憑依先が朱菜ちゃんだった件
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第4話 改訂版(2019/04/30)
前書き
こんにちは、沙羅双樹です。
今回の話は名付けですが、原作とは異なりリムルだけでなく朱菜からも姓の名付けが行われ、原作より更に強化されます。
というか、この勢力に喧嘩を売るであろうファルムス王国とクレイマンは自滅願望があることになりかねません。(笑)
【視点:朱菜】
どうも、大鬼族で姫巫女を務めている大筒木朱菜です。私は現在、同胞の皆と共にリムル様が統率している人鬼族の村――というか規模でいうと町に来ています。
そして、私はリムル様と一緒に統率者用(?)の席に座らされて、人鬼族の方々に凄く持て成されています。
どうして私達が人鬼族の町にいて、私だけがVIP待遇で持て成されているのか?それにはちゃんとした理由があります。
まず、私達が人鬼族の町にいるのは、仙術である仙法風遁・螺旋手裏剣を見せた後、リムル様に招待されたからです。
大体の人は察していると思いますが、リムル様が私達を招待したのは豚頭族の情報を聞き出す為です。統治者という立場を考えれば、自分達に害を為す可能性のある種族の情報を収集するのは当然の行動ですよね。
次に私がVIP待遇で持て成されているのは、町に辿り着いた直後に私が木遁・連柱家の術で大量の住居を作ったからだったりします。
人鬼族の人口に対して明らかに住居――テントの様な仮設住宅はあっても、ちゃんとした家屋が少なかったので、先の件のお詫びも兼ねて、木遁・連柱家の術を使った訳です。
その結果、リムル様と人鬼族の方々に感謝され、VIP待遇になったという訳です。まぁ、人鬼族の方々に関しては、尾獣チャクラモードの私が現時点でのリムル様を凌駕する魔王相当の存在である為、持て成しているのかもしれませんが……。
ちなみに尾獣チャクラ仙人モードの私のチャクラ量は現時点でのリムル様の魔素量の約25倍――つまり、魔王化を果たした直後のリムル様の2.5倍相当になります。六道仙人モードの場合はその魔王リムル様の10倍といった所でしょうか?
通常状態で現時点でのリムル様の5倍相当。仙人モードで魔王リムル様と同等のチャクラ――魔素量ということになります。
仙法風遁・螺旋手裏剣を使った際、尾獣チャクラ仙人モードで現時点でのリムル様の魔素量を感知したので、この数値に間違いありません。
と、こんな説明をしている内にリムル様待望の串焼き肉が完成したみたいです。この人鬼族の町随一の料理人であるゴブイチさんがリムル様の元に料理を持ってきました。
そして、料理を受け取ったリムル様は串に刺さっている肉を一切れ口にすると、無言で十数回噛み締め、肉を飲み込んだかと思ったら―――
「うんっっまぁぁぁい!!」
見る者全てを昇天させる様な天使の笑顔を浮かべました。RMT!RMTです!!あっ、このRMTはリアルマネートレードではなく、リムル様マジ天使の略です。
今の私なら魔王ミリム=ナーヴァと魔王ギィ=クリムゾンを休みなしで同時に相手をしたとしても1ヵ月は戦えます!それだけのリムル様分を補給できました!!
