転生とらぶる
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ガンダムW
1732話
不思議と、俺の話を聞いても渋い表情を浮かべているのはハワードを始めとしたガンダムの開発者達だけであり、それ以外の面々は特にそこまで衝撃を受けていないように思える。
「もっと驚かれると思ったんだけどな」
「そうだな。だが……シャドウミラーは別に力ずくで強引にこの世界の技術を奪おうとしている訳ではないのだろう?」
ノベンタの言葉に頷きを返す。
攻撃されれば反撃するが、別に俺達だって自分から望んで別の世界に戦いを仕掛ける訳じゃない。
多くの異世界を実質的に傘下に収めている関係上、侮られるような真似は絶対に出来ないが。
それが如実に現れたのが、門世界との一件だろう。
「そうなるな。基本的にはガンダニュウム合金をこの世界の代表……まぁ、規模的に考えれば連合軍になると思うが、その連合軍から購入するという形になると思う」
「ふむ……そうなるか。だが、その場合の支払いは何になるのかな?」
今から貿易の心配をするのは、少し気が早いようにも思えるが……シャドウミラーの力を思い知らせるという意味ではちょうどいいか。
「そうだな。金のレートは後々決めていくとして、恐らくは資源による物々交換に近い形になると思う。宝石、レアアース、レアメタル、石油……は、このW世界だとそこまで必要ではないか」
実際には、この世界ではまだ石油はそれなりに使われている。
MSが核動力で動いてはいるが、だからといって全ての……それこそ車や船、飛行機といった全てが核動力で動いている訳ではないのだ。
勿論中には空母のように核動力で動いている船もあるが、それはほんの一部と言ってもいい。
それでも俺が石油を交換材料に上げなかったのは、この世界では石油よりもレアアースやレアメタルといった方が価値があるからだと、そう思っていたのだが……
「いや、石油についても取引材料の中に入れておいて欲しい」
意外な事に、ノベンタの口からはそんな言葉が出てくる。
「いいのか? まぁ、こっちは別に構わないけど」
そもそも、こちらが取引材料に使っているのは、それこそ他の世界から仕入れて産業廃棄物やスペースデブリ、BETAの死骸といった物をキブツに放り込んで石油とかに変換しているだけだ。
そう考えれば、寧ろ向こうが何を望んできても特に問題はない。
……もっとも、ナデシコ世界のCCやギアス世界のサクラダイトといったように、その世界特有の物は作り出す事が出来ない。
こっちから提供出来るのは、あくまでも様々な世界に普遍的にある物だけだ。
だからこそ、石油だろうがレアアースだろうが、その辺は関係ない。
そもそも、キブツで幾らでも作り出せるという時点で、『レア』アースや『レア』メタルじゃないんだよな。
もっとも、今から取引について考えるというのは、ちょっと気が早いと言ってもいいが。
何しろ、ホワイトスターとはまだ全然連絡を取る事が出来ていないのだから。
「うむ、出来ればその辺でお願いしたい」
「……まぁ、今から全てを決めるのはどうかと思うから、俺がホワイトスターに連絡を取れるようになってからだな。当然担当の者が向こうのホワイトスターにいるから、この世界の貿易についてはそっちと話してくれ」
「担当?」
俺とノベンタの話を横で聞いていたセプテムが嫌そうな表情を浮かべたのは、やはり凛との交渉でいいように毟り取られてきたからだろう。
「言っておくが、凛よりも余程手強いからな。寧ろ、凛の上位互換と言っても構わない」
「へぇ」
その言葉に、小さく声を上げたのは……当然のように俺の話を聞いていた凛だ。
満面の笑みを浮かべて俺の方を見ているが、そこにあるのは寧ろブチ切れ寸前5秒前といった感じに見えるのは、きっと俺の気のせいなんだろう、うん。それは間違いない。
セプテムの方も、心底嫌そうな表情を浮かべていた。
だが実際、柔軟織り交ぜてくるエザリアや、強気で攻めてくるレオンの2人は、交渉相手としては非常にやりにくいだろう。
あやかや千鶴はこの2人に比べればまだ未熟だから交渉はしやすいだろうが、それでも甘い相手かと言えばそうではない。
そもそもの話、シャドウミラーの政治班というのは実働班以上に少数精鋭だ。
そんな中で活動していれば、嫌でも能力は上がる。
