なところだ。
それに……棺が現れてから、いきなり現れた塔のような存在。
塔と呼ぶには色々と奇妙な建物だったが、明らかにあの塔はこの世界と何らかの関係がある筈だった。
であれば、やはりこの塔からは離れない方がいいのは間違いない。
そんな訳で、この小さな公園で実験させて貰う。
……もしホワイトスターに繋がったりしたら、それこそ後でこの公園を見た者が騒いで騒動になりかねないが。
勿論、それは人間が棺となっているこの現象を解決出来たらの話だが。
「さて、どうなる?」
空間倉庫からゲートを取り出し、起動。
……無事に展開し……だが、半ば俺の予想通り、ホワイトスターとの通信は繋がらない。
で、そうなると向こうのシステムXNとのリンクもされていないという訳で、転移も出来ない訳だ。
一応ニーズヘッグを出してもみたが、当然のように反応はない。
ちっ、こうなるとW世界の時と同じく、レモン達の方から迎えに来て貰うしかないな。
W世界の件も完璧に片付いたって訳じゃないのに、その状況でこんな風になるというのは……正直なところ、色々と思うところはある。
久しぶりにレモン達と再会し、これから恋人同士のゆっくりとした時間を……と考えていた矢先の出来事だ。
まぁ、それでも昨夜熱い夜をすごせたのを考えれば、全く完全なる不運という訳でもないのか?
ともあれ……ゲートの効果がない以上、今俺がやるべき事はこの世界の出来事を解決する事だろう。
その鍵を握っているのは、間違いなくあの奇妙な塔だ。
……行ってみるか。
今の俺がやれる事で必要なのは、やはりあの塔しかない。
そうである以上、塔に向かうべきだろう。
小さく溜息を吐き、再び俺は影のゲートに身を沈めていく。
そうして戻ってきたのは、さっきまで……この棺が現れるまで俺がいた場所だ。
「じゃあ……うん?」
行くか。
そう言おうとした俺の耳に、とある音が……いや、声が聞こえてきた。
声? それはつまり、生きている人間が俺以外にもいるって事か?
何をするにしても、とにかく行動に移すべきだろう。
それに、このような妙な状況である以上、何らかの手掛かりを得られるのであれば、こちらとしても願ったり叶ったりだ。
できれば、この妙な状態で何が起きているのかを知っている相手であってくれればいいんだが。
そんな風に思いながら、静寂に包まれた街並みを走っていると、やがて進行方向から騒いでいる声が聞こえてくる。
「きゃああぁぁぁあああぁぁぁっ!」
切羽詰まっているその声は、まさしく命の危機にでも陥っているか……もしくは、何らかの変態にでも襲われたかのような、そんな声。
まぁ、この棺桶だらけになってる状況で変態に襲われるなんて事はまずないだろうし、その辺は気にしなくてもいいんだろうけど。
にしても……
「邪魔だな」
目の前にある棺桶を避けながら、思わず呟く。
この棺桶が人の変化したものなのであれば、当然のようにこの棺桶の多さは人の数の多さを表しているのだろう。
何だかんだと走ってきたところ、現在俺がいるのは繁華街のような場所だ。
いや、そこまで賑やかって訳ではないか?
ともあれ、夜中にも関わらずそれなりに人の姿の多い場所。
それが余計に、こちらの移動の邪魔になっていた。
棺桶と棺桶の隙間を縫うように移動するのだが、これがまた面倒きわまりない。
「ちっ」
まさかこのまま棺桶を突っ切って移動した場合、下手をすればこの棺桶になっている者達が元に戻った時、怪我をしたり……といったところではなく、それこそ命に関わる怪我をしないとは限らない。
しょうがない。向こうから聞こえてきた声の主がどんなピンチになってるのかはわからないが、こちらとしても折角の手掛かりを見捨てる訳にもいかない。
その場で跳躍し、そのまま空を飛んで移動する。
最初からこうしていればよかったような気がするが……まぁ、何が起きているのかわからないんだし、しょうがないって事にしておこう。
そうして声の聞こえてきた方に向かって進み……やがて曲がり角を曲がった瞬間、俺の目に入ってきたのは……何と表現するべきか。
仮面をかぶったスライム。
恐らくこれが一番正確な表現だろう。
ただし、この場合のスライムは可愛い系のスライムではなく、アメーバ系のスライム。
……そういう意味だと、俺のスライムと似たようなものなのか?
そう思いもするが、スライムでありながら色は黒。
ましてやその体から手のように見えるものが生えているのを考えると、やはり正確にはスライムという訳でもないのだろう。
ともあれ、そのスライムもどきとでも呼ぶ相手から逃げようとしているのは、今の俺と同じくらいか、若干年上といった感じの年齢の女だった。
この場合は少女と呼ぶべきなのか?