って、あれ?リムル様、いつの間に串焼きをそんなに食べたんですか?というか、その体のどこにそれだけの肉が収まったんですか?串の数が20本って……。
「あー、食った食った。……んじゃ、食休みも兼ねてあいつらの話を聞きに行くか」
リムル様はそう言うと、統率者用の席を立ってお父様やお兄様のいる所へと向かって行った。リムル様の食事量に少しばかり呆然としていた私もすぐに後を追います。
リムル様と私が向かった先では、人鬼王のリグルドさんとドワーフのカイジンさんがお父様やお兄様と話しています。
「豚頭族が大鬼族を襲うのはそんなにおかしいことなんすか?」
「豚頭族が大鬼族の里を襲撃するなど、本来なら在り得んことだ。そもそも大鬼族は豚頭族より遥かに格上――強さの桁が違う。格下の豚頭族が仕掛けるなど、自殺行為でしかない」
「しかし、奴らが数千に及ぶ軍勢で俺達の里を襲撃し、37人もの同胞を手に掛けたのは事実だ」
「す、数千の軍勢だと!?あの協調性のない豚頭族がか!?」
「軍勢ってことは統率されてたのか?」
お父様とお兄様が豚頭族に里を襲撃された時の状況をカイジンさんに説明していると所にリムル様も加わります。
「リムル殿」
「肉はもういいのか?」
「ちょっと食休み。で、襲撃してきた豚頭族ってのは統率されてたのか?」
「ああ。カイジン殿も言っていたが、豚頭族とは本来協調性のない勝手気ままな種族なんだが―――」
「集団行動をしている時点で上位種に統率されていると考えるべきだろう」
「お前ら見てると大鬼族ってのが武人気質の種族ってのが分かる。そんな大鬼族が襲撃――何の前触れも無く攻撃されて同胞も殺されたとなりゃ、死んだ奴らの敵討ちをしたくなるのも分かる。
で、お前らこれどうすんの?まさか、玉砕覚悟で豚頭族の軍勢に生き残った大鬼族全員で特攻とか無いよな?」
「いくら我らが戦闘種族でも、そんな生き急ぐ馬鹿な真似はせぬよ。だが、豚頭族打倒の為に動くつもりではある」
「具体的にはどうするつもりなんだ?」
「豚頭族の軍勢に一種族だけでは対抗できぬからな。ジュラの大森林に点在している上位種族と手を結び、豚頭族の軍勢を討つつもりだ」
「そうか。なら、手始めに俺達と手を組まないか?」
「……は?」
「話を聞く限り、この町も豚頭族の軍勢に襲撃されかねないからな。正確には手を組むっていうより、お前らを傭兵として雇いたいって感じだ。
俺達が支払う対価はお前らの衣食住の保障。まぁ、雇い主と傭兵の関係が続く限り、この町を拠点にして貰っても構わないってことなんだけど……。どうだ?」
「…………我ら大鬼族は戦闘種族故、リムル殿の様な強者に仕え、戦場を駆けることに抵抗は無い。ただ―――」
「お父様、私のことは気にする必要はありません。私もリムル様と手を組むべきと進言するつもりでしたので……」
「そ、そうか」
「……そういえば、朱菜は大鬼族の上位種だったな。俺より格上とは思ってたけど、実際の所どのくらいの差があるんだ?」
「魔素の保有量だけでいえば、最大値が現時点のリムル様の100倍といった所でしょうか?」
「ひゃ、100!?」
私が現時点でのリムル様の魔素量を基準に輪廻転生写輪眼込みの真・六道仙人モードでのチャクラ量を正直に答えると、凄く驚かれました。
「そ、それだけの魔素量があれば大鬼族全員に名付けを行って、存在進化させることもできたんじゃないか?」
「名付けとは力を分け与える行為であり、消費した魔素が回復しないこともある為、軽はずみに行うものではありません」
「えっ!?そうなの!!?」
「はい。というか、名有りの上位魔人でも自身が弱体化する危険性のある名付けは行いません。そんなことを平然とできるのは災禍級以上の存在か、私の特別技能『仙法』の様に大気中に存在する自然エネルギーを吸収することで魔素を回復させられる技能保有者だけです」
