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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1693話

 連合軍の方針は、財団連合とトレーズ派の総力戦は様子を見るべきというものだった。
 それは理解したが……それはあくまでもシャドウミラーとしての行動であって、俺が個人で動く場合は話が違う。
 実際には俺がシャドウミラーの代表なんだから、全く関係がないって事はないんだろうが……まぁ、俺が俺だと、エンデュミオンの鷹が俺だと、更にはバルジを奪ったアンノウンが俺だと分からなければそれでいい
 そんな訳で、会議をしてから数日……俺の姿は、ミロンガ改に乗ってスペースデブリの裏にあった。
 当然こんな場所に隠れているのは、財団連合に見つからないようにしている為だ。
 ステルスの方もしっかりと使っているので、普通のトーラス相手にはこちらの姿を見つける事は出来ないだろう。

「で、戦いの火ぶたは切って落とされた、と」

 呟く俺の視線の先……より正確には映像モニタに映し出されている光景の中では、トレーズ派の兵士が向こうに主導権を渡せば絶対に危険だと判断して、最初に前に足を踏み出していた。
 トレーズ派の戦力は、トーラスとリーオーが6:4といったところか。
 以前と比べると、随分リーオーの数が増えているように感じられる。
 これは、MDを使っていないトーラスが殆どないという証でもあるのだろう。
 戦況は当然のように財団連合の方が有利だ。
 元々無人機のMDを主力にしているだけあって、資源と労働力さえあれば短期間で幾らでも戦力を増やせる。
 それに対し、トレーズ派は有人機を使っている関係でどうしてもパイロットが限られる。
 そもそも、MSの操縦適性を持たないという者も少ないが決して珍しい訳ではないのだから、MSのパイロットはどうしても数が限られる。
 そうして勢力が落ちていった関係で、当然トレーズ派が使用するMSも数が少なくなるのは当然だった。
 その結果が、トレーズ派のリーオーの多さだろう。
 最初に生み出された量産型MSだけあって、当然リーオーの性能は高くない。
 ……まぁ、その汎用性が高いのは事実で、宇宙でも地上でも使えるのは凄いと思うが。
 それでも性能的にはトーラスの方が圧倒的に上だし、武器の威力という点で見ても、トーラスには絶対的に敵わない。
 数でも性能でもパイロットの質でも負けており……唯一勝っているのは、信念の強さだけか?
 その状況でどうにか出来る筈もなく、次々にトレーズ派の兵士は被害を大きくしていく。
 攻撃を集中させる事でMDを撃破してはいるんだが、ただでさえ数の少ないトレーズ派が攻撃を集中させるという事は、つまり攻撃をされておらず自由に動けるMDが多いという事にもなる。
 そうなれば当然トレーズ派が受ける被害も多くなる訳で……

「さて、ならそろそろ俺の出番か」

 トレーズ派がピンチとなっている今こそ、エンデュミオンの鷹の出番だろう。
 テスラ・ドライブによる加速力で、一気に財団連合の真横に突っ込んでいく。
 だが、MDのトーラスも当然ミロンガ改の事を察知したのだろう。すぐにこちらを向き、トーラスカノンを撃ってくる。
 これまで何度も財団派と戦ってきただけに、財団連合にとってミロンガ改は明確に敵機という扱いなのだろう。
 いやまぁ、ただでさえ分裂して戦力が少なくなった財団派を散々攻撃してきたんだから、向こうだってミロンガ改を敵と認識……どころか、怨敵と判断するのは当然だった。
 実際、トレーズ派と戦っているうちの中でもその多く……具体的には半分以上が、俺を目掛けてトーラスカノンを撃ってきているのだ。
 トレーズ派への圧力を弱めるという意味では、寧ろこれが最善の動きなのかもしれないが。
 財団派にとって、トレーズ派とエンデュミオンの鷹では後者の方が難易度の高い敵という扱いなのだろう。
 だが、その程度の攻撃でミロンガ改をどうにか出来ると思われるとは、随分と甘く見られたものだな。
 エナジーウィングを封印していても、この程度の攻撃に対処出来ない訳がない。
 次々に放たれてくる攻撃を、スラスターを使って回避しながら近付いていく。
 MDに把握されない距離にいたので、ミロンガ改のビームマシンガンの射程に入れるにはもっと距離を縮める必要がある。
 ……やっぱり、ミロンガ改の遠距離攻撃がS-11ミサイルしかないってのは色々と残念だよな。エナジーウィングは射角こそ広いものの、射程はビームマシンガンとどっこいだし。
 そのS-11ミサイルを封印してしまえば、こちらで出来る事は何もない。
 ビームマシンガンは、ブラックホールエンジンのお陰で弾数の心配はいらないが、トーラスカノンに比べればどうしても射程は短くなってしまう。
 ビームサーベルは言うに及ばずといったところだろう。