……もっとも、それはシャドウミラーの中に政治向きの人材が少ないから、というのもあるのだが。
正確にはレモンを始めとして何人かは政治班として働けるだけの能力を持っている奴はいるのだが、技術班を始めとして政治班よりも重要な仕事を任されている者が多い。
政治班と技術班、どちらも重要ではあるが……シャドウミラーの根幹にあるのが他の世界の追随を許さないだけの技術力である以上、そちらからレモンを引き抜くというのは有り得ない選択肢だった。
シャドウミラーの内情はともかくとして。
「ちょっと待って下さい。連合軍を相手にだけ話を進めるという事は、僕達とは……」
話に割り込んできたのは、中東連合のカトル。
まぁ、連合軍とだけ話を進めているのを見れば、色々と焦ってしまってもおかしくはない。
ここまでの話を聞けば、シャドウミラーとの取引がどれだけの利益になるのかというのは明らかなのだから。
それに自分達中東連合も加わりたいと思っても、おかしくはない。
……まぁ、カトルにその権限があるのかどうかは微妙だが。
何と言っても、カトルはあくまでも中東連合の軍のトップだ。
政治家という意味ではない。
それをいうのであれば、連合軍のノベンタも同じなのだが……連合政府よりも連合軍の方が圧倒的に権限が強い。
原作で外務次官だったドーリアンの扱いの悪さを考えれば、それは明らかだろう。
だが、俺はそんなカトルに対して、首を横に振る。
「悪いが、基本的にシャドウミラーが交流している世界では窓口は1つと決めている」
これは明確に規則として定まっている訳ではないし、例外もある。
例えばマブラヴ世界ではオースラリアが俺達の窓口となっているが、日本との間にも何度か取引は成立しているといったように。
ただ、例外はあくまでも例外だ。
逆に言えば、マブラヴ世界程に追い詰められているのでなければ、その例外を適応出来ないだろう。
気楽に窓口を増やすような事になってしまえば、それこそ他の世界でも自分達も……と出てくる者が多いのは間違いだろうし。
例えば、SEED世界ではプラントや連合軍、ギアス世界では日本やブリタニア、それ以外にも様々な世界で同じような事が起こる筈だ。
自慢ではないが、シャドウミラーとの取引はそれだけの利益を生むのだから。
「そんな、何でですか!?」
「お前の態度を見れば分かるだろう? 窓口を幾つも作れば、それだけこっちの手間が増える。その面倒をなくする為にも、窓口は1つに集約した方がいい」
「だが、それが連合軍である理由はないだろう」
カトルに代わり、トロワがそう告げてくる。
他の面子……具体的にはサンクキングダムやロームフェラ財団の者達もトロワの意見に賛成なのか、頷いている。
いや、サンクキングダムはともかく、ロームフェラ財団はこの話に入ってくる資格はないだろうに。
そもそもこの戦乱の発端がロームフェラ財団であり、更には連合軍を含めて他の勢力に対して降伏をする為にやって来たのだから。
もっとも、その降伏についての交渉はトレーズの件で意味をなさないものになってしまったが。
「俺が連合軍を選んだ理由は簡単だ。この世界で俺達が一番長い間付き合ってきた組織だからな。……まぁ、色々と問題のある組織なのも事実だが」
その言葉に、ノベンタを始めとする連合軍の面々が苦い表情を浮かべる。
連合軍はこの世界でもっとも人数の多い組織だけに、当然今回の件で裏切った者の数も多い筈だ。
実際、こっちで入手した情報によると何ヶ所もの基地で騒動が起きているらしいし。
だが……それでも、ノベンタ達なら信用出来るという思いがあるのも事実だ。
この辺りは、この世界に来てからずっと――それでも数ヶ月だが――連合軍と行動を共にしてきたというのが大きい。
中にはシャドウミラーを煙たがっている奴もかなりいるのだが。
「そんな……それじゃあ、運で選んだという事ですか?」
「運……そうだな、運と言ってもいいかもな」
もし、俺達が最初に接触したのが連合軍でなければ自分達の組織がシャドウミラーとの間の窓口になれたかもしれない。
そんな思いを抱く者達が悔しそうな表情を浮かべるが……取りあえず原作知識があった俺としては、ロームフェラ財団もサンクキングダムも、窓口となる選択肢はなかったな。
サンクキングダムは、原作と違ってドーリアンがいる為か武力もある程度認めるようになっているが、このW世界に来た当初はそんな事になるとは思っていなかったし……そもそも、完全平和主義という存在がシャドウミラーとは絶対に相容れないものだし。