「……魔素の回復って、何それ?チート?………一応聞くけど、その『仙法』って特別技能のお蔭で仙術も使えるんだよな?あと、災禍級って何?」
そういえば、私というイレギュラーが介入するまでこの世界には通常のチャクラも仙術チャクラも存在しなかった筈だから説明する必要がありますよね。
それに本来リムル様が魔物の危険度ランクを知るのもドワルゴンと友好的になってからなので、説明する必要がありますね。
「そうですね、仙術には『仙法』以外に特別技能『忍法』の説明もしなければいけないので、順番に説明させて頂きます。
まず、特別技能『忍法』を獲得した者は魔素とは異なるエネルギー―――チャクラというものを生成できる様になります。『忍法』に属する術はこのチャクラを使わなければ発動できません」
「そういえば、大量の家を建ててくれた木遁ってのも、仙術じゃなくて忍術だって言ってたっけ?忍術は『忍法』の技能の一部で、チャクラってエネルギーを使わないと発動しないんだな」
「はい。忍術以外にも幻術、忍体術というものあって、これらも使用するにはチャクラが必要となります。そして、『忍法』には魔素をチャクラへと変換する技能があるのです」
「そのチャクラってのは魔素を直接変換してるのか?」
魔素から直接チャクラへと変換してると思いますよね。実はそういう訳でも無いんです。
「……『忍法』に含まれる魔素変換という技能で魔素から身体エネルギー、精神エネルギーというものを生み出し、チャクラ生成という技能でその2つのエネルギーを混ぜ合わせることでチャクラが使える様になるんです」
「うへぇ、結構面倒なんだな。そんな面倒臭いことをしなきゃいけないなら、普通に魔素で発動できる魔法を使った方が効率は良くないか?」
「チャクラを生成することを2つのエネルギーを混ぜ合わせることからチャクラを練るというんですが、魔素変換とチャクラ生成の技能はチャクラを練ろうとした瞬間に自動的に発動するので、発動速度は魔法と大して差がありません。
それに発動速度が魔法より劣ったとしてもそれを補う利点が『忍法』にはあるんです」
「それが『仙法』と仙術か?」
「そうです。そもそも仙術とは、チャクラに『仙法』の技能で自然エネルギーを取り込み生成した仙術チャクラを使用することで発動する術の総称――端的にいえば、威力や効果を強化した忍術、幻術、忍体術のことなんです」
「へぇ…。仙術っていう固有の術じゃなくて、忍法に属する術が強化されたのが仙法なのか……」
「はい。ちなみに人間や魔物が一般的に使用する元素魔法や妖術にも体内魔素と自然エネルギーと似た自然魔素が利用されますが、飽く迄自然エネルギーと自然魔素は似ているだけで全く異なるエネルギーなので、元素魔法と妖術は仙術に含まれません。
あと、エネルギー源の違いだけでなく、術の威力や効果に圧倒的な差があるのも系統を区別される要因となっています。
仙術に使用される仙術チャクラは体内で身体エネルギーと精神エネルギー、自然エネルギーを混ぜ合わせる―――これは各エネルギーを足しているのではなく、掛け合わせいるのでエネルギー濃度が高まるんです」
「……(う~ん。そもそも自然魔素と自然エネルギーってどう違うんだ?魔物にとっての常識だったら聞き難いし、大賢者は分かるか?できれば分かり易い説明で頼む)」
(解。自然魔素とは一部の強大な魔物の内から外へと漏れ出した魔素の総称です。外へと漏れ出した魔素は流出させた者以外も利用可能な為、自然魔素と呼称されています。
自然エネルギーとは惑星の内から外へと漏れ出した生命エネルギーの総称。惑星が生み出すエネルギーである為、自然魔素よりエネルギー濃度が高い)
私の説明を聞いていたリムル様が難しい顔をしていたかと思えば、その顔はすぐに明るいものへと変わりました。自然魔素と自然エネルギーの違いを大賢者にでも聞いたのでしょうか?
