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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1698話

 ウイングゼロの最終調整の時、ゼロシステムが起動しない……いや、俺がコックピットにいる時だけゼロシステムが起動しないという、妙な事態が起きてから、数日。
 今、俺の姿はピースミリオンにあるブリーフィングルームにあった。
 何故か、俺以外にも綾子、凛、デュオ、五飛、ヒルデといったように、シャドウミラーのメンバーが勢揃いだ。
 勿論説明する側として、ハワード達科学者も揃っている。
 本来ならサリィやシルビアもこの会議に参加したがったのだが、今回はシャドウミラーの極秘事項だという事で遠慮して貰った。
 ゼロシステムというのは、一般のパイロットでもMDを容易に撃破出来るだけの能力を与えるシステムだ。
 ……まぁ、その分暴走する可能性も高く、強い精神力を持っていなければ使いこなす事は不可能なのだが。
 それだけに、今回の件……ゼロシステムが起動しても、次の瞬間には自動的に落ちるというのは、色々と問題があった。
 まぁ、何度か実験した結果、落ちるのはあくまでも俺が使っている時だけであり、それ以外の面々では普通にゼロシステムは起動したのだから、ゼロシステムにバグや欠点がある訳ではないというのが分かったのは良かったが。
 あ、でも普通のパイロットでは使いこなせないというのは、欠点と言えば欠点か?
 ともあれ、そんな訳で一応の答えが出たという事もあり、現在シャドウミラーの面々はここに集まっている訳だ。
 ちなみに、このW世界のシャドウミラーも、ホワイトスターの方のシャドウミラー程ではないにしろ、高い技術力を売りにしている。
 それは、ガンダムを開発した科学者を何人も引っ張り込んでいるのを考えれば、当然だろうが。
 それだけに、技術力について疑問を持たれるというのは出来るだけ避けたいというのもあった

「さて、思ったよりも人が集まったが……皆も知っての通り、ゼロシステムの問題じゃ。ウイングゼロに搭載されているこの特殊なシステムは、システムが分析、予測した状況の推移に応じた対処法の選択や結末を搭乗者の脳に直接伝達するシステムで、勝利のために取るべき行動をあらかじめパイロットに見せる機構じゃ。その方法は、コクピット内の高性能フィードバック機器によって脳内の各生体作用をスキャン後、神経伝達物質の分泌量をコントロールすることで、急加速・急旋回時の衝撃や加重などの刺激情報の伝達を緩和、あるいは欺瞞し、通常は活動できない環境下での機体制御を可能とする」

 細かく説明するハワードだったが、真っ先にギブアップの言葉を発したのは、当然のようにデュオだった。

「ハワード、分かりにくい。出来ればもう少し分かりやすく言ってくれ」

 そう声を上げたのはデュオだったが、他の面々も似たような表情を浮かべている。
 それを見たハワードは、小さく溜息を吐くと改めて口を開く。

「つまり、パイロットの能力を限界以上に引き出す能力じゃ」
「最初からそう言って……いえ、なんでもありませんです、はい」

 サングラス越しでも分かる鋭い視線に、デュオはすぐに降参する。

「ともあれ、じゃ。そんなコックピットシステムじゃが……つまり、脳波やその分泌物が大きく関係してくる。それがどうやら、アクセルの場合は上手くいかなかったらしい。ゼロシステムのログによれば、アクセルは人間ではないと出ている」

 どこかで聞いた言葉だな。
 ああ、そう言えば原作でも自爆したウイングガンダムに残っていたデータから、ヒイロのパイロットとしての能力を調べた時に人間ではないとか出たのか。
 ただ、それと違うのは、ヒイロの方は人間離れした能力を持つという事であり、俺の場合は純粋な意味で人間ではないといったところか。
 ……まぁ、そもそも俺は混沌精霊だ。
 そんな俺に脳内物質や脳波なんてものがあるのかと言われれば……正直なところ、微妙だろう。

「つまり、それが原因で俺はゼロシステムを起動出来なかったと?」

 どうやら俺が人間ではないと口にしてはいるものの、それはヒイロ的な意味での言葉だったらしい。
 こっちを見る周囲の目からは、文字通りの意味で人外の相手を見るような目ではない。
 まぁ、W世界には魔法とかそういうファンタジー系の要素はないし、宇宙人の類も存在しない。
 そうである以上、俺を見て本当の意味で人外の存在であるとは、思えないだろう。
 魔法を目の前で使って見せたり、外見を混沌精霊のものに変えれば話は別だが。

