提督はBarにいる。
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提督式・ニンジン克服プログラム その3?
どうやらチョロイン属性の塊の暁は、ニンジンをあっさりと克服してしまったらしい。本当はすりおろしたニンジンを色々な料理に混入して食わせて、後からビックリさせてやろうと思っていたのに……つまらん。
※ちなみにだが、刻むのではなくすりおろして混ぜる、というのは苦手克服の為にはかなり有効だ。刻むのでは見た目でバレる可能性があるし、それだけを弾く奴もいるかもしれん。しかし、すりおろして混ぜてしまえば取り除くのは不可能だからな……まぁ、それ自体に手を付けない可能性も出てくるんだが。
「どうしたのよ司令官、早くニンジンを使ったお料理出して!」
「はいはい」
じゃあまずは軽~く、ニンジンと意外なお菓子を混ぜたサラダを作るとしよう。
《簡単!混ぜるだけニンジンサラダ》
・ニンジン:1本
・カラムーチョ:60g
・マヨネーズ:大さじ3
さて、作っていこう。とは言ってもニンジンを千切りにしてカラムーチョとマヨネーズで和えるだけなんだが。カラムーチョはチップスタイプよりも千切りになっているタイプの方がいいぞ。千切りのニンジンと似た形だから混ざりがいいしな。
「ホラよ、『特製ニンジンサラダ』だ」
ニンジンのシャキシャキとした食感と、カラムーチョのポリポリとした食感。2つの食感がマヨネーズで上手く纏められている。それにカラムーチョの後引く辛味がニンジンの甘さを絶妙に引き立てる。ちょっとした酒の肴にも合うし、飯にも合うぞ。
「すごいアイディアね、司令官!」
普段から料理をする雷がべた褒めしている。他の3人も美味そうに黙々と食べている。特に響、幾ら酒に合うからって食い付きすぎだろう。
「まぁ、カラムーチョの食感を損なわないように食べる直前に和えるってのと長時間置かずに食べるってのを忘れずにな」
さて、お次はどうするかな……。そもそも、ニンジンってのはメインのおかずになりにくい傾向がある。味や香りが強いので、好き嫌いがはっきりと別れてしまう野菜だからな。しかし、その強い味と香りが料理に深みを与える香味野菜としての地位を確立しているのも事実。ニンジンってのは食卓の中央には来ないが、脇を固める名脇役なんだ。それならいっそ、それを存分に活かした使い方にするか。
《苦手野菜たっぷり!ミートソース》
・挽き肉(牛、豚、鶏などお好みで):300g
・ニンジン:1本
・セロリ:1本
・玉ねぎ:1/2個
・干し椎茸:3つ
・ナス:1本
・ピーマン:1個
・にんにく:1片
・サラダ油:大さじ1/2
・ケチャップ:大さじ5
・塩:大さじ1/2弱
・ウスターソース(又は中濃ソース):大さじ2
・砂糖:大さじ1/2強※中濃ソースの場合は使わなくてもOK
・コンソメキューブ:1個(又はコンソメ顆粒小さじ1)
・醤油:大さじ1
・酒(あれば赤ワイン):大さじ1
さて、作っていこう。普通ミートソースというとホールトマト等で煮込むのが一般的だが、今回のレシピは野菜をたっぷり入れてその旨味と水分で仕上げる。
干し椎茸は水で戻し、細かく刻んでおく。戻し汁も後で使うから取っておくようにな。他のニンジン以外の野菜も細かく刻んでおき、ニンジンはすりおろす。こうやって俺が選んだ野菜を見ると、割と苦手な人が多い野菜ばかりが並んでいる。実はミートソースは野菜嫌いを克服させるにはいいレシピだったりするんだ。野菜は細かくして取り除きにくくなるし、肉の旨味や他の調味料の強い味で苦手な野菜の味が誤魔化されてしまうからだ。
フライパンにサラダ油を引いて熱し、にんにくを炒めて香りを出す。にんにくの香りが立ってきたら刻んだ野菜とすりおろしたニンジン、塩を加えて中火でしんなりするまで炒めて野菜の甘さと香りを引き出す。
