サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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おつきみやまにて〜
ヒカリ:「、、見てっ!雨が弱まったわ!」
サトシ達が雨宿りをして約30分後、
止んだとまではいかないが雨は小降りと
なっており、雨雲は暫くしたら
去って行くような様子だった。
ヒロシ:「もう降りそうな様子は
見られないし、洞窟を探そうか!」
サトシ:「そうだな!」
そして、サトシ達は
ほら穴を出た後、散らばって周辺を探した。
コジロウ:「なかなか見つからないな」
ヒカリ:「ねぇーっ!そっち見つかったー?」
ヒロシ:「いやっ、シートらしいのが
見つからない!サトシの方はどうだー?」
サトシ:「、、、あっ!」
その時、サトシは何かを見つけた。
ヒロシ:「あったか!?」
サトシ:「、、、ごめん!光ったから
洞窟のポイントかと思ったんだけど、
ただの瓶の蓋だった!」
コジロウ:「!?」
ヒロシ:「なんだっ」
ヒカリ:「もうっ!
ビックリさせないでよねーー!!」
サトシ:「わりぃわりぃ!」
サトシが瓶の蓋を捨てようとすると、、
ダダダダダッ(コジロウ)
遠くからコジロウが全力で走ってきた。
サトシ:「うわっ!」
瓶の蓋を手にとるコジロウ。
コジロウ:「、、陽を浴びなくても
太陽の輝きを放つこの金色メッキ、
どんな環境でも錆び一つ見せない特殊素材、
そして裏に描かれた瞳、、、間違いないっ。
これは去年の春にタマムシデパートの
自動販売機で限定100本だけ生産された
サイキックソーダ(全10種+1)の
シークレット王冠っ!ムサシに馬鹿にされる中
店に訪れたお客さんに聞き込みして譲ってもらい
唯一手に入らなかった最後の一個が、、、
まさかこんな所で出会うとは〜〜!!(感動)」
サトシ:「よ、良かったな!」
サトシ(王冠、、まだ集めてたのか)
ヒカリ:「早く探そうよー!!」
コジロウ:「苦労したんだよ!
このサイキックソーダの王冠!
瓶のデザインもオシャレだから
マニア以外にも人気でさ!!」
ヒロシ(サイキックソーダ、、、。
当時、一部のマニアの中で
タマムシシティを中心に流行ったとされる
製造会社が不明な謎の飲料水、、。
瓶の色が原色じゃなくシャーベットカラーの
デザインから、男性は蓋、女性は瓶を
集めるケースが噂になった、、。
シークレットの蓋に気づかない時点で
マニアではないとなれば、、、間違いない!)
ヒロシ:「ポイ捨ての犯人は女性の登山客だ!」
ヒカリ:「もぉ!ヒロシ君まで!!」
その後、洞窟探しは続いた。
コジロウ:「なかなか見つからないな、、」
ヒカリ:「ねぇーっ!そっちあった〜?」
ヒロシ:「シートらしいのは全然っ、、。
おーい、サトシの方どうだー?」
サトシ:「あーもうぜんぜ、、うわっ!」
スッ(消えるサトシ)
ヒカリ:「サトシったら、どうせまた
変なの見つけたんでしょーー?(ちらっ)
、、、サトシ?」
ヒロシ:「サトシ!!」
ヒロシ達はサトシが消えたのを確認し、
駆け寄った。
すると、、、
サトシ:「あったここだー!!」(穴の中)
サトシは穴に落ちており、洞窟が見つかった。
先ほどの雨で山の土がシートまで流され、
土に覆われたせいでシートは
落とし穴のようになっていたのだ。
コジロウ:「ジャリボーイ!!」
ヒカリ:「ちょっと大丈夫ー!?」
ヒロシ:「怪我はないか!?」
サトシ:「大丈夫だ!縄もついてるから
みんな降りてこいよー!」
ヒカリ:「わかった!今降りるから
ちょっとあっち向いてて!!」
サトシ:「えっ?、、何でっ」
ヒカリ:「だって”見える”でしょー!?」
サトシ:「見えるって、、
暗くて何も見えねーよ!」
ヒカリ:「バカっ!そーゆ意味じゃないわよ!」
ヒロシ:「サトシ、、」
コジロウ:「ジャリガール、何で今日
スカートで来たんだ?」
ヒロシ:「みんな準備で急いでたからねっ」
四人は洞窟に入った。
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