転生とらぶる
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ガンダムW
1583話
地上ではリーオー部隊が隊列を組みながらルクセンブルク基地へと向かっていく。
その後ろには戦車、更に一番後ろにはトラゴスの姿がある。
……今更だけど、OZを攻めるのにOZが開発したMSを使うというのもどこか皮肉な話だよな。
勿論MSの生産については、既にOZではなく連合軍の方でやってるのだが。
『アクセル、あたし達はどうするんだ? 遊撃部隊という事だから、真っ直ぐに突っ込むのか?』
「それもいいけどな。俺達だけで突っ込めば、連合軍の邪魔になりかねない」
綾子の言葉に、小さく肩を竦める。
実際問題、シャドウミラーの戦力だけで突っ込んでもルクセンブルク基地を守っているMS隊に大きな被害を与えることは出来るだろう。
だが、俺達だけで戦功を奪うのは連合軍にとっても面白くないだろうし、トールギスとシェンロンガンダムはともかく、トーラスの防御力はかなり低い。
基地に配備されているだろうビーム砲や対空砲といった代物に集中攻撃で大きな被害を受けるのは遠慮したかった。
「連合軍の邪魔になるよりは、最初に連合軍に動いて貰って、そこでOZの動きが鈍ったところで俺達が突っ込んでいく……のがいいだろうな。他にも、俺と綾子で空から大きく回り込んで戦力の薄い場所を突くとかな。……その場合シェンロンガンダムは単独行動になるが」
『構わん』
あっさりと告げる五飛。
まぁ、それだけ自分の乗ってるガンダムに自信があるんだろう。
実際問題、これまでの戦いを考えればシェンロンガンダムに勝てるような戦力がOZにあるとは思えないし。
恐らく……いるかもしれないだろう切り札のゼクスだが、パイロットの技量が同レベルであれば、機体の性能差は致命的なまでに大きい。
リーオーに乗ってるのかエアリーズに乗ってるのかは分からないが、どちらにしてもガンダムと渡り合うのはまず不可能と言ってもいいだろう。
だとすれば、五飛の自信も分からないではない。
もし敵に囲まれても、それこそ連合軍の戦力が来るのを待っていればどうにでもなるんだし。
「なら俺達は遊撃部隊らしく、正面からじゃなくて大きく回り込んでから攻撃するとしよう。俺達は右側から回り込むから、五飛は左側から」
『分かった』
短く答えると、五飛はそのままスラスターを噴射させながらルクセンブルク基地の左側へと向かっていく。
……エアリーズに比べると当然速度では劣るが、それでもリーオーなんかとは比べものにならない程に速いな。
歩きでOZの基地や部隊を潰し回っていただけはある。
OZ側でも、歩いて……それも堂々と移動するという事で、その位置を把握していたガンダムだった筈だ。
「じゃあ、俺達も行くか。……攻撃は連合軍とOZの部隊がぶつかった後でだぞ」
『分かってるわよ』
綾子が俺の言葉に頷き、機体はルクセンブルク基地の右側へと向かう。
歩きで移動している他の部隊に比べれば、俺達の移動速度は驚異的と言ってもいい。
結局、目標地点……ルクセンブルク基地の右側へと到着しても、まだ他の連合軍の部隊やシェンロンガンダムは移動している途中だ。
『アクセル、この状況で暫く待つのか?』
「ああ。今回の主役はあくまでも連合軍だからな。……まぁ、この前みたいに俺達が援護だけしか出来ないとか、そういう事はないから大分楽だけど」
『この前……ああ、あの時は大変だったよね』
しみじみと呟く綾子。
連合軍のMSが狙われた時にはそれを妨害したりして、こっちからは基本的には攻撃出来ないという、かなり動きの縛られた戦いを思い出したのだろう。
嫌そうな表情を浮かべている綾子を見て、俺もそれに同意するように頷く。
まぁ、ミュラーみたいに真っ直ぐにこっちに突っかかってくるような奴もいたので、俺は綾子や五飛程に大変という訳ではなかったが。
……いや、普通はその状況だと俺達の方が大変なのか?
