恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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358部分:第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその九
第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその九
「実はこれから曹操様のところに行こうと考えています」
「ふむ。曹操殿のところにか」
「はい、そうです」
こう趙雲に対して述べるのであった。
「そうするつもりです」
「そうか。曹操殿のところか」
「曹操殿は必ずやこの世を変えて導かれる英傑になられます」
郭嘉はこう熱く語る。
「ですから私はその曹操様、いえ殿のお役に少しでも立ちたいと思い」
「実はですね」
ここで程昱がそっと劉備やロック達に話す。
「凛ちゃんはですね」
「はい」
「どうなんだ?実際は」
「曹操さんの熱狂的な信者さんなんです」
そうだというのである。
「それで今回私と一緒に許昌に行き仕官しようということになって」
「ああ、それでか」
「それでだったのか」
ロックと蒼志狼もここで頷く。
「あそこに向かうって言って聞かなかったのか」
「長安でも建業でもなく」
「まあ袁紹さんは癖の強い人ですい」
程昱もこのことは知っているようだった。
「お仕えするのに疲れそうだと思いまして」
「あの方はね」
黄忠もここで言う。
「かなり難しい方だから」
「それで私は親友でありいつも一緒にいる凛ちゃんと行動を共にすることにしました」
「それでなのか」
ここで納得して頷く趙雲だった。
「ここにいるのか」
「それで俺達とたまたま会ってな」
「合流したってわけだ」
ロック達もここで話す。
「しかし俺達は別に曹操さんのところには興味はないしな」
「何処に行くかは決めていないんだよ」
「それじゃあさっきお話しましたけれど」
劉備がここで二人に言う。
「テリーさんのところに行かれてはどうでしょうか」
「つまりあんた達の場所だよな」
ロックがその劉備に応えて言う。
「そこだよな」
「はい、それはどうでしょうか」
「俺はそれでいい」
ロックはこう劉備に返した。
「蒼志狼、御前はどうするんだ?」
「そうだな。俺もだ」
彼にしても異存はないようであった。
「それでいい」
「そうか。じゃあこれで決まりだな」
「あんた達ともここでお別れになるな」
蒼志狼は郭嘉達に顔を向けて述べた。
「機会があったらまた会おうか」
「はい、宜しくお願いします」
程昱が二人に対して返した。
「また御会いした時は楽しく過ごしましょう」
「それじゃあな。あと郭嘉」
「はい」
「鼻血出すのも程々にな」
蒼志狼はいささか真面目な顔で彼女に告げた。
「幾ら何でもあれは出し過ぎだぞ」
「はい、それはわかっています」
ここでは普通に返す郭嘉だった。
「私にしても」
「だといいんだがな」
「曹操様にお仕えしてそして」
ここからが問題だった。
「ああ、曹操様」
「んっ!?」
皆ここでいぶかしむ顔になった。
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