そう考えると私が説明するよりリムル様が大賢者に尋ねて、大賢者がそれに答えるのが情報伝達的に正しいと思うんですが、一度説明を始めた以上、途中で投げ出す等できないので私のできる範囲で最後まで説明を続けたいと思います。
「対して元素魔法と妖術は体内魔素と自然魔素を体外で別々に使用します。体内魔素が種火、自然魔素が燃料といった所でしょうか?兎に角、各魔素を掛け合わせているのではなく、足しているだけなので仙術チャクラほどエネルギー濃度が高くありません。
当然、濃度の高いエネルギーを利用した術は威力や効果が劇的に強化されます。そういう訳で掛け算術式と呼べる仙術と足し算術式と呼べる元素魔法、妖術は別系統の術式として区別されるのです」
「成程ね。仙術とか忍術とか、魔法とか妖術とか色々と奥が深いんだな。ちなみに自然エネルギーを魔素と組み合わせたり、チャクラや仙術チャクラを魔法や妖術に流用。もしくは魔素を忍術に流用することはできないのか?」
「それは私も試したことがあるのですが、どうしてもできません。忍術を使おうとすると魔素がチャクラに自動で変換されますし、魔法の時もチャクラが自動的に魔素へと変換されます。
自然エネルギーも体内に取り込むと、自動的にチャクラと組み合わさって仙術チャクラとなるので、魔素と組み合わせることができないんです」
「技能が自動調整してるから自分の意思で変更や改変ができないってことか。『仙法』と仙術については分かった。ありがとう。次は―――」
漸く仙術と『仙法』、『忍法』の説明が終わりました。今からは魔物の危険度ランクの説明です。
「災禍級についてですね。リムル様は人間によって魔物がランク付けされているのは御存じですか?」
「いいや。それは初めて聞いた」
「人間にとっての危険度ランクなんですが、上から順に特S、S、特A、A、B、C、D、E、Fとなっているんです。
特Sは人類が国家の枠組みを超えて協力しなければ対処できない存在。
Sは大国が総力を挙げなければ対処できない存在。
特Aは国家転覆規模の存在。
Aは町に激甚な被害を及ぼす危険性のある魔人や悪魔。
Bは個体で村を滅ぼせる魔物。
Cは個体で人間の職業兵士より強い魔物
Dは個体で人間の普通の大人3~4人を殺せる魔物。
Eは群で現れたら注意しなければいけない魔物。
Fは戦闘能力のない魔物。
そして、特A以上には別称が存在し、特Sは天災級、Sは災禍級、特Aが厄災級、A災害級と呼ばれているんです」
「そういえば、魔王が存在してるって聞いたことがあるんだが、魔王ってどの辺りのランクなんだ?」
「魔王ですか?一部の魔王は天災級になりますが、大部分の魔王は災禍級になります」
「…………ん?今、魔王が複数存在するみたいな言い方じゃなかった?」
そういえば、この時点でのリムル様はこの世界に魔王が10人いることを知らなかったんですよね。今の内に知って貰っておいた方がいいでしょう。
「現在、魔王は10人存在しています」
「10人!!?」
「はい、10人です。私見ですが、その内天災級に該当する魔王は3名。破壊の暴君・ミリム=ナーヴァ、暗黒皇帝・ギィ=クリムゾン、大地の怒り・ダグリュールですね」
「そうか(ってことは、シズさんの仇は災禍級に該当するのか……)」
「魔王ではありませんが、竜種――白氷竜・ヴェルザードや灼熱竜・ヴェルグリンド、暴風竜・ヴェルドラも天災級に該当する存在です」
「!!?(マジか!?シズさんの仇が一気に怖くなくなったぞ!!)そういえば、大鬼族や嵐牙狼族、人鬼族、豚頭族はどの辺に該当するんだ?あと、俺と朱菜のランクも気になる」
「嵐牙狼族がB以上A未満のB+、大鬼族がB、豚頭族がD、人鬼族は個体にもよりますのでD~E+といった所です。
リムル様は魔素の量から考えると厄災級か災禍級、私は災禍級か天災級に該当すると思われます」
「ランクだけで見るとうちってある程度なら豚頭族と遣り合える戦力なんだな。ってか、朱菜って下手したら天災級なの!?