トールギスやトーラスの映像モニタに小さく……それこそ指先程度の大きさで映し出されているルクセンブルク基地を見ながら、そんな事を考える。
ちなみにこれ程離れているのは、ルクセンブルク基地の方でこちらに先に手を出させないようにする為だ。
連合軍の中でも重要な基地である以上、当然ながらルクセンブルク基地ではこっちの戦力が近づいている事を把握しているだろう。
それこそ、MS輸送機が近づいてくるのをレーダーで察知していてもおかしくはない……いや、それどころか当然と言うべきか。
だが、それでも向こうが出てこないのは、こっちの戦力が上だというのもあるが、やはりルクセンブルク基地にある対空砲やビーム砲といった武器を使おうと思っているからか。
迂闊に近づけば、それらの攻撃が俺達へと集中する可能性が高い。
勿論そんな攻撃に当たるつもりはないが、今日の戦いはそれなりに長い事になるのは確実だ。
である以上、推進剤やエネルギーの消耗はなるべく少なくした方がいい。
だからこそ、遊撃部隊の俺達は連合軍とOZがぶつかった後で基地の左右から回り込もうとしているのだから。
ルクセンブルク基地の方でも、俺達がここにいるというのは理解しているだろう。
レーダーによる機種判別で、トールギス……プロトタイプ・リーオーだという事も理解はしているかもしれない。
そして俺がここにいるというのを理解すれば、当然のようにルクセンブルク基地内部でも俺のいる方へと戦力を回している可能性はある。
……そう考えれば、実はただこうしてここにいるだけで連合軍の助けになっているのか?
そんな事を考えていると……
『アクセル、始まったぞ!』
綾子からの通信が聞こえてくる。
視線を連合軍が進軍している方へと向けると、そこでは幾つもの爆発の光が生み出されていた。
その光がMS同士の戦いなのか、それともルクセンブルク基地から発射された砲撃なのか、その辺は分からないが、少なくてもこうして見ている分には戦いが始まったのは確実らしい。
「よし、なら俺達もそろそろ行くか。綾子、準備はいいな?」
『当然』
そんな綾子と共に、機体を動かす。
トールギスはスーパーバーニアで、トーラスはMAへと変形して。
そして見る間に近づいてくるルクセンブルク基地。
当然向こうもこうして別働隊がいるというのは分かっていて戦力を用意していたのか、俺達がルクセンブルク基地へと近づき、一定のラインを超えた瞬間……基地から大量のミサイルや砲弾、ビームが飛んでくる。
「綾子!」
短くそれだけを告げたが、綾子にとってはそれで十分だったのだろう。トールギスと同様に細かに機体を動かしてビームと砲弾を回避していく。
また、ドーバーガンによりミサイルを撃ち落とし、周囲のミサイルと誘爆させて破壊する。
「ちっ、厄介だな」
俺が思った以上にOZはこっちを警戒していたのか、次から次に放たれるビームや砲弾やミサイルといった代物は、止むことのない雨の如き密度だ。
ドーバーガンの威力は高いが、それに比例するように消費エネルギーも多い。
まだルクセンブルク基地にすら到着していないのに、エネルギーの消費が多くなるのは面白くない。
故に、迎撃ではなく回避に専念する。
……まぁ、エネルギーの消費と推進剤のどちらを優先するのかという問題なのだが。
ルクセンブルク基地に近づけば近づく程、当然のように迎撃の挨拶は厚くなってくる。
それでも全ての攻撃を回避出来ているのは、トールギスのスーパーバーニアによる運動性によるものだ。
尚、当然のようにトーラスはトールギス程に高い運動性を持っている訳ではないが、俺のすぐ後ろを飛ぶようにする事で被害の殆どを回避する事に成功している。
もっとも、それが出来るのは綾子が半サーヴァントという存在で、人間には無理なGであっても全く問題ないからこそだが。
俺達に迎撃を行っている者は、今の光景を見れば信じられないといった表情を浮かべるだろう。
普通なら、近づけば近づく程にMS側は攻撃を回避しにくくなるというのに、殆ど肉薄した状態になってもあっさりと回避し続けているのだから。
そしてスーパーバーニアを使い、とうとう俺と綾子はルクセンブルク基地の中へと突入する事に成功する。
「鬱陶しい!」
ルクセンブルク基地の敷地内には、幾つものビーム砲や対空砲、ミサイル発射設備のような物があった。
それらは当然のようにこっちを攻撃しようと砲口やら何やらを向けようとしていた。
そこへ、手当たり次第にドーバーガンを撃ち込んでいく。
当然のようにドーバーガンの威力はかなり下げている代物だ。
