転生とらぶる
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ガンダムW
1682話
戦場は、宇宙。
それもスペースデブリがたっぷりとある、暗礁宙域。
……戦場の選択をデュオに任せた俺が言うのもなんだが、少し向こうに有利すぎないか?
デスサイズヘルは基本的に近接用の機体だ。
高い機動力とステルス性能を使って敵との距離と詰める、一気にビームサイズ……いや、ツインビームサイズで奇襲を仕掛けるといった攻撃方法が主体だ。
そんなデスサイズヘルを操るデュオにとって、これだけスペースデブリある戦場というのは、向こうに有利なのは間違いない。
「だからって、負けてやる気はないけどな」
機体の様子を見るべく、軽く動かす。
……うん、これだけでも分かる。トールギスより上の性能を持つと。
特に関節部分だけをガンダニュウム合金としていたトールギスと違い、このウイングゼロはその全てにガンダニュウム合金が使われている。
おかげで、重量的にはトールギスよりも大分軽い。
そう考え翼を……スラスターを動かしながら暗礁宙域の中を飛び回る。
細かくスラスター制御をし、まるで縫うように暗礁宙域の中を飛ぶ。
それに満足すると、次にシールドを振るう。
バード形態になった時は頭部になるそのシールドは、当然のようにガンダニュウム合金で出来ている。
細長く、それでいて先端にはバルカンが着いており、打突武器としても使える優れものだ。
勿論盾で殴るような真似……いわゆる、シールドバッシュの類も出来ない訳ではない。
シールドを振るい終えると、次はウイングゼロ最大の特徴ツインバスターライフルを動かす。
2つに分かれるのが特徴だが、今の状況ではそんな真似をする必要もないので、普通に1つにしたままで使っている。
……うん、ドーバーガンみたいに腕に直接ついてる訳じゃなく、右手で持つように出来てる為か、結構重いな。
まぁ、この辺は慣れか。
そう判断し……そのままツインバスターライフルのトリガーを引く。
その銃口……いや、砲口から放たれたビームは、トールギスのドーバーガンとは比べものにならない程に強力な一撃だった。
それこそ、原作ではコロニーを容易く破壊出来ると言われただけの事はある。
暗礁宙域の中でも、一方向は完全に何もない状況になる。
勿論これはシミュレータだから、実際にツインバスターライフルを使ってもこれと同じ結果になるとは限らないのだが。
ともあれ、ツインバスターライフルを手に……次の瞬間、背後のウイングバインダーのスラスターを使い、その場から退避する。
そしてウイングゼロが移動してから数秒後……上からツインビームサイズを振りかぶったデスサイズヘルが姿を現した。
『ちぃっ、気が付いてたのかよ! ステルスを使ってた筈なのに!』
「デュオの性格を考えれば、そろそろ仕掛けてくると思ってたよ。それに、ウイングゼロの索敵能力は決して低くない」
これが実戦であれば、それこそ殺気や気配といったものを感じてもっと早く対処する事が出来るんだが、残念な事にこれはシミュレータでの戦いだ。
殺気の類を感じ取ることは、当然出来ない。
ああ、実機だとゼロシステムを使う事も出来るのか。
そんな風に考えながら、こっちに向かってツインビームサイズを構えながら突進してくるデスサイズヘルに向かいシールドの先端を向ける。
……両肩のマシンキャノンでもいいんだが、この手の武器としてはかなり威力が強いんだよな。
事前に受けた説明だと、ガンダニュウム合金で出来た装甲に対しても致命傷を与える事が出来るって話だし。
実際、原作でもマシンキャノンはビルゴをあっさりと撃破していたのを思えば、それは決して嘘って訳じゃないんだろう。
ただ、射程が短いという条件はあるのだが。
ともあれ、向こうから向かってきているデスサイズヘルに対していきなりマシンキャノンで撃破……というのは、ちょっとどうかと思う。
また、マシンキャノンはトールギスにもあったので同じように使えるだろうが、シールドの先端についているバルカンはトールギスにはなかった装備だ。
それだけに、使い勝手をしっかりと確かめておく必要がある。
真っ直ぐこちらに向かってくるデスサイズヘルに向かい、シールドの先端にあるバルカンが放たれる。
