守護者に俺はなる!!!
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レインベースへ
あれから暫くして、ようやく泣き止んだビビ。そして、これからの事を話し合う。
ビビ「えっと、クロコダイルがいる【レインベース】というオアシスはここ。今いるユバから北へ真っすぐ、1日ほどで着くわ」
チョッパー「そこに水はあるのか?」
レモーネ「そうね。そろそろ持ってる水も底をつきかけてるし」
ビビ「それなら大丈夫よ。ここは国の反乱とは殆ど無縁だから」
ユウ「レインベースっていえば、確かギャンブルの町だったか?昔国王と内緒で行ったことあるぞ」
ナミ「いや~んギャンブル($$)」
ナミの目がベリーになった。
サンジ「って、お前は国王と何処行ってんだよ!!」
ビビ「パパ…」
俺の言葉を聞いたサンジがツッコミ、ビビは何故か暗くなっていた。
ユウ「あれ?言わなきゃよかったか?」
ゾロ「だな」
…ま~言ってしまったものは仕方ない!悪いコブラ王。
ルフィ「ゴムゴムの~ダメだ~!!」
ユウ「ん?」
サンジ「まだやってんのか」
先程から、ウソップがルフィが貰った水を分けてくれとせがんでおり、それを腕を伸ばして回避するルフィ。
ウソップ「一口くらい飲んだっていいじゃね~かよ~…折角貰った水だろ~」
ルフィ「ダメだ!これは、あのカラカラのおっさんが一晩中かけて掘ってくれた水だぞ!!そうやって、簡単に飲んだら駄目なんだ!バカ野郎!!」
ナミ「へ~、時には我慢も出来るのね」
ナミの言葉に、殆どの連中が頷いていた。
ルフィ「できるぞ!お前失敬だな!お前失敬だな!!」
そんな事もありながら、1日かけてようやく目的地のレインベースに到着した。で、着いた早々ルフィとウソップが水を求めて走っていった。金も持たずに…
ユウ「ハァ…頭痛がしてきた」
ナミ「大丈夫お兄ちゃん、私もだから」
「「はぁ~…」」
とにかく、俺達はあいつらが戻って来るまで休憩する事にした。
サンジ「…随分経つけど、あいつらに任せて大丈夫かな」
ナミ「お使いくらいできるでしょ。平気よ」
ゾロ「そうかね…どうせまたトラブル背負って帰ってくんじゃねぇのか?」
ユウ「やめろゾロ…それはフラグだ」
そんな事を言った俺を責めたい。ゾロの言葉通り、ルフィとウソップは海兵達を引き連れて戻って来た。
ルフィ「おい皆!海軍が来たぞォ!!!!」
ゾロ「だからお前が連れて来たんだよ!!!」
「今度こそとっ捕まえろ!!!」
見ると、海兵の後ろにスモーカーもいた。あいつもこの国にいたのか!?
ウソップ「マズいんじゃねぇか!?町ん中走るとB・Wに見つかっちまう!!」
ユウ「いや…」
ゾロ「もう手遅れだと思うぜ」
既に町の中にいる連中に見つかってる。なら、やるべきことは1つだ!!