そんなサンクキングダムを交渉窓口にした場合、下手をすればW世界VSシャドウミラーなんて事になっていた可能性すらある。
ロームフェラ財団は、デルマイユがトップという時点で信頼も信用も出来ないし。
そういう意味では、中東連合は惜しかったな。
もし中東連合の存在を最初から知っていれば、連合軍とどちらを選ぶか迷っただろう。
だが、この中東連合という存在そのものが、俺が原作に介入しまくった結果生まれた組織だと思われる。
だとすれば、俺が中東連合という存在を見越してカトル達と手を組む……という可能性はなかった。
原作のガンダムチームは……勢力と言うよりは一時的な協力関係と呼ぶの集団だったしな。
シャドウミラーとの窓口としては相応しくない。
「ともあれ、窓口は連合軍になると思う。……まぁ、トレーズとの戦いで連合軍が負けて、解散するような事にでもなれば、話は別だけどな」
「ふんっ、そんな心配はいらない」
セプテムが自信に満ちた表情で告げる。
ただ、オペレーション・デイブレイクは、元々来ると分かっていたから、連合軍の方でもある程度の迎撃準備を各基地にさせ、OZの襲撃に対応させる事が出来た。
だが、今回トレーズが行ったオペレーション・サンライズは、前の作戦の焼き直しに等しい作戦ではあるが、俺の原作知識にも全くなかった為、連合軍の基地でも油断していた者は多かった筈だ。
せめてもの救いは、OZとの戦いを経験した事で連合軍のMS部隊もそれなりの練度を保っているし、MDという戦力を用意している基地も多い……といったところか。
連合軍でそうなると、中東連合やサンクキングダムの方はどうなっているのやら。
「そんな訳で、これからどうするかだが……まず連合軍は一番規模が大きいから後回しにするとして、サンクキングダムはどうする? 首都のニューポートシティ以外にどこか行きたい場所があるのなら、直接送ってもいいけど」
最初に尋ねたのは、サンクキングダム。
だが、そう尋ねながらも、俺はヒイロとドーリアンが何と答えるのか大体理解していた。
「いや、ニューポートシティに送って欲しい」
ドーリアンの言葉に、ヒイロも無言で頷く。
シャドウミラーという存在に色々言いたい事はあるのだろうが、オペレーション・サンライズが始まっている以上、出来るだけ早くリリーナの下に帰りたいといったところか。
ただでさえ、シャドウミラーの説明という事で時間を使ったのだから、ドーリアンやヒイロがリリーナの身を心配しても仕方がないだろう。
……原作ではカトルだったりノインだったりがサンクキングダムの防衛戦力を担ってたのだが、この世界だとカトルは中東連合所属だし、ノインにいたっては恐らくゼクスと共にトレーズの下にいる筈だった。
他に名のあるパイロットがいない以上、防衛戦力を心配に思うのは当然だろう。
実際には俺が名前を知らないだけでエース級のパイロットとかがいても、おかしくはないのだが。
「分かった、ならこの話し合いが終わったらすぐに送ろう。何、システムXNを使えば一瞬だから心配するな。……で、中東連合はどうする?」
ドーリアンとヒイロの次に視線を向けたのは、カトルとトロワ。
だが、こちらも返事は決めていたのか、すぐにカトルが口を開く。
「僕達も中東連合にすぐに戻ります」
トロワも同意しているのか、無言で頷いていた。
「分かった。……それで、最後はお前達なんだが」
最後に視線を向けられたのは、トレーズにロームフェラ財団を乗っ取られただろうデルマイユ達。
「儂の身はシャドウミラーに預ける」
「……へぇ」
まさかそう来るとは思わなかったな。
だが、連合軍には酷く恨みを買っているのを思えば、その選択肢も悪い事じゃないんだろう。
もっとも、だからといってこっちがデルマイユの身柄を引き受けても利はないし、面倒臭い相手がいればストレスになるだけなので、デルマイユの身柄はそのまま連合軍に渡すことにしたのだが。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1330
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1368
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