………いや、前に見せて貰った仙術から考えると妥当な評価か。ところで、『仙法』を使えば消費した魔素を回復できるんだろう?なのに朱菜は何故、大鬼族全員に名付けをしないんだ?」
「……いくら種族として上位の存在であろうと、両親や兄、目上の大鬼族に名付けなど若輩の私にはできません。何とか許容できるのは、既に名を賜った同族に姓を名付けるくらいです」
そう。生みの親や血の繋がった兄、同郷で目上の同族に名前を付けるなんて、元日本人としての感性が許さないんです。
そんな普通の魔物では理解できない人間的な私の感性を理解できたのは、同じ人間からの転生者であるリムル様だけでした。ただ―――
「朱菜が名付けをしない理由は概ね理解できた。しかし、既に名を与えられた魔物に姓を与える意味ってあるのか?上位存在に名を与えられた時点で、魔物は存在進化するんだろう?」
私が姓の名付けを許容できる理由―――お父様とお母様、お兄様に同じ性を名乗って貰いたいという思いと、他の大鬼族の皆にも姓を名乗って貰いたいという思いまでは把握できなかったみたいです。
まぁ、姓の名付けを許容できる理由を私は口にしませんでしたし、読心系スキルでもなければ思考を読み取るなんてできませんよね。
「名有りの魔物が名付け親より上位の魔物から更に名付け――新しい名前や姓を与えられると、名付けの重ね掛けが行われたこととなり、更なる存在進化を果たす、という話を聞いたことはあります。
ですが、私が姓を名付けることを許容できたのは、ただ単純にお父様達にも私と同じ姓を名乗って欲しいという思いと、血の繋がりが無くとも同郷の大鬼族には例外無く姓を持って欲しいという思いがあったからです」
「……成程。何ていうか、朱菜の感性と思考は人間っぽいな」
「両親や兄、同郷の大鬼族達にも良く言われます」
「………よし!それじゃあ、この場にいる大鬼族には俺が名付けをするとしよう」
「えっ!?」
名付けの危険性を説明した後ということもあって、もしかしたらお父様やお兄様達に名付けが行われないかもしれないと思っていた私は、リムル様の発言に思わず驚きの声を上げてしまいました。
「「えっ!?」って、俺が名前を付けるのは駄目なのか?」
「い、いえ!そういう訳ではなく、名付けの危険性を説明した後なので……」
「あぁ、別に気にする必要ないよ。今まで子鬼族、牙狼族合わせて700近くの魔物に名前を付けたけど、魔素の総量が減った感じはしないし」
「ですが、大鬼族は牙狼族以上の上位種族です!名付けに消費する魔素の量も桁違いになります!!それでも名付けをされるというなら、どうか私に補助をさせて下さい!!」
「補助って、何すんの?」
「私は他者に自分の魔素を受け渡すことができます。なので、リムル様が倒れられない様、魔素の供給役をさせて下さい!」
「260人ちょいなら休憩を挟んでも3日くらいで名付け終わると思うけど、そこまで言うなら補助を頼む」
リムル様は大鬼族の名付けに消費する魔素量を甘く見ていましたが、私の提案を拒否することなく受け入れてくれました。
この後、私はリムル様と共に中央広場へと移動し、お父様やお母様、お兄様を含む262人の大鬼族に名付けを行いました。
原作では6人の大鬼族に名付けを行い、鬼人族へと存在進化させたことでリムル様は低位活動状態に移行しましたが、この世界では私が補助に着いたことで低位活動状態に移行することはありませんでした。
まぁ、それも全て守鶴、又旅、磯撫、孫悟空、穆王、犀犬、重明、牛鬼、九喇嘛達9人のお蔭なんですが……。
まず、私が影分身の術で8体の影分身を作り、その影分身に宿った守鶴から牛鬼までの8名が自然エネルギーを吸収して仙術尾獣チャクラを練る。本体である私は私で九喇嘛と共に自然エネルギーを吸収して仙術尾獣チャクラを練る。
そして、又旅、孫悟空、犀犬、牛鬼の影分身4名をリムル様のサポートに回し、リムル様の魔素が無くなりかけたら仙術尾獣チャクラを魔素へと変換してから供給。
チャクラと同じで仙術チャクラも魔素へと変換することができるんですが、変換された魔素は仙術魔素とかじゃなくて、ただの魔素なんですよね。その点が正直解せません。
取り敢えず、守鶴、磯撫、穆王、重明の4名は私と九喇嘛のサポートに回し、私の魔素が無くなりかけたら守鶴から順に仙術尾獣チャクラを魔素へと変換して還元。
そうすることで夜明けまで掛かったものの、私とリムル様は魔素切れを起こすことなく、大鬼族全員に姓名を付けることができました。