ユウ「ビビ!クロコダイルのいる場所は!!」
ビビ「あそこに、ワニの建物が見えるでしょ?あれがクロコダイルの経営するカジノ“レインディナーズ”!!」
ルフィ「あそこか…あそこにクロコダイルが!!」
サンジ「…散った方がよさそうだぜ」
ゾロ「そうだな」
ルフィ「よし!それじゃあ…ワニの家で会おう!!」
そして俺達は散り散りに逃げていく。
ユウ「さて、散ったのはいいが、俺についてきた連中をどにかしないとな」
俺の方にも海兵が多くついて来ている。ま、俺達の中じゃ賞金首は俺とルフィだけだもんな。
「面倒だし、上に逃げるか」
俺は地面を蹴った瞬間、箒の上に飛び乗る。
「な、なんだと!?」
「と、飛んだ!!?」
下では海兵の連中が俺を見上げている。
ユウ「タネも仕掛けもございません♪」
そして俺はそのまま飛んでいく。その途中で、ゾロが女の海兵から逃げるのが見えた。
ユウ「やれやれ」
俺は下に行き、ゾロと海兵の間に立つ。
ゾロ「ユウ!!」
ユウ「珍しいなゾロ。お前がこの程度の連中から逃げるなんて」
ゾロ「うるせぇ!そのマネ女がいるからだ!!」
「なっ!?だから私はマネ女なんかじゃありません!!」
お2人さん、言い合うなら他で頼む。後ろの海兵達も呆れてるぞ。
ユウ「とにかく…ゾロ、お前は先に行け。そしてナミ達を頼む」
ゾロ「お前はどうするんだよ!」
ユウ「俺は…」
箒を振ると、後ろにいた海兵達が箱や檻に閉じ込められる。
ユウ「少しコイツと話してみたくてな」
そう言うと、ゾロは呆れながらも
ゾロ「物好きだなお前は」
そう言い残し、レインディナーズに向かった。
ユウ「さて…今動けるのはあんただけだ」
「何故私にはあのような事をしないんですか」
ユウ「さぁな。あの煙の部下がどんな奴か気になってな」
「海賊の貴方達に気になられる必要はありません!!」
硬いな~。流石はスモーカーの部下だな。
ユウ「海賊…あんた達にとっては、この世の悪だしな。えっと…あんた名前は」
「…たしぎです」
ユウ「ならたしぎ、お前に質問しよう。お前は俺達海賊が悪だと言ったな」
たしぎ「その通りです」
ユウ「なら…その海賊から賄賂を貰い、海軍本部に報告しなかった連中はどうなんだ?」
たしぎ「!?」
俺の言葉に、たしぎは言葉を詰まらせる。そりゃ当然だ…絶対正義を掲げてる海軍が、海賊から賄賂を貰ってるなんて信じたくなかっただろうしな。
ユウ「俺は昔、海賊が村を占拠し、一般人を助けるはずの海兵が賄賂を受け取っていた。8年もの間だ」
たしぎ「……」
ユウ「あの当時、10歳の妹が無理矢理海賊の仲間にさせられた。そして8年もの間、必死になって村を救うための金を集めていた。だが、その海賊はあろうことか賄賂を渡した海兵に、集めた金を回収させた。それをあんたら海兵達は当然の如く回収作業を行った。ま、ある連中のお陰で村は開放されたがな。だが、海軍の連中はその事をもみ消した!!何事もなかったかのように!!!俺や妹や村人が…8年間…どんな生活を送ってたか!!!あんたら海軍はそれを世間に洩らさなかった!!!!それでもお前…海軍は絶対正義を掲げるのか!!!!!言ってみろ!!!たしぎ!!!!!」
俺は我慢できず、関係ないたしぎに向かって叫んだ。過去を話している内に、感情が抑えきれなかったんだ。
たしぎ「……」
しかしたしぎは、何も言わなかった。いや、言えないんだ。
ユウ「何も言えないか。そりゃそうだろな。自分が信じてた海軍で、そんな事が行われていたなんて知る由もないだろうからな。だから俺や妹、そして村の連中は海軍が嫌いなんだよ!!!!何が絶対正義だ!!何が悪を根絶やしにすべしだ!!!そもそも、天竜人の言いなりになり、奴隷等を黙認してる時点で、お前ら海軍も俺からしたら、村を襲ってる連中と同じだよ!!そんな奴が、正義を名乗ってんじゃねぇ!!!!!!!」
『……』
たしぎを始め、後ろに箱や檻に入ってる連中は、誰も何も言わなかった。
ユウ「最も、あんたじゃ俺には勝てないけどな」
たしぎ「!?」
その言葉に、たしぎは顔を上げる。
ユウ「俺が話したことで、自分の正義を見失ってる時点で…お前は俺に勝てるはずない!!」
たしぎ「バカにしないで下さい!!」
そう叫び、たしぎは持ってた刀で俺に斬りかかって来る。
ユウ「だから…甘いって言ってんだろが!!」
俺は魚人空手で、素早くたしぎの背後に周り、気絶させた。
ユウ「だから言っただろ…お前じゃ俺には勝てないって」
そして、気絶したたしぎを檻に入れてる海兵の前に置く。
ユウ「後数分もすれば檻や箱は解ける。じゃあな」
そして俺は、レインディナーズに向かった仲間と合流するために箒で飛んでいったのだった。
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