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ドリトル先生と悩める画家

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第七幕その十

「そしてお花は奇麗だし」
「そのことがあるから」
「だからいいのね」
「こうして観ても」
「そうなのね」
「そうだよ」
 実際にというのです。
「いいんだよ」
「成程ね」
「じゃあ観ていきましょう」
「椿達もね」
「こうして」
「皆でね」
 先生も応えます、そうして皆でお花達を落ち着いて観ていますがここで、です。ふと動物の皆はこんなことも言いました。
「太田さんだけれど」
「何か強い刺激求めてるのかしら」
「そうじゃないかな」
「あっ、そういえば」
 先生も言われて気付きました。
「そんな感じがするね」
「そうだよね、熱帯のコーナーに行ったから」
「熱帯のお花って色が派手だからね」
「赤とか黄色とか紫とかでもね」
「派手な色だよね」
「そうだね、強い刺激を求めて」
 そしてというのでした、先生も。
「そこからスランプを脱出しようとしてるのかな」
「そうなのかな」
「やっぱりね」
「スランプ脱出する為に」
「強い刺激を求めてるのかな」
「だとするとね」
 先生はそうであった場合を考えて述べました。
「ゴッホとかマグリット的な」
「そうした画家さん?」
「そんな感じなのかな、太田さんが求めてるのは」
「そうなのかしら」
「そうかもね」
「画家さんっていっても色々だよね」
 ホワイティがここで言いました。
「人によって全然違うわね」
「そうそう、それはまさに千差万別」 
 ジップはホワイティに応えました。
「全然違うね」
「何あそこまで違うのか」
 トートーの口調はしみじみとなっていました。
「不思議な位だよ」
「人間の芸術って全部そうだよね」
 チーチーも不思議がっています。
「その人で全然違うね」
「何そんなものが生み出せるかとか」
 ダブダブが言うには。
「わからない時も多いよ」
「そのわからないものを生み出すのが、よね」
 ポリネシアは首を傾げさせて考える感じになっています。
「芸術でもあるのね」
「そうなるみたいだね」
「そうね」
 チープサイドの家族はポリネシアのお話を受けて家族で言いました。
「芸術というものは」
「人間の中にあるそういうものも出していくものなのね」
「そう考えると凄いね」
「一人一人生み出すものが違うし」
 オシツオサレツの二つの頭も言うのでした。 
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