どうせ基地内部から遠隔操作されてるんだろうから、撃墜数も増えないしな。
基地にある迎撃施設が次々に破壊されていく。
そしてそれらが破壊されれば、当然ながらこちらへの攻撃も減る訳で……数分も経たないうちに、この一画は安全な場所へと早変わりした。
まぁ、そのうち迎撃部隊の類がやって来るんだろうから、その安全も短期間だが。
「綾子、問題ないな?」
『ああ、機体の損傷もないし、推進剤やエネルギーの類も殆ど問題はない。まだまだいけるよ』
綾子の様子にも疲れは見えない。
……さて。俺達の方はともかくとして、五飛の方はどうなってるんだろうな。
当然ルクセンブルク基地でもシェンロンガンダムの存在については捉えているだろうし、ガンダムによる被害を受け続けてきたOZからすれば、正直なところ俺達よりもガンダムの方が脅威に映っていても仕方がない。
まぁ、そのガンダムを撃退したり、ニューエドワーズ基地ではガンダム3機を相手にして互角以上に戦ったというのを考えると、トールギスの方が重要目標とされてもおかしくはないが。
ただ、あの時のトールギスの優位は、相性によるものが多分に強いんだよな。
空を飛べる機体はウイングガンダムのみであり、ヘビーアームズもシェンロンガンダムも地上用MSだ。
ヘビーアームズは射撃戦が得意な機体なので、空を飛ぶトールギスを相手にしてもそれなりに有効な武器は持っていたが、弾薬やエネルギーの消耗が激しいから長期戦には向かない。
シェンロンガンダムが得意なのは近距離から中距離戦で、遠距離戦は向いていない。
ウイングガンダムもバスターライフルはエネルギー消費が激しいし、何より挙動が大きいのでトールギスなら容易に回避出来る。そうなるとバルカンやマシンキャノン、ビームサーベルといった一般的な攻撃方法しか残らなかった訳だ。
……いや、今はそんな事を考えている場合ではなかったな。
ともあれ、ルクセンブルク基地の内部に侵入する事には成功したんだから、本拠地を制圧するか、それとも……いや、連合軍に対して雨霰と攻撃している施設を破壊する方がいいな。
これからもOZとの戦いが続くのであれば、連合軍の戦力は出来るだけ消耗させたくはない。……まぁ、デルマイユみたいに屋敷から金目のものをごっそりと盗まれ、更に屋敷その物を破壊されるような事になっても……つまり、戦いを高みの見物をするのではなく、実際に当事者になって殺されるかもしれない恐怖を感じながら、それでもオペレーション・デイブレイクを続けるのなら、だが。
この辺り、トレーズは自分が撃つ以上撃たれる覚悟を持っているのでデルマイユとかと比べても十分な程に潔い。
「綾子、まずは連合軍を攻撃している施設を破壊していくぞ。破れかぶれで近距離にも関わらず攻撃してくる奴もいるかもしれないから気をつけろ」
『了解。じゃあ、あたしはこっちに向かうよ』
「ああ」
短くそれだけの言葉を交わして、綾子と別れる。
ミサイルにしろ、砲弾にしろ、ビームにしろ……当然のように、ここにあるのは基地へと近づいてくる相手を攻撃する為の兵器だ。
つまり、ここまで接近してきたトールギスやトーラスといった兵力を相手にするのは威力過剰と言ってもいい。
だが……ここまで接近されてしまったという恐怖、遠距離からの操作で前線の様子を完全には理解出来ていないところ、そして何より、自分達はOZでエリートだから絶対に負ける筈がないという妄想とは裏腹の現実。
その辺りを考えると、自殺行為に等しい攻撃を行ってきても不思議ではない。
「ビームはともかく、砲弾とか機銃なら何とかなるかもしれないとか考えてるのか?」
近くにある地面が割れ、そこから機銃が顔をだすとこちらへと向かってその銃口を向けてくる。
だが、その機銃が実際に弾丸を発射するよりも前に、シールドから引き抜かれたビームサーベルが機銃そのものを破壊する。
そして連合軍へと攻撃している迎撃装置を破壊していくと……
「っと!」
空中から落下するようにして降下してきたリーオーが、俺へと向かってビームサーベルを振るう。
リーオーとはとても思えない動きの鋭さ……それを行うような相手に、心当たりがあった。
「ゼクス、か」
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:950
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1292
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