とある世界の物質破壊≪ディストラクション≫
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身体検査
前書き
湊『1日で5作も更新する人いるかな…』
美琴『いるわよ、この作品書いてる作者。』
作者「書いちゃった…(笑)」
湊・美琴『はぁ…受験生とは思えない…。』
作者「そろそろ前書きで受験の話は辞めようか!?」
美琴『こんな作者ですが』
湊『これからもよろしくお願いします!』
作者「……空気だなぁ。今回は湊視点です。」
ここは、学園都市でも名門校として5本の指に入ると言われている長点上機学園の高等部1年のとある教室。
一人の少年が窓側の席に座りボーッと空を見ていた。
その少年は御坂湊だった。
「ほんとに身体検査とか面倒だから無くならないかな…。」
朝から気だるそうに独り言を呟く理由は今日は身体検査と呼ばれる一定の期間で実施される能力調査だ。
やる内容はいたって簡単。
能力によって行う事は変わるが、俺の場合は言われた物質を作り、作った物質からまた違う物質に変えるたり、美琴の場合だと『超電磁砲』と呼ばれる美琴の異名にもなった物をプールに打って計測したりと能力によって違う。
やる内容は確かに簡単だ。
だが、それを自らやりたい!と思える訳でもなく毎月やらされれば嫌になってくる。
「はぁ…。」
俺は、誰もいない教室で一人溜め息をついていた。
その時だった、親友と呼べる奴が話しかけてきた。
「何溜め息なんて付いてんだァ」
「おはよ、『一方通行』」
一方通行
この真っ白な髪の毛に肌まで真っ白でシミ1つ無い細い少年はlevel5第1位『一方通行』だ。
因みに、本名を聞いてみたが教えてくれなかった。
この学校には俺以外にも何人かlevel5が在籍しているが正直、全員個性的だと思う。
なんて本人に言えるわけではなく黙っているのが事実なんだけど。
「あァ」
一方通行はそう言って後ろの席に座った。
俺と一方通行は席が前後なのは担任の気配りなのかも知れない。
この会話の数分後にはクラスメイトは揃っていた。
「御坂。」
俺は声がした方後ろに振り向くとそこには担任の速水先生がいた。
「はい、何ですか?」
速水先生は俺に1枚のプリントを渡しながら話始めた。
「悪いな御坂、今日の身体検査がここでは出来なくなってな。変わりにこの学校で受けてくれ。」
そう言われ俺はプリントを受け取り見た。
「え…、あのこれは何かの間違いじゃ…。」
先生は、「いや間違いでは無い」と言った。
「すまんな、御坂の測定を今回は違う事をやろうと思っていたのだが装置が壊れてしまってな。」
俺は、プリントに書いてある内容を何度も読み返してしまった。
「俺、常盤台中学校で身体検査やるんですか!?」
ということで、まさかの俺は妹が在籍している中学校で身体検査を行う事になった。
「前と同じで良いのに…。」
俺は誰にも届くはずの無い独り言を呟きながら、常盤台中学校に向かうバスに乗っていた。
長点上機学園から常盤台中学校はそこまで遠いわけでは無いが、バスの方が早いため担任が時間を調べていてくれた。
「長点上機学園で測定出来ないなんて聞いたこと無いんだけど…。」
学校を早退してこのバスに乗っているため、車内は湊一人だった。
諦めた湊はボーッと空を見ながら考え事をしていた。
「(そういえば、常盤台中学校に行くなんて久しぶりだな。)」
まだ美琴が湊を『お兄ちゃん』と呼んでいた時は母親が仕事で行事には一応行っていたが最近は行くどころか近くにさえ行かなかった。
「(美琴、来たら怒るかな…。)」
自分がどれだけ美琴に嫌われているかは十分な程に分かっていた。
あの日、俺達の関係は壊れてしまったのだから。
「学舎の園前ー、学舎の園前ー。」
車内アナウンスにより、湊は座っていた席を立ちお金を払ってバスから降りた。
「……この紙をあの警備員に渡せば良いんだよな…。」
昔は行事とかで来ていたため気にもしなかったが、いざ一人で入るとなるとかなりの勇気が必要だ。
皆さん、学舎の園にお一人様(男性)で行く際は必ず勇気を持参することをお薦めします!
「あ、あの…。」
「君が御坂湊くんかい?」
「は、はい…!」
あまりの緊張に背筋を伸ばした。
「そんなに緊張しなくて大丈夫だ、書類を貰っているかな?」
俺は担任から貰った書類を鞄から出して警備員に渡した。
「はい、確認しました。ではどうぞ。」
そう言われて目の前の改札?のような物のバーが上がり入れるようになった。
「こんなにデカかったっけ…?」
門をくぐって入った学舎の園は先ほどまで立っていた場所と完全に切り離されているかのように全く違った。
「前まで沢山の人がいたから気が付かなかったけど、こんなにも違ったのか…。」
湊がキョロキョロと周りを見つつ常盤台中学校に向かった。
「着いたけど、どうすれば良いんだろ…。」
完全なる女子校に男性がいるはずも無いため、中に入るにはどうすれば良いかを誰にも聞けないで戸惑っていたとき、後ろから声をかけられた。
「御坂湊くん。」
「!?、あ…美琴の寮官さんですよね…?」
「あぁ、そうだ。」
「妹が何時もお世話になってます。」
俺は後ろから声をかけられ驚いたが、何度か話をしたことのある美琴の寮官様だったため少しだけ話せた。
「さすが御坂の兄だな、しっかりとしてる。」
「いえ、とんでもないです。妹がご迷惑をかけていませんか?」
「問題は無いが、時間を守らない事がしばしばある。」
「すみません…。」
湊は、このときほど顔に手を当て「あぁ…」という動作をしたいと思った事はなかった。
「では、今日の目的をするために案内しよう。着いてきてくれ。」
俺は寮官様の後を着いていった。
後書き
寮官様と一方通行の口調が上手くいかない…。
口調に関しては申し訳ないので、頑張ります!
次回もよろしくお願いします!
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