「ま、アクセルの能力を考えれば、人外の存在だって言われても納得出来るけどな。そもそも、普通の人間にはアクセルがやってるような機体の操縦は出来ないし」
「それは俺も同意する。普通であれば骨折どころか、死んでもおかしくない程のGを受けているにも関わらず、全く関係ないといった様子で機体を操縦しているからな」

 デュオと五飛がそう告げ、他の面々……俺がスーパーバーニアを使っている状態で、強引に機体を反転させているような光景を見たことがある者は、納得したように頷いていた。
 ……不幸中の幸いって奴か、これ?

「で、結論としてだ。俺はゼロシステムを使えないって事でいいのか?」
「……うむ。簡単に言えば」

 単純明快な質問に、ハワードが頷きを返す。
 その様子を見ていたデュオが、意外そうに口を開く。

「何だよ、あまり驚いてる様子ないんだな」
「まあな」

 実際問題、ゼロシステムが人間の脳波やら人間特有の生成物質とかを使って動いている以上、どうやっても俺が使えないのは当然だからだ。
 そこでは特に驚くような事はない。

「じゃが……」

 そんな俺とデュオの会話を見ていたハワードが、再び口を開く。

「一応解決策として、アクセル専用のゼロシステムを作る……いや、この場合は今あるゼロシステムをアクセル用にカスタムすると表現した方がいいのか? そうすればアクセルもゼロシステムを使える可能性はある。……どうする?」
「あー……そうだな」

 ハワードの言葉に悩む。
 今回の場合、ハワードは俺が人間であるという前提で、こう言っているのだろう。
 人間だからこそ、俺が使えるように専用に調整すればゼロシステムを使えると。
 だが……残念な事に、俺は人間ではなく混沌精霊だ。
 つまり、どう頑張っても俺がゼロシステムを使えるようにはならないのは確実だ。
 無駄だと分かっているような事を、ハワード達にさせるのも悪いだろう。

「いや、その辺は気にしなくてもいい。別にウイングゼロはゼロシステムを使わなくても、問題なく操縦は出来るんだろう?」
「うむ」

 それさえ聞ければ、俺としてはそこまでゼロシステムに拘る必要はなかった。

「なら、問題はない。こう言っては何だが、俺は元々高い操縦技術を持っている。今更ゼロシステムを使っても使わなくても、変わらないさ」

 何より、ウイングゼロそのものが俺の反応速度についてこれていない。
 だとすれば、ここで下手にゼロシステムを使えるようになっても、機体がどうなるのやら。
 また、ゼロシステムそのものも、俺の反応……この場合は思考速度についてこれず、フリーズする可能性が高い。
 ゼロシステムも完全なシステムではないというのは、原作で最初にウイングゼロとエピオンが戦った時に示している。
 あの時はお互いのゼロシステムが相手の行動を先読みしようとして、結局それが出来ずにフリーズした状態になった。
 勿論俺の場合とは色々と異なるだろうが、ゼロシステムが完全なシステムではないという証明にはなる。

「……ふん」

 俺の言葉が気に入らなかったのか、五飛が鼻を鳴らす。
 まぁ、俺を倒すのが今の五飛の目的の1つだ。
 正義とは何かといった事もあるようだが、それよりもまずは正義である以上俺に勝てるようにならなければいけないとも思っているのだろう。
 それがいつになるのかは、俺にも分からないが。

「ふむ。まぁ、アクセルがそれでいいのであれば、こちらはそれで構わんよ」

 そう言いながらも、ハワードを含めて科学者達がそれぞれ残念そうだったり、悔しそうだったりするのは……まぁ、科学者の矜持とかそういうのが関係しているといったところか。

「なら、ウイングゼロについての話はこれで決まりだな。……さて、こうしてシャドウミラーの面々が集まった事だし、ついでにこれからの件についても話し合っておきたい」
「地球ね?」

 凛の言葉に頷きを返す。

「宇宙は知っての通り、財団連合……バートン財団とOZの財団派は消滅した。もっとも、財団派という意味では地球が本拠地である以上。ダメージそのものは大きくないんだろうが」