「加速」

 エナジーウィングで足りない速度に関しては、精神コマンドで補わせて貰おう。
 一気に加速したミロンガ改は、そのままトーラスとの間合いを詰めていく。
 トーラスカノンのビームが次々に放たれるが、その隙間を縫うように距離を縮め……

「沈め!」

 加速の効果が切れたと同時に、財団連合のトーラスは既にこちらの間合いに入っていた。
 振るわれるビームサーベル。
 次の瞬間、トーラスは胴体から上下真っ二つに切断され……宇宙空間に爆発の華を咲かせる。
 それを確認し、トーラスが密集している中央部分に入ると、ビームマシンガンを連射しながらオープンチャンネルで叫ぶ。

「エンデュミオンの鷹、ムウ・ラ・フラガ見参! トレーズ派に助太刀する!」

 叫ぶと同時に、何機ものトーラスが爆発していき、やがて周囲には多くのトーラスの残骸が浮かぶ。

『エンデュミオンの鷹、来てくれたか!』

 トレーズ派の指揮官と思しき男が映像モニタに映し出され……うん? 確かこの男、以前どこかで……

「お前は確か……」
『ははっ、覚えていないか。俺はその仮面を忘れるような事はないんだがな。以前助けてくれたのを忘れたか?』
「ああ、そう言えば以前の戦いで話したな。……どうやら無事なようで何よりだ」

 呑気に会話をしている間も、当然MDが悠長に待っていてくれる筈もなく、次から次に攻撃をしてくる。
 もっとも、トーラスの武器はトーラスカノンしか存在せず、肘の部分を突っ込んで来るといった感じだが。
 こうして近接戦闘にも対応出来るよう、ビームサーベルくらいは装備しておけばいいと思うんだがな。
 このW世界の武器は、機体の動力炉からエネルギーを流用するんじゃなくて、武器にエネルギーを直接注入する形だ。
 そうである以上、ビームサーベルとかを用意しても……いや、MDのプログラム的な問題か?
 トーラスカノンを主兵装として考えておけば、プログラム的にはそっちだけで済む。
 だが、そこに新たにビームサーベル用のプログラムも入れるとなると、間違いなく大作業だ。
 MDのシステムは詳しく知らないが、サーバのようなものがあってそこから一斉に全機にプログラムを送信出来るのならともかく、1機ずつプログラムを更新するとなれば……ましてやプログラムの齟齬や他のMDとの間の連携でも問題が出てくる可能性があるだろう。
 しかも、正直なところMDがトーラスカノン以外の武器を使うにしても、その対象となる者はそれ程多くはない。
 殆どの戦闘はトーラスカノンだけで勝負が付く以上、手間とコスト的な問題もあるのだろう。

『正直なところ、今回は駄目だと思ったがな。それでもトレーズ閣下の理想を実現する為には、ここで退く訳にはいかない』
「そうか。ま、頑張ってくれ。俺は今まで通り、好きに動かせて貰うだけだ」
『分かっている。ムウをこちらの指揮下に置こうとは思わないさ。MSの性能差も、パイロットとしての操縦技能も、俺達を上回るからな。足手纏いになるのはごめんだ』

 こうして自分達の技量を理解しているというのは、こっちも助かる。
 ここで無理にでも俺と連携しようとすれば、間違いなく今こいつが言っていた通り、足手纏いになるのだから。

『ムウならひょっとして、あのシャドウミラーとも……アクセル・アルマーとも互角に戦えるかもしれないな』

 そう呟いた男の言葉に、少し驚く。
 何に驚いたのかと言えば、アクセルの名前を……俺の名前を出した相手の言葉に、何も含むところがなかったから。
 自慢じゃないが、俺はシャドウミラーとして散々OZの邪魔をしてきた。
 連合軍に雇われていた以上は当然なのかもしれないが、OZにとってシャドウミラーというのは、不倶戴天の敵だろう。
 にも関わらず、こうして平気でアクセルの名前を口にしているというのは、俺にとっても完全に予想外だった。
 ビームサーベルでトーラスを左右真っ二つに斬り裂きながら、口を開く。