ビームライフルとかそういうのに比べても、微妙に扱い方が違うな。
それでも次々にデスサイズヘルには命中するのが、追加装甲とも呼べるアクティブクロークによってその弾丸は弾かれる。
ステルス性能を高めたり、防御力を高めたり、場合によっては攻撃にも使えるという事は以前ハワードから聞かされていたが、随分と便利で強力な装備だ。
1つの装備に多機能を持たせて高性能化させるという発想は、シャドウミラー的であるとすら言えるだろう。
……もっとも、ある程度の技術力があれば自然と行き着く発想なんだろうが。
ともあれ、アクティブクロークの防御力を頼りに、デスサイズヘルはツインビームサイズを振りかぶりながら近寄ってくる。
幾ら防御力に自信があるからといって、多少は回避する動きを見せてもいいんだが……いや、少しでもウイングゼロとの間合いを詰める方が重要だと、そう判断したのだろう。
実際デスサイズヘルは殆ど被害らしい被害を受けた様子はない。
そうしてこちらの間合いに迫ってきたツインビームサイズの一撃をシールドで防ぐ。
勿論ビームの部分はシールドで防げない……いや、もしかしたら防げるのかもしれないが、万が一を考えれば避けた方がいいので、ウイングバインダーのスラスターを使って間合いを詰め、ツインビームサイズの柄の部分をシールドで防ぐ。
一瞬の膠着状態……だが、次の瞬間にはデスサイズヘルが吹き飛ぶ。
これは操縦技量とかそういう問題ではなく、純粋にウイングゼロの能力がデスサイズヘルを上回っている為だ。
そうして吹き飛んだデスサイズヘルだが、当然のようにその程度でどうにかなる筈はなく、機体制御をして体勢を立て直す。
そんなデスサイズヘルに向かい、俺がやったのは……ツインバスターライフルを手放し、一気に前に出つつ、ビームサーベルを引き抜く事だった。
……ちなみにこのビームサーベル、TV版のウイングゼロは肩のアーマー内に装備されてるんだが、劇場版だとウイングバインダーの内部にある懸架アームに装備されている。
そしてこのウイングゼロは基本的に劇場版である以上、ビームサーベルが収納されているのはそちらだった。
ツインバスターライフルで一撃というのも面白かったのだが、それだと機体に慣れるという意味ではあまり相応しくなく、何より俺もまだビームサーベルを使っていなかった。
それもあって、こうしてビームサーベルでの対処を選んだ訳だ。
デュオもそれは理解しているのだろう。体勢を立て直すと、こちらに牽制としてバスターシールドを射出してくる。
バルカンではなかったのは、ウイングゼロの性能を考えれば、当たっても文字通りの意味で豆鉄砲程度にしかならないと理解しているからだろう。
ウイングバインダーのスラスターでバスターシールドの一撃を回避しながら、ビームサーベルを振るう。
それに対抗するように、デスサイズヘルもツインビームサイズを振るう。
二条のビームサイズとビームサーベルが一瞬膠着するが……今回力負けしたのは、ウイングゼロの方だった。
これは性能とかの問題ではなく、純粋にツインビームサイズとビームサーベルの出力差だろう。
汎用型のウイングゼロに対して、近接戦闘特化のデスサイズヘル。
その性能差が如実に表れた形といったところか。
向こうは近接戦闘の有利さを活かし、次々にツインビームサイズを振るってくる。
その攻撃に対して、俺は連続攻撃を回避しながら向こうの隙を突くような形でビームサーベルの一撃を振るう。
だが、デュオはその一撃を回避し、あるいはツインビームサイズで受け止めていく。
このままだと千日手だな。
いつまでもこのままという訳にもいかない以上、俺は別の手を選択する。
それは、マシンキャノン。
至近距離からであればガンダニュウム合金も破壊出来るだけの威力を持つ両肩のマシンキャノンを近距離から連射したのだ。
ビルゴのガンダニュウム合金と比べると、当然デスサイズヘルのガンダニュウム合金は精度が上なのだろう。
間近で連射を食らっても、それで撃破されたりはしなかった。
だが……同時に、撃破されなかったとはいえ、無傷という訳でもない。
アクティブクロークに守られている部分は何とかなったが、頭部や手足の先端部分といった場所は大きく被害を受け……中でもツインビームサイズを持つ為の両手が破壊されたのは、デスサイズヘルにとって大きな痛手だった。
