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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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328部分:第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその七


第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその七

 それを見てだ。ビリーが思わず唸った。
「おいおい、顔良ちゃんが勝ったぜ」
「まさか孔明が負けるとはな」
「そうだな。予想外だ」
 アクセルとローレンスも言う。
「まああの問題じゃな」
「それも当然か」
「全くだぜ。おかしな流れだ」
 ビリー達から見てもだ。そう言うしかなかった。
 そしてである。次はだ。武力対決だった。
 だが今度はだ。出て来たのは殆ど鍋の大きさの丼に入れられたラーメンだった。当然その麺の量はとんでもないものであった。
「あれを食べろというのかしら」
「そうみたいね」
 神楽が黄忠の言葉に応える。
「それが武力なのね」
「だったらこっちは」
「よし、鈴々が出るのだ!」
「あたしも!」 
 張飛と馬超が名乗りを挙げる。
「二人でいいのだ?」
「それはどうなんだ?」
「ああ、いいぜ」
「そう書いてますし」
 ドンファンとジェイフンが二人の問いに答えた。
「じゃあ劉備さんのところはあんた達だな」
「袁紹さんのところは」
「まずはあたいだな」
 顔良がにやりと笑って出て来た。
「あたいは食べるのと賭けにはちょっと五月蝿いぜ」
「いつも負けてるじゃない、賭けには」
 顔良はここで文醜を横目でじっと見て述べた。
「勝てないんだから止めたらいいのに」
「いいんだよ、人生は一か八かなんだよ」
 こんな言葉で返す始末だった。
「だからな」
「全く。また痛い目に遭うわよ」
 だがこの話を聞く文醜ではない。何はともあれ袁紹の方から出る人間は一人決まった。そしてその次の人間も選ばれることになった。
「ええと、残る二人は」
「一体誰にしましょうか」
 田豊と沮授が袁紹に問う。
「張飛さんと馬超さんはかなりの大食ですし」
「こちらも猪々子と同じだけの娘を出さないと」
「そうですわね」
 袁紹もこのことはわかっていた。見れば考える顔になっている。
「ここは誰を出すべきか」
「どうされますか?」
「貴女達は大食ではないですし」
 袁紹はまずはその軍師二人を見た。
「それに斗詩さんもそこまでは食べませんし」
「麗羽様もですし」
「となると」
「それならですけれど」
 ここで名乗り出たのは。
「私でいいでしょうか」
「あら、貴女ですの」
 袁紹はその鈴姫を見て声をあげた。
「貴女が出られますの?」
「はい、やらせて下さい」
 こう静かな声で話すのだった。
「私も食べることには自信がありますし」
「あれっ、鈴姫ってそこまで食べるのか?」
 文醜はそれを聞いてまずは目をしばたかせた。
「そんなに大飯喰らいなのかよ」
「食べようと思えば食べられます」
 また答える鈴姫だった。
「ですからお任せ下さい」
「よし、それではでしてよ」
 袁紹は鈴姫のその志願を受けて頷いた。
 
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