混沌の魔術師と天空の巫女
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第7章 大魔闘演武編
ジルコニスの魔法
一方・・・
「ゴハハハハッ!マザーグレアに乗っかってる奴が何か吠えてるようだなァ。」
こちら、青い天馬の方では、1頭のドラゴンと接触。
全身が岩のドラゴンである。
「僕達のギルドには、滅竜魔導士がいないよ!」
「まずいね。」
「何でいねえんだよクソ!!!」
「お色気作戦なんて効かないわよね?」
「逆効果だと思うよ。とくにケイには。」
「・・・・・・////」
青い天馬には滅竜魔導士が居らず、
対抗手段がないと思われていた。
「ならばここは私の・・・秘蔵の香りを喰らうがいい!!」
一夜はそう言うと、小瓶から強烈な・・・悪臭を振り撒いた。
「っ!!?」
「こ・・・これは!?」
「鼻が・・・」
「もげ・・・」
「この香りは一体・・・」
「私の脇の香りだ。」
「「「「「「ガーーーーン!!!」」」」」」
一夜のその言葉と、そしてこの臭いに、6人は地面に伏せてしまう。
近くにいたニチヤもだった。
しかし・・・
「ドラゴンは皆・・・鼻が良い。だがワシには鼻がない。」
「うそーーーーーーーーーーーーん!!!!」
一夜の作戦は失敗に終わったのだった。
「何百年経とうが愚かな種族よ、人間というものは!!」
岩のドラゴンはそう言い、一夜達を踏みつぶそうとした。
ゴオン!!!!
「グオゥっ!?」
岩のドラゴンの首に、衝撃が走った。
「聞える。」
「!?」
「あの声・・・」
「あいつは・・・!?」
「メェーン。我々はあいつを知っている!我々はあの声を知っている!!」
「いや俺はわからないですけど・・・」
岩のドラゴンを攻撃した者の声に、
一夜及び、一尾の者達がその声に聞こえ覚えがあった。
「聞えるぞ。混乱と絶望の悲鳴が!!いい音だ。
どいてろ、色物。」
「色物!?」
「何て失礼な言葉使い!!」
その者の声に一夜とニチヤはそう言う。
「あいつは、六魔将軍のコブラ!!?」
その者を見てヒビキはそう言うのだった。
「毒の滅竜魔導士が何でここに!?」
「つーか、散々苦しめられたアイツに、救われるとはな。」
「本当にそうですね。」
「あの無限時計の時には、大変だったな。」
「どういう風の吹き回し?もしかして・・・」
「私のお色気作戦に引っかかっちゃった?
よく見たら、イケメンのコブラ・・・」
「ごちゃごちゃうるせんだよ!
テメエ等もついでに、片づけてやろうか。」
ジェニーの言葉にコブラは怒りを出してそう言う。
「さすが地獄耳・・・。」
「こわーい。」
コブラの地獄耳に、ヒビキはそう言い、ジェニーはわざとらしく、怯える。
「メェーン。しかし、気になる。
彼は3か月前の無限時計の時に、収容所から脱獄し、
3人の六魔将軍と新たな2人の六魔将軍《オラシオンセイス》と行動し、
新生六魔将軍として姿を現した。
その後、非公式だが、ナツ君達の活躍によって、4人は再び投獄。
2人は逃走中。その1人が、何故ここに?」
一夜は疑問に思うのだった。
一方・・・
「俺達が、ジェラールの頼みを聞くなんてな。」
そう言ったのはドランバルドだった。
「よく見つけ出せたな。」
「ああ。以外にも、この近くにいたんだ。
後、ドラゴンが来た事も聞こえていたらしい。」
ラハールの言葉にドランバルドはそう言う。
「クビですめばいいが・・・」
「先の心配をするのは“未来”を作ってからだ。
行こう、私達も。」
「オオッ!!!」
ラハールとドランバルトの後ろには多くの評議員の兵がいた。
一方、コブラの方では・・・
「ウオオオオオオッ!!!!」
「何て鳴き声だ。聞くに堪えねえ音だぜ。」
岩のドラゴンの声にコブラはそう言う。
「・・・・・・お前は無事だよな・・・キュベリオス・・・いや、キナナ。」
「!今の声・・・エリック?まさか・・・」
一方、こちらクロッカス付近の近くの高台には、
キナナとレビィが民間人の移動をしていた。
そしてキナナは、今一瞬だけ、コブラの声が聞こえたのであった。
「もっと高台に移動してくださーい!