宇宙空間に浮かぶツインビームサイズを見ながら、俺はビームサーベルを振るい……デスサイズヘルに対して致命傷を与える。
同時に、映像モニタに俺の勝利だという文字が映し出される。
うん、トールギスよりは使いやすい機体だったな。
それでもミロンガ改の方が機体性能……いや、機動力や運動性という意味だと大きいけど。
そんな満足感とも不満ともつかない思いを抱きながら、俺はシミュレータから降りる。
「くっそぉっ! いけると思ったんだけどなぁ……」
俺と同じくシミュレータから降りてきたデュオが、悔しそうに叫ぶ。
周囲から視線を集めるが、デュオは全く気にした様子がない。
……まぁ、ガンダムのパイロットとして有名なんだし、それは仕方がないか。
視線を集めるのにも慣れてるんだろう。
「デスサイズヘルは、近接戦闘という意味だとウイングゼロよりも優秀だが、武装がツインビームサイズに頼り切っているのがな」
「うーん、けどよ。他に色々と武装があっても、俺の性には合わないんだよな」
デスサイズの時もそうだったが、ビームサイズ以外にはバスターシールドとバルカンくらいしか武器がない。
良くも悪くもビームサイズの比重が大きいのだ。
いや、俺個人としてはそれは嫌いじゃないんだけどな。
だが……デュオがそれでやっていけるのかどうかと考えれば、微妙なところだろう。
いや、W世界でなら問題はないか?
実際、原作でもデスサイズヘルで最後まで戦い抜いたんだし。
もっとも、原作では最終的にガンダムとその協力者が集まってGチームという勢力となった。
そう考えると、この世界では俺達がそのGチームの役目になるのか?
まぁ、ハワードやピースミリオン、サリィ、ヒルデといった風に原作でGチームにいた面子もいるが……逆に戦力という意味では、カトル、ヒイロ、トロワの3人はいない。
代わりに俺と綾子がいるし、原作では壊滅した連合軍のバックアップもある。
そう考えれば、最終的には原作よりも今のシャドウミラーの方が戦力は上なのか?
「ま、お前がそれでいいのなら構わないさ。それに、どうしても武器が必要なら、それこそトーラスカノン辺りを借りてくればいいんだし」
このW世界では、武器にエネルギーを込めるという仕様の為、他のMSの武器も普通に使えるというのはありがたい。
勿論MS側でFCSを調整したりしなければいけないが。
シャドウミラーの機体が使っている武器の場合、基本的に機体側のエネルギーを使う物が多い。
その為、もしシャドウミラーの兵器を入手した勢力がいたとしても、そう簡単に使う事は出来ない。
M950マシンガンのように、実弾兵器であれば話は別だが。
この辺り、世界の違いが如実に出ていて面白いよな。
「トーラスカノンかぁ……けど、ツインビームサイズの大きさを考えると、他の武器はあまり持ち歩けないってのもあるんだよな」
「ああ、そっちもあったか」
あれだけの長さの武器だ。基本的に両手で持つ事が多く、どうしても他の武器を使うには色々と不便なのだろう。
「うん? でも、伸縮したりして持ち歩けるよな?」
「ああ、それは勿論。けど、いざって時の事を考えると、ちょっとな」
「あー……なるほど」
やっぱり武器の取り替えとかそういうのには向いてないのだろう。
「先制攻撃的な意味で、戦闘開始直後にトーラスカノンを撃って、すぐにその場に捨ててツインビームサイズを使うとか、そういう使い方は出来そうだが?」
「まぁ、出来ない事はないだろうな。……微妙に性にあわないけど」
少しだけ不満そうに呟くデュオ。
この辺り、パイロットによって大きく違うんだよな。
五飛なんか、自分の機体にナタクなんて名前を付けてるだけに、その辺りの拘りはかなり強そうだし。
そして噂をすれば何とやら。
「アクセル、次は俺とだ!」
五飛が姿を現すと、俺にシミュレータで勝負を挑んでくるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1135
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1329
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