 それでもバートン財団が消滅したというのは、俺にとっても嬉しい限りだ。
 また、財団派のダメージそのものが多くないとしても、宇宙における根拠地を失ったというのは大きい。

「トレーズ派は……」
「どうやらセプテム将軍がトレーズ派と会談を行うらしいわよ。内容としては、宇宙からの撤退」

 事務員として実質的にシャドウミラーを動かしている凛だからこそ、その手の情報は早いのだろう。……まぁ、凛をお姉様と慕っているシルビアの件もあるんだろうが。

「そっちを選んだか。まぁ、戦力的にトレーズ派だけで今の連合軍に勝てる訳がない以上、当然だろうな」

 また、公にはなっていない……どころか、恐らくトレーズ派の中でも少数の者しか知らないが、マリーメイアの存在がある。
 マリーメイアをトレーズの下に届ける為になら、それこそトレーズ派は相当無茶な条件でも呑むだろう。
 まぁ、連合軍に全面降伏しろとか、そういうのであれば、無理だろうが。
 ……そう言えば、マリーメイアはともかく、デキムはどうするんだろうな? ツバロフもいるが……
 いや、その辺りは俺が心配しても仕方がないか。

「とにかく、そんな理由で宇宙から戦闘はなくなる。そうなれば、当然連合軍に雇われている俺達としては、地上に向かう必要がある訳だ」

 連合軍、トレーズ派、財団派、中東連合、サンクキングダム……現在の地球には、全部で5つの勢力がある。
 いや、これにプラスして、どの勢力にも所属していない無所属とでも呼ぶべき勢力もいるか。
 ともあれ、連合軍だけになった宇宙と違い、地球はまだ群雄割拠……と呼ぶには勢力の数が少し少ないが、それだけの勢力がある。

「けど、あたし達の本拠地は、今やこのピースミリオンだろ?」

 綾子の言葉に、俺も頷く。
 そこが難しいところなんだよな。
 このピースミリオンは、言うまでもなく宇宙で使う軍艦だ。
 そうである以上、地上に降ろすような真似をしても当然意味はない。

「そんな訳で……ハワード達に、次の開発を頼みたい」
「待て。もしかしてピースミリオンを地上でも使えるようにしろと、そんな事を言うつもりか?」
「出来ればそうして貰いたいところだけど、難しいだろ?」
「当然じゃわい。そんな事をするのなら、それこそ1から新型艦を設計した方が手っ取り早いわ」
「出来ればそうして貰いたいんだが、資材がな」

 デスサイズヘル、アルトロンガンダム、ウイングゼロ……特にウイングゼロは、改修という形ではなく1から作った代物だ。
 当然相当な量のガンダニュウム合金を使用しているし、MSというのはガンダニュウム合金以外にも色々と使う。
 一応ガンダニュウム合金はまだ余裕があるが、それでもピースミリオン級を作れる程の量がある訳ではない。
 いやまぁ、ガンダニュウム合金製の戦艦とか、どんなんだよって感じはするが。
 出来るのなら、見てみたいと思うけど。

「そうね。シャドウミラーの事務を任されている者としても、こんな艦をもう1隻、1から作るなんて言われれば、反対するしかないわ」

 凛の言葉に、俺も頷く。

「当然そんな事は思ってないさ。俺が開発して欲しいのは、地球とピースミリオンを行き来出来るシャトルだ。勿論行き来出来るという事は、自力で大気圏離脱が出来るような性能は必須だな。それと、当然MSと一緒に降りるし、戦場に直接降下する事を想定しているから、攻撃力はともかく防御力は必須だ」

 そう告げる俺の言葉に、ハワード達は難しい表情を浮かべる。
 俺も厳しい性能を要求しているのは分かっているが、それでもピースミリオンを本拠地として使うのであれば、宇宙と地球を自由に行き来出来るシャトルは必須だ。
 ちなみに俺のイメージとしては、HLV……それも大気圏離脱が出来るブースターや高い防御力を持った、HLVの上級仕様といったところか。

「……分かった。検討してみよう。拠点をこのピースミリオンとしている以上、間違いなくその手のシャトルは必要じゃからな」

 原作でゼクスが宇宙に行く時に使った、トールギス用のブースター。
 あれをHLVに付ければ、大気圏離脱能力は何とかなると思うんだが……さて、どうなる事やら。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1155
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1333 
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