少し休んだら、山を越えますよー!」
レビィが移動している民間人にそう言う。
「(エリックがいるのね・・・エリックが、戦っているのね・・・!)
負けないで・・・!!!!」
キナナは願う様に、クロッカスの街の方を向いてそう言う。
一方、コージ達の方では・・・
「あーーーーはっはっはっ!!!!さて、どいつから食ってやろうか。」
エクリプスの扉が置いてあるこの場所では、
ジルコニスが自身の餌となる人間を決めようとしていた。
「ジルコニス・・・私達と話したの、憶えてないの?」
「無駄よ。私達が話したジルコニスは“大昔に死んだジルコニスの亡霊”。」
「過去から来たジルコニスが知っているわけないよ!!!」
ウェンディの言葉にシャルルとミントがそう言う。
「どういう事・・・?」
未来のルーシィさんが尋ねる。
「ウェンディのミルキーウェイって魔法でね、
ドラゴンの思念体を具現化させたの。
その時に出会ったドラゴンがあのジルコニスなの。」
ルーシィさんがそう説明をする。
「でも・・・私・・・」
「ナツの声、聞いたでしょ!!
ドラゴンを倒せるのは、滅竜魔導士だけ!!!」
「ここには4頭がドラゴン、こちらはドラゴン1頭と滅竜魔導士が3人。」
「1頭はウェンディが相手しないと!!!」
戦いをしたくないウェンディに、シャルルはそう言い、
リリーは今の状況を説明し、
ミントがウェンディに向かって奮起させよとそう言う。
「決ーめた!全員まとめて食ってやる!!はァ!!!!」
ジルコニスは口から淡い桃色のブレスを放った。
ブオオオオ!!!!
「危ない!!」
「「きゃ!!」」
「「うわっ!!」」
「ぬおっ!」
「「くっ!」」
「う!」
「「っ!」」
ジルコニスのブレスを俺達はかわす。
さらにアルカディオスさんがヒスイ姫を庇う様に、守ったが・・・
「うわー!」
「ぎゃー!」
「ひぇー!」
「ああ!!」
しかし多くの兵士達には、ブレスが直撃したのだった。
「ひどい!!」
「言ってる事とやってる事が違うではないか!!」
ハッピーとリリーがそう言う。
「「ん?」」
だが、俺達は何かおかしいと気づく。
「「「「「「「「「「あああああ!!!」」」」」」」」」」
兵士達は無事ではあったが、全裸であった。
「なんかおかしいと思ったら・・・」
「こういう事か。」
俺達はそう言う。ついでに、ウェンディに見せないように隠した。
「あの・・・見えなんだけど・・・」
「見ない方がいい。」
他の女性の人達は目が点になっていた。
「人間はうまいが服は不味いのだ。だから消してやったぞ。」
ジルコニスがそう言う。
「ぎゃー!!」
「鎧がー!!」
「恥ずかしーーーっ!!」
「ママー!!」
「み・・・見るなーーーーー!!!」
「こんな酷い光景、初めて見るわ。」
兵士達の慌てようにミラさんがそう言う。
「姫!!無事ですか!?」
「え・・・ええ・・・。」
アルカディオスさんとヒスイ姫の方は何故か無事であった。
「何とハレンチな。」
「って、大臣!!!!」
「ああああああ!!!!」
大臣の方は無事ではないようだ。
「た・・・退却だーーーー!!!」
「裸じゃ戦えねー!!」
「つーか、恥ずかしーーーーっ!!!」
撤退していく兵士達。
「あの、お兄ちゃん・・・」
「察知したとおりだよ・・・・・・。」
ウェンディが何か言うのかをわかって、俺はそう言うのだった。
「おい逃げるな人間共。俺に食われる事に喜べ!!!!」
ドドドドド!!!!