「意外だな。OZにとってシャドウミラーは相当因縁のある敵だと思ってたんだけど」
『A-03宙域にいるMDに集中攻撃! 回避出来る隙を与えるな! ……そうだな。OZの人間として、色々と思うところはある。だがそれでも、シャドウミラーとアクセル・アルマーが腕の立つパイロットだというのは、間違いのない事実だ。そこは認めざるを得ない』

 トレーズ派の部隊に指示を出しながら告げてくるその様子に、なるほどと頷く。

『それに、俺は元々バルジに所属していたパイロットで、ずっと宇宙で暮らしてきた。地球で戦っているOZの仲間達に比べると、シャドウミラーと戦った事が殆どないからな。その辺り、どうしても敵意を持ちにくいんだろう』

 そんなものか。
 ……にしても、まさか元バルジ所属とはな。
 いや、バルジがOZの宇宙における本拠地であった以上、それ程おかしくはないのか?
 それでも、よくもまぁ、あの状態から逃げおおせたものだとは思うが。
 そんな風に会話をしながら戦っている間にも、MDの数は加速度的に減っていく。
 そうして気が付けば、圧倒的な数を誇っていたMDはほぼ全滅という有様になっていた。
 ステータスを見てみると、撃墜数が3増えている。
 有人機を3機撃破したのだろう。

「さて……俺はまだやることがあるからこの戦場に残るけど、お前さんはどうする?」
『ムウに頼りっぱなしというのは、あまり面白くない。面白くないが……トレーズ派として、行動をする必要があるから同道させて貰おう』
「そうか。なら、お前にはいい土産が出来るかもしれないな」
『土産?』

 戸惑ったように呟くが、俺はそれをスルーしてそのままミロンガ改を財団連合の背後にいる軍艦に向けて進めていく。
 向こうは必死に逃げようとしているが、その行動は遅い。
 逃げるのであれば、それこそもっと前に……MDが残っている時に逃げればよかったのだ。
 そうであれば、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、逃げられる可能性もあっただろう。
 何故行動が遅くなったのかは……まぁ、大体予想出来る。元々がプライドの高い財団派とバートン財団の集まりだ。
 であれば、当然のように自分達のミスだと認めるつもりがなく、責任の押しつけとかをしていたのだろう。
 いや、実際には何か別の理由があるのかもしれないが、残念な事に俺には予想が出来ない。
 そうである以上、真実を知る機会はないだろう。
 テスラ・ドライブを使って進むと、軍艦は見る間に近付いてくる。
 リーブラ辺りでもあれば話は別だったのだろうが、残念な事に財団連合が所持しているのは特にこれといって特徴のない旧式の軍艦だ。
 そもそもの話、このW世界では軍艦はあまり重視されていない。
 ……MSを使うようになってからまだそれ程経っていない以上、軍艦があってもおかしくはないんだろうが、その辺りどうなってるんだろうな。
 まぁ、ピースミリオンとか、そういう軍艦を出せとまでは言わないが。

「っと」

 旧式の軍艦であっても、軍艦である以上当然のように武装されている。
 そこから放たれた砲弾やビームを回避しながら軍艦のうちの1隻に近付いていき、ビームマシンガンを撃つ。
 次々に軍艦に備えられている対空砲を始めとした武器が沈黙していき、主砲の類も同様に沈黙する。
 この辺り、財団連合にとっては悪夢のような一時だろう。
 そうして武器を沈黙させたあとは推進機関も同様に破壊していき……全部で5隻あった軍艦は、あっさりと全てが無効化される。
 こんな面倒臭い真似をするより、一気に撃破してしまった方が楽なんだが……今回の戦いにおいて、デキムとマリーメイアがこの戦いに参加しているというのは、映像で映し出されていた。
 デキムやマリーメイアが直接出てくる必要はないと思うんだが、それだけ財団連合の士気が落ちていたのだろう。
 財団派はエンデュミオンの鷹により、次々と撃破されていったし、バートン財団は行動らしい行動を起こしていなかったのだから当然か。

「さて、これで完了、と。……お前達に手柄を立てさせてやるよ」

 トレーズ派に向かい、そう通信を送るのだった。  
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1140
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1330 
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