ドリトル先生と悩める画家
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第二幕その十二
「ないね」
「むしろお金については一番ですね」
「欲がないね、ただね」
「はい、十時と三時には」
「お茶を飲みたいね」
これだけはというのです。
「やっぱりね」
「それだけはですね」
「外せないね」
笑って言う先生でした。
「どうしても」
「そうですよね」
「やっぱりね」
「これだけは」
「ないと駄目だよ」
「先生はそうですね」
「ティータイムにはお茶を飲む」
十時と三時にです。
「そしてティーセットも楽しむ」
「そうしてないとはじまらないですね」
「欠かしたことはないよ」
それこそです。
「一度もね」
「飲まれる様になってから」
「そうだよ、特に三時はね」
「欠かせないですね」
「そう、三時はね」
何といってもです、先生は。
「お茶を飲むよ」
「何があっても」
「最近は色々な国のお茶も飲んでるけれどね」
そしてお菓子も楽しんでいます。
「飲むこと自体はね」
「変わらないですね」
「そうだよ、日本のお茶に中国のお茶に」
「アメリカも」
「コーヒーも飲むけれど」
「三時はお茶ですね」
「コーヒーよりもね」
本当に先生は三時にはなのです。
「お茶だよ」
「そういえばイギリスにおられた頃コーヒーは」
「殆ど飲まなかったね」
「そうでしたね」
「それも変わったね」
「はい、確かに」
「三時はお茶でもね」
先生はイギリスにいた頃はずっとお茶でした。それもミルクティー一本だったのです。それが日本に来てコーヒーも飲む様になりました。
「時々飲んでるね」
「変わりましたね」
「うん、本当に」
ご自身も言います。
「そうなったよ」
「日本に来られてから」
「日本は色々な飲みものがあるからね」
「イギリス以上に」
「コーヒーもよく飲まれるからね」
「それで先生もですね」
「メインは変わらないけれど」
先生はお茶派です、本当にこのことは変わりません。だからティータイムはいつもお茶を飲んでいるのです。
「そちらも飲む様になったね」
「そういえば前ウィンナーコーヒーも飲まれてましたね」
「そうしていたよ」
「学園で」
「大学の喫茶店で飲んでいたね」
そのウィンナーコーヒーをというのです。
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