ともあれ、その女はスライムもどきの攻撃から必死になって逃げていた。
だが……結局は逃げているだけだ。
つまり、このような異常事態に取り込まれてはいるものの、実際の戦闘能力という点では普通の人間と大差ない。
これは……外れか?
そんな風に思うも、目の前にいる女が唯一の手掛かりであるというのは、どうしようもない事実だ。
そうである以上、こちらとしてもここで手を出さない訳にはいかない。
スライムの手が、女に向かって伸びていくのを見ながら、虚空瞬動を使って一気に女との距離を縮める。
いっそこのままスライムもどきを倒してもよかったのだが、出来ればこの状況を少しでも多く知る為に生かして捕らえたい。
勿論こっちに被害が出るのであれば話は別だが、それでも可能な限りはどうにかしたいと思っても当然だろう。
そんな訳で、現在の俺の状況で出来る最善の行動は襲われている女が被害を受ける前に確保する事だった。
スライムもどきではあっても、その能力は決して高い訳ではない。
それこそ、俺の持っているスライムに比べると、その動きは亀のごとき遅さと表現してもいいだろう。……だからこそ、捕らえるという選択肢が存在したのだが。
ともあれスライムもどきに手を伸ばされ、逃げ回りながらも混乱していた為か追いつかれそうになっていた女は、現在俺の腕の中にいた。
横抱き……いわゆる、お姫様抱っこの状態だ。
「っ!? ……え? あれ?」
攻撃されたにも関わらず、衝撃は何もない。その割には浮遊感がある。
それを疑問に思ったのか、女は俺の腕の中でそっと目を開け……すぐ近くにあるのが、先程のスライムもどきではなく俺の顔だというのを見て、間の抜けた声を上げる。
「無事だな?」
「え? あ、うん。無事は無事だけど……君、誰?」
「そうだな、何て言えばいいのやら。……強いて言えば、迷子か」
「は? 迷子? って、あれ? 何でこのままずっと……ちょっ、飛んでる!?」
俺との会話の際に何気なく視線を周囲に向けた女は、自分が空を飛んでいるのだというのを理解すると、慌てたように俺に抱きついてくる。
女を横抱きにしている状況でそのような真似をすれば、当然のように俺の顔を胸元に抱え込む訳で……なかなか大きいな。
年齢的には恐らく高校生といったところだが、平均以上はありそうだ。
そんな風に考えつつ、口を開く。
「サービスシーンは嬉しいが、出来れば今はあのスライムもどきをどうにかしたいんだけどな」
「……え? きゃっ!」
自分が俺に抱きつく……正確には俺の顔を胸元に抱え込んでいたのに気がついたのか、今度は慌てて俺から離れようとする。
そんな女の様子に呆れつつ、俺は口を開く。
「ほら、あまり暴れるな。今ここで暴れて下に落ちたら怪我じゃすまないぞ」
現在の俺の高度は、10m程度とそこまで高い位置にいる訳ではない。
だがそれでも、普通の人間にとっては、これだけの高度を飛ぶといった経験をする事は滅多にないだろう。
……ちょっと高い建物であれば、高度10m程度は普通にあるのだろうが。
「ちょっと、一体何でこんな真似……君、何者?」
「さて、何者なんだろうな。まぁ、今はさっきも言った通り、たんなる迷子だとでも思ってて貰えばいいさ」
そうして女が落ち着いたのを確認しながら、俺は地上に降りていく。
「ちょっ! 何で降りるのよ!? どうやってかは分からないけど、折角あの化け物から逃げ出せたんだから、このまま逃げればいいじゃない!」
「残念だけど、俺がここにやってきたのはお前を助ける為……って訳じゃない。いや、この妙な状況の中で動いている人間がいるのはこっちとしても助かったけど、それ以上にあのスライムもどきの方に興味があるんだよ」
「あの化け物に?」
こうして男と密着しているというのは、女にとっても照れくさいのだろう。薄らと頬を赤く染めながらそう質問を返してくる。
「ああ。俺達がこの妙な状況に巻き込まれたのは、恐らく……いや、確実にあのスライムもどきが関わっている筈だ。……まぁ、見たところあいつは雑魚っぽいし、あいつだけの仕業って訳じゃないんだろうが」
「それは……ちょっと待ってよ。じゃあ、ああいうのが他にもまだ一杯いるの!?」
「その辺りは、俺にも正確には分からない。ただ、俺の勘によれば恐らくそうだろうな、としか」
勘であっても、これまで長年の戦いを潜り抜けてきた勘だ。そう捨てたものじゃない。
捨てたものじゃないんだが……今の俺の容姿は10代半ば、それこそ目の前の女よりも年下に見える訳で……
それでも女が文句を言わないのは、俺がこうして空を飛ぶという体験をさせているからだろう。
「……それで? これからどうするの?」
「ま、簡単に言えば……」
「言えば?」
「あのスライムもどきを、どうにかして捕らえる」
その言葉に、女は頬を引き攣らせるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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