最終的な存在進化の最低ラインが妖鬼という、原作以上の戦力強化となりましたが、別に問題は無いでしょう。ちなみに名付けを行った大鬼族の中で仙術尾獣チャクラを変換した魔素の消費が高かったのは以下の8名です。
1人目は私の父である大筒木紅麗。リムル様が何故か烈火の炎に登場する紅麗と同じ名前を付け、まずは鬼人へと進化しました。
この時、仙術尾獣チャクラを変換した魔素による名付けの影響か、お父様は特別技能『忍法』と究極技能『団扇之系譜』を獲得し、三つ巴の写輪眼を開眼しました。
あと、私が姓の名付けを行うと鬼人から妖鬼より更に上位の帝鬼へと存在進化しました。
2人目は私の母である大筒木穂乃花。最終的に進化した種族は帝鬼と同格の月鬼。お父様と同じく特別技能『忍法』と究極技能『日向之系譜』を獲得したことで、白眼を開眼しました。
3人目は私の兄である大筒木紅丸。最終的に進化した種族は妖鬼以上帝鬼未満の羅刹。お父様と同じく特別技能『忍法』と究極技能『団扇之系譜』を獲得し、三つ巴の写輪眼を開眼しました。
4人目は父の右腕であるうちは蒼月。転スラ原作に登場する蒼影の父です。最終的に進化した種族名は妖鬼以上羅刹未満の忍鬼。特別技能『忍法』と究極技能『団扇之系譜』を獲得し、二つ巴の写輪眼を開眼しました。
5人目は兄の右腕であるうちは蒼影。転スラ原作に登場する蒼影本人です。最終的に進化した種族名は父親と同じく忍鬼。特別技能『忍法』と究極技能『団扇之系譜』を獲得し、二つ巴の写輪眼を開眼しました。
6人目は父の左腕である日向紫呉。転スラ原作に登場する紫苑の父です。最終的に進化した種族名は忍鬼と同格の修羅。特別技能『忍法』と究極技能『日向之系譜』を獲得したことで、白眼を開眼しました。
7人目は兄の左腕である日向紫苑。転スラ原作に登場する紫苑本人です。最終的に進化した種族名は父親と同じく修羅。特殊技能『忍法』と究極技能『日向之系譜』を獲得したことで、白眼を開眼しました。
8人目は大鬼族の里で剣術指南役の様なことをしていた千手白老。転スラ原作に登場する白老本人です。最終的に進化した種族名は兄・紅丸と同じ羅刹。
特別技能『忍法』と特殊技能『千手扉間』を獲得したことで、時空間忍術の扱いと感知能力に高補正が付きました。
以上の8名以外にも究極技能『団扇之系譜』と『日向之系譜』を獲得した者はいましたが、その殆どが1つ巴の写輪眼だったり、未開眼の妖鬼達だったりします。
それとお父様とお母様、お兄様を除く『団扇之系譜』と『日向之系譜』を獲得した者には、例外なくうちはと日向の姓を付けました。
ちなみに『団扇之系譜』と『日向之系譜』が究極技能扱いなのは輪廻眼と転生眼に至れる可能性があるからです。輪廻眼と転生眼に至れない間は究極技能とは名ばかりで、ランク的には特殊止まりになります。
あと、私の仙術尾獣チャクラを変換した魔素を供給していた影響でリムル様も究極技能を獲得した上、妖怪仙人へと進化していました。
獲得した究極技能は『千手之系譜』。端的に述べると木遁行使と仙術適性向上の技能ですね。仙術の適性が向上するので、当然のことながら特別技能である『忍法』と『仙法』も獲得しています。
そして、『千手之系譜』の仙術適性向上が引き寄せたと思しき特殊技能―――『妖怪仙人』によってリムル様は妖怪仙人へと至った訳です。
『妖怪仙人』の妖怪仙人化と『千手之系譜』によって誕生した柱間細胞ならぬリムル様細胞によってリムル様は完全な人化が出来る様になり、とても喜んでいました。
NARUTOに登場した鬼灯一族の水化の術みたいに体を自由自在に粘体へと変えられるみたいですが、人型の時は生殖機能があるみたいなので、完全な人化と言えるでしょう。
ちなみにリムル様の性別は中性。リムル様の意思次第で男性にも女性にもなれるそうです。子供を作れるようになったという事実はリムル様の妻を目指す私にとってご褒美と言っても過言ではないものでしょう。
今思えば、仙術尾獣チャクラを変換した魔素の供給も内助の功っぽいですし、このままリムル様の正妻を目指して頑張っていきたいと思います。
後書き
本作では大鬼族以上の上位魔物なら通常宝貝を使用可能という設定で、スーパー宝貝は上位神仙級以上にならないと使えないという設定です。
というか、上位神仙級以上でないと手に持った瞬間に魔素を吸い取られて、干物になる設定です。(笑)
という訳で、スーパー宝貝は本作での幹部の一部が仙人になった際に所持する予定です。
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