キューノスというドラゴンは津波を起こし、兵士達に向かって放った。
恐らく、津波を利用して、兵士達を自分の方へ向かわせるつもりだ。
「させないよ!!!」
シャンディーは津波をコントロールし、
キューノスというドラゴンに向けた。
「返すよ!!!!」
「ふん!!!!」
キューノスは、返って来た津波を手で払った。
「これが東洋竜の力か・・・。」
「まだまだこれからだよ・・・!!!」
こっちはシャンディーがなんとかしてくれそうだ。
「おい人間共。俺の刃から、逃げれると思うな・・・!!!!」
ブレイブというドラゴンは体から、
大量の鋭い刃を逃げている兵士達に向かって放った。
「させない!!!!」
未来の俺は闇の巨手で、弾いたり、掴んだりして、防いだ。
「俺の刃をうまい事掴むとは・・・俺の刃は如何なるモノをも斬り、
さらに、貫く事ができる。たかが人間に、簡単にできる訳がない!!!」
ブレイブというドラゴンはそう言うと、体の刃を・・・
ズザァァァン!!!
「「「「「「「「「「っ!!!」」」」」」」」」」
「許せぬ!!!!」
刃は10メートルぐらい伸び、周りの建物などを斬った。
「危ない危ない・・・
この傷をつけられた時みたいには、二度はならないぜ!!」
未来の俺はそう言った。
「(あの傷は、アイツがああなった時につけられたのね!)」
未来のコージの言葉にシャルルが納得する。
「こいつは俺に任せろ。あの2頭のドラゴンを・・・!!!」
「・・・ああ!!!」
未来の俺の言葉に俺は返事をする。
「うーーーーん。よく考えたら男は不味いんだよな。
女だ。我は女を食おう。」
「ひぃぃ!」
ジルコニスの言葉にルーシィさんは怯え、胸を隠すようにした。
「一々獲物を選ぶか。結局人間は同じだ。」
「わかっておらんのう、ワードロン。
匂いと味、そして肉の柔らかさは女がいいのじゃ。」
「ふん、下らん。」
ジルコニスはワードロンというドラゴンとそんな話をする。
このワードロンというドラゴン、
さっきからエクリプスの扉の目にいるが、動く気配がない。
「あの・・・今さっきのは魔法ですか?」
ウェンディがジルコニスに尋ねる。
「そうだ。ドラゴンは皆、魔法を使える。」
ジルコニスはそう言うと「フッ」と、息は吐くようにブレスを放った。
「いやあああああっ!!!!」
ルーシィさんに向かって。当然全裸になったんでしょう。
「あれが自分でもあったと思うと・・・ちょっと・・・。」
未来のルーシィさんがそう言う。
「人間の尊厳を奪う類のな。」
ジルコニスはそう言い、不敵な笑みを浮かべる。
「私の使う魔法はあなたを倒す魔法です。」
ウェンディは覚悟を決めたようにそう言った。
「私に任せて・・・お兄ちゃん。」
ウェンディはそう言った。
「・・・・・・わかったよ。」
俺はそう言う。
「俺は・・・コイツと戦うか。」
俺はエクリプスの扉の前にいるドラゴンの方を見る。
「人間のガキが、何ができる?」
「お前を倒す。それだけだ。」
俺はそう言い構えを取るのだった。
後書き
どうも、白鋼です。
またも時間が掛かてしまいました・・・すみません・・・。
GWが楽しかったですか?FTの映画はとてもよかったです!!!
次回はドラゴン達との戦いです。お楽しみに!!
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