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とある世界の物質破壊≪ディストラクション≫

作者:叶愛
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身体検査2

 
前書き
湊『何であんなに寮官様は怖いのかな?』
美琴『私が一番知りたいわよ。』
湊『昔からあの人と話す度に思うのは、美琴が迷惑をかけていないかが心ぱ…。』
美琴『かけてないわよ!』
作者「……完全に前書きを二人に占領された…。」
湊・美琴『今更?』
作者「……本編どうぞ!(涙)」 

 
常盤台中学校の前で会った寮官様に着いていくと、1つの部屋に着いた。

何でも案内してくれる生徒が来てくれるらしい。

湊は持参した体操着に着替え、部屋の中に設置されているソファに座った。

「うわ!凄いふかふかだ。」

湊はふかふかなソファに座りながら考え事をしていた。

美琴に会わない方が良いのか、それとも一応挨拶はするべきなのか…。

「てか、俺の学校の体操着はスポーツ選手みたいだよなぁ…。」

湊が着ている体操着は、黒を基調としたデザインで赤色のラインが入っていていかにもスポーツ選手が着ていそうな体操着だった。

「ふぁ、何か眠くなってきたな…。」

湊が眠気に襲われて寝そうになっていたときだった。

ドアがガラッと音をたてて開いた。

「え、何でアンタがここにいるのよ…!?」

「あれ、美琴?」

開いたドアの前には会おうか会わないかで迷っていた妹だった。

その後ろには黒子の姿も。






「お兄様、何故常盤台中学校で身体検査をなさいますの?長点上機学園なら設備も問題無いはずでは?」

俺は今、美琴と黒子に案内して貰いながら身体検査を行う場所に移動していた。

「何でも俺の測定をする機械が壊れたらしくて測れないから、同じく設備が整ってる常盤台中学校で受けろって。」

「そうでしたの、確かにお兄様の力では専用の機械で計らないと学校が壊れてしまいますの。」

「そんな本気でやりませんって…。」

湊と黒子は何気ない会話をしている中、美琴は黙ったままだった。

因みに、湊の能力を測定する機械を一方通行が前の日に壊していた事を湊が知るのはもう少し先の話。






「着いたわ。」

「…さすが常盤台中学校、広いな。」

その場所はプール。

黒子はというと自分の身体検査があるらしく、別行動となった。

「私が先にやるから、アンタは後ろにいなさいよ。」

「あぁ、分かった。頑張れ。」

美琴は湊に言われたのが気にさわったらしく、少しキレ気味に。

「言われなくても分かってるわよ!」

「(俺、相当嫌われてるな…。)」

その数秒後にプールいっぱいにあった水に超電磁砲(レールガン)が打たれ水しぶきをあげた。

「凄いな…。」

「まぁまぁね、ほら次よ。」

湊は頷いて美琴と同じ場所に立った。

「(炎を何個か作って飛ばす速度をあげてぶつけるか。)」

湊は自分の周りに火の玉を数個作り手を下に降った。

その瞬間、火の玉はビュンと音をたてながら水面にぶつかった。

すると、先ほどの超電磁砲よりも大きな水しぶきをあげ視界が霧によって真っ白だった。

「やり過ぎた…かな。」

総合判定は、level5。

測定が終わり美琴がいる場所に歩いていくとギャラリー(音を聞いた生徒)達が集まっていた。

「えっとー、この状況は?」

「私の他にあんな音がしたら誰でも気になって見に来るわよ…。」

「御坂様、この方は?」

「美琴さんの知り合いかしら?」

「目上の方とお知り合いとは流石ですわ!」

「美琴さんの殿方かしら」

など色んな会話が聞こえてきた。

その中で一人、先ほどまで行動していた黒子が近付いてきた。

「さすがですわ、お兄様!」

「そんなに音聞こえた?」

「えぇ、お姉様よりも揺れましたわ。」

「ゆ、揺れた!?」

黒子と湊の会話を聞いていた常盤台生徒が黒子に質問をしていた。

「白井さん、この方とはどういったご関係で!」

「やはり、御坂様の殿方でしょうか?」

昔は常盤台中学校に来ていた湊も人に目立つのが嫌な湊は兄である事を隠していたため常盤台生徒は知らないのだ。

「お兄様は、お姉様のお兄様にあたいする方ですわ。」

「御坂様のお兄様でございましたの!?お名前は!」

「失礼をしました、ご挨拶が遅れましたわ。私は…。」

「は、はい。兄の御坂湊です。」

その時だった、美琴がいきなり怒鳴ったのは。

「ソイツは私の兄何かじゃ無いわ!」

「……!?」

「お、お姉様!?」

「湊はあの時…!あ…。」

美琴はこの時ハッとした。

また自分は同じ過ちをするのかと。

義理でも兄である湊をまた否定してしまう。

「湊、ちが…。」

美琴は急いで弁解しようと湊に向き直ったが遅かった。

「……そうだね、俺と美琴は兄妹じゃ無いもんな。」

湊はそう言って笑った。

「それじゃあ、俺は行くよ。またな、黒子、美琴。」

湊はそう言って、最初に来た道を戻っていった。

「お姉様…。」

美琴は顔を伏せて黙った。









「嫌われてるとは分かっていたけど、まさかここまで何てね…。」

湊は先程の事を思い出しながら帰りのバスに乗っていた。

「(ソイツは私の兄何かじゃ無い…か…。)」

寮の前でバスを降りて、自分の部屋へと向かった。

ガチャ

扉を開けて自分の部屋へと入ると湊はソファに倒れた。

「ごめんな、美琴。」

本人に聞こえる訳ではないのに湊は呟いた。

携帯に着信が入っていたのにも気付かず、湊はそのまま寝てしまった。 
 

 
後書き
シリアスになりましたね。(多分…)
そろそろ仲が良い御坂兄妹を書きたいと思います(笑)

次回予告、書いてしまおうホトトギス!
湊『ホトトギス!の意味が分からない…。』

次回予告。

発表されたlevel5の序列。
そして、忍び寄る風紀委員への魔の手。
美琴の危険に兄である湊は助けられるのか。

「え、お兄ちゃん…?」

男を殴り怒鳴る湊。

「良いか、また美琴や美琴の友達に手を出してみろ。ただじゃ済まさねぇぞ!」

次回もよろしくお願いします! 
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