オズのアン王女
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第十一幕その十一
「動物が大好きなのよ」
「動物が?」
「そう、犬や猫、ハムスターや兎がね」
「そうした生きものがですか」
「蛙やインコも好きで」
「それじゃあ」
「そうした生きもの達のところに行ってもらうと」
そうすると、というのです。
「ずっと見てにこにことして休むのよ」
「そういえば何か」
ジョージはグリンダの言葉を聞いて大佐を見ますと。
トトをちらちらと見ています、グリンダに言われて気付いたことです。
「ずっとトト見ていますね」
「無類の動物好きなの」
「はい、好きです」
大佐も認めます。
「見ていると心が癒されます」
「実際にですね」
「可愛い生きもの、それにぬいぐるみが大好きです」
「そうなんですね」
「自室はぬいぐるみが沢山いまして」
やはり大佐自身が言います。
「犬も猫も飼っています」
「そうしてですか」
「一緒に暮らしています」
「何匹位いるんですか?」
「犬で三匹、猫で五匹、ハムスターが十匹で」
そしてというのです。
「兎は七羽、インコが四羽、カエルは六匹です」
「多いですね」
「兄も好きでして」
「お兄さんもおられるんですか」
「はい、両親とも一緒にです」
「住んでいてですか」
「生きもの達もです」
それだけの数の彼等をというのです。
「飼っています」
「お一人じゃそこまでは」
「飼えないですね」
このことは大佐もわかっています、一人ではとてもそれだけの生きもの達の世話は出来ないです。だからご家族も一緒に暮らしているからです。
「やっぱり」
「両親が一番世話をしていますね」
「ご両親が」
「私以上に動物が好きなので」
「じゃあ大佐の動物好きは」
「両親の影響ですね」
口元と目元を綻ばさせてです、大佐は答えました。
「やはり」
「そしてお兄さんも」
「生きものが大好きです」
「じゃあお兄さんもお世話を」
「しています、実は家は牧場なんです」
「大佐は軍人さんで」
「そうです、ですがお家はそちらです」
牧場をしているお家だというのです。
「カドリングの首都の郊外にあります、当直の日以外は馬で通っています」
「その乗馬が凄いのよ」
グリンダはジョージにこのこともお話しました。
「カドリングの国の中でもね」
「乗馬で有名ですか」
「そうなの」
こうお話するのでした。
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