野菜が炒まったら挽き肉と醤油以外の調味料、干し椎茸の戻し汁を加えて火が通るまでしっかりと煮詰めていく。水気が無くなって煮詰まって来たら、仕上げに香り付けに醤油を回し入れたら完成だ。
「さてと、ニンジンたっぷりのミートソースが出来た訳だ。そこで、これを使った料理を出そうと思うんだが……何がいい?」
「私はオシャレな……そうね、ラザニアがいいわ!」
と暁。
「そうだな……ピロシキなんか作れるかい?」
と響が続く。
「私はご飯物がいいわ!」
とは雷の注文だ。
「い、電はオムレツがいいのです!」
「ラザニアに、ピロシキに、ご飯物に、オムレツな。順番に作ってくから待ってな」
《ミートソース応用:餃子の皮で簡単ラザニア》
・ミートソース:適量
・牛乳:200cc
・小麦粉:大さじ1
・バター:大さじ1
・餃子の皮(大判):適量
・ピザ用チーズ:適量
さて、作っていこう。本当はラザニアを買ってきて茹でて使うか、小麦粉から生地を自作してもいいんだが、餃子の皮を使うと案外簡単に作れたりする。……が、まずは先にホワイトソースから。
ミートソースが具沢山で味濃い目だからな、バランスを取ってシンプルに牛乳と小麦粉、バターのみで具無しのホワイトソースを作る。フライパンにバター、小麦粉を入れて火にかけ、よくかき混ぜて粉っぽさが無くなって来たら少しずつ牛乳を加えて延ばし、ホワイトソースを仕上げる。
今回ラザニアの代わりに使うのが餃子の皮。グラタン皿等にミートソースを敷き詰めたら、ホワイトソースをその上に敷いてその上に餃子の皮を隙間無く敷き詰める。食べ応えが足りなそうなら餃子の皮に水を塗って張り合わせ、2枚重ねにして敷き詰めるといいだろう。
何層か重ねて一番上にミートソースを塗ったら、ピザ用チーズを散らして220℃のオーブンかオーブントースターで10分程焼けば完成だ。
お次は響の注文したピロシキを作るとしよう。
《ミートソース応用:ホケミでピロシキ!》※分量4個分
・ホットケーキミックス:200g
・牛乳:70~80ml
・オリーブオイル:小さじ1
・ミートソース:150g
・春雨:10g
・揚げ油:適量
さて、ロシアや東欧料理として有名な揚げパンのピロシキだが、ホットケーキミックスを使うと案外簡単に作れたりするんだよな、コレが。まずは具材となるミートソースに多少手を加える。
ミートソースはそのままだと汁気が多めなんでな、汁を吸わせる意味と具材をプラスする意味も込めて春雨を加える。フライパンに移したミートソースを温めながら、フツフツと沸いてきたら春雨を加える。春雨を加えたらかき混ぜながらしっかりと汁を吸わせ、春雨を戻していく。汁気が足りなそうなら、 様子を見ながら少しずつ水を加えて煮詰める。目安は……そうだな、麻婆春雨より水気がない位が理想かな?
具材が出来たらお次は生地を作っていく。ホットケーキミックスに牛乳を加えてゴムへら等で混ぜる。更にオリーブオイルを加えて全体が混ざって粘りが出てきたら、ボウルから出して捏ねる。
生地を捏ねて耳たぶ位の柔らかさになってきたら、生地を4等分に分けて丸め、冷蔵庫で10分程生地を休ませる。その後麺棒等で15cm位の長さの楕円形に伸ばしたら、真ん中よりやや手前に具材を乗せる。
生地を半分に折り、中の具が漏れてこないようにしっかりと繋ぎ目を閉じる。周りをサクサクにしたいなら、この時にパン粉や無糖のコーンフレークをまぶそう。
後は170℃の油できつね色になるまで揚げれば完成だ。
長くなったからな、雷と電の分はまた次回だ。
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