転生とらぶる
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ガンダムW
1576話
基地付近での攻防が終了した後、当然ながら連合軍はOZに占拠された基地を取り戻す作業に移る。
基地付近に存在したトラゴスは俺が全機撃破したが、基地に備え付けられていた対空砲台の類は破壊されていないので、基地に残っていたOZの部隊は最後の抵抗とばかりにMS輸送機へと向かって攻撃をしてきたが、そちらに関しては多少の被害が出たものの取りあえず被害は殆ど受けなくてすんだ。
そうして基地を再び占拠すると、すぐに基地に残っていたOZの部隊を捕らえ、基地に何か異常がないかどうかを確認していく。
「……ふざけた真似を」
調べた結果の報告を聞き、五飛が吐き捨てる。
それは言葉通り酷く不機嫌な様子だった。
だが、不機嫌なのは五飛だけではない。
それ以外にも全員が同じような不機嫌さを現している。
当然俺も不機嫌であるのは明らかだ。
何故こうも苛立ちが部屋を満たしているのか。
それは、OZの部隊がやっていたものがとてもではないが許せるものではなかったからだ。
……そう、OZが何故自分達の負けが決定したにも関わらず、攻撃をしていたのか。
つまり、それだけ時間を必要とする何かがあった訳だ。
そして明らかになったのが、基地の倉庫にあったミサイルを自爆させるというOZの悪あがき。
まぁ、自分達が占領した基地を再び取り返されるなどという真似をされるのは、自分達がエリートだと信じているOZにとって受け入れがたい事なのだろう。
連合軍に基地を奪われるような真似をするのであれば、基地諸共に連合軍を消滅させる方がマシだと考えたらしい。
そうすれば、それこそ二回連続でOZが俺達に負けたのは基地に誘い込む為だったという言い訳も可能だしな。
実際原作でもレディ・アンがニューエドワーズ基地をミサイルで自爆してガンダムを処分しようと実行したし。
結局サリィから情報を貰ったヒイロによって、その自爆は止められてしまう。
しかも、レディ・アンはトレーズにもっとOZを学べと叱られる始末だった。
……それでも結局OZを学ぶような事はせず、コロニーを人質にガンダムに降伏を迫るといった真似をするのだが。
「それで、ミサイルの方はもう問題ないんだな?」
「専門の部隊がしっかりと確認しています」
「……専門の部隊?」
サリィの言葉に、少しだけ驚きの表情を浮かべる。
俺達と一緒に……より正確には連合軍側の人員は、MSパイロットと整備員くらいだと思っていた為だ。
だが、考えてみれば基地の奪還が目的だった以上、相応の人員が一緒に移動しているのは当然なのか。
連合軍の上層部が、今回のようにOZの悪あがきを予想していた訳ではないだろうが……それでもその類の者達を連れてきていたのは運が良かったのだろう。
「はい。基地を奪還しても、使い物にならなければ意味はありませんから。勿論OZがこの基地を占拠していた以上、向こうも壊れている場所の修理といったものはするつもりだったのでしょうが……」
「なるほど」
その修理作業が実際に行われる前に……もしくは行われ始めてすぐに俺達を含めた連合軍がこの基地の奪還に来たと。
「まぁ、基地の修復作業やら何やらは俺には関係ないから、そっちで好きにやってくれてもいい。それで、連合軍の……ベンティ達からは他に何か指示を貰っているのか? 俺達はこれからどうすればいいのか」
戦闘が終わり、この基地を占拠してからそれなりに時間が経ち、既に日は完全に沈み夜となっている。
俺達の機体も今日だけで何度も戦いを繰り広げてきただけあって、しっかりと整備や補給をする必要があった。
特に俺の機体は、スーパーバーニアを使用して普通の人間ならまず耐えられないだろう機動の操縦をしているので、どうしても機体に……特に関節部分に負担が掛かる。
勿論すぐにどうこうなるって訳じゃないが、それでも見ておいた方がいいのは間違いない。
その辺を軽く見て、実際に戦闘をしている時に関節部分やスーパーバーニアが正常に動作しなくなるとかなったら、最悪に近いし。
その点、シェンロンガンダムはガンダニュウム合金製だからその辺の心配はいらないし、トーラスは綾子の操縦技術が高くない――勿論普通よりは大分上なんだが、常識外という意味で――ので、そこまで機体の疲労度は高くない。
まぁ、射撃武器のトーラスカノンしか持っていないというのは関係しているんだろうが。
ちなみにビームサーベルを装備出来るように整備員達に頼んでおいたから、そのうちトーラスもビームサーベルで近接攻撃は可能になる。
その辺りの改修にどのくらいの時間が掛かるのかは分からないが。
そもそも、トーラスはMAの高機動状態と、トーラスカノンを使った射撃戦に特化している。
本来は使う想定がされていないビームサーベルを使えるようにするには、結構手を入れないといけないらしい。
……他にも、ビームサーベルを使う時にトーラスカノンをどうするかという問題もあるのだが。
言うまでもなくトーラスカノンはそれなりに大きく、ビームサーベルと一緒に……というのは難しいらしい。
その辺をどうにかする為には、もう少し時間が必要なのだろう。
丁度原作でゼクスがウイングガンダムを修理している時に、バスターライフルを扱う腕力とビームサーベルを扱う繊細さの手を開発するにはMSを開発するだけの時間が掛かるとかあったけど……まぁ、トーラスカノンの場合はバスターライフル程に重くはないだろうし、そこまでの労力は必要ないだろうが。
実際、原作でもサンクキングダムで使われていたトーラスは特に何も……いや、待てよ? ウイングガンダムの修復をしたのはゼクスで、サンクキングダムはゼクスの故郷。しかもノインが一緒にいるとなれば、そこから情報が流れた可能性も否定は出来ないのか?
ともあれ、その辺は連合軍の整備員に頼むしかない。
「アクセル代表、聞いてますか?」
「ん? ああ、悪い。ちょっとシャドウミラーの機体について考えていてな。そっちに集中してた」
サリィに軽く謝り、改めて話の続きを促す。
「それで、俺達はこれからどうすればいいって?」
「ベンティ将軍からは、今日は念の為にこの基地に泊まって、明日ニューエドワーズ基地に戻ってきて欲しいとの事です」
「ま、妥当な判断だな。連合軍にも有能な奴はいるか」
「五飛」
連合軍を馬鹿にするような発言を口にした五飛だったが、綾子が名前を呼ぶと苦虫を噛みつぶしたような顔で黙り込む。
生身の戦いを行った時、手も足も出ず綾子に倒されてしまい、綾子に対して苦手意識が出来たのだろう。
もっとも、苦手意識という意味では凛の方が強そうだが。
何だかんだと、綾子は弓道部の主将を務めていただけあって、体育会系の性格をしている。
その辺で五飛にとってはまだ親しみやすい性格ではあるのだが、これが凛ともなれば完全に天敵扱いとなる。
まぁ、肉体派の綾子に対して頭脳派の凛だしな。
直接的な生身の戦いでも勝てず、かといって口でも勝てない。
……これで、凛が魔術師だと知ったらどうなる事やら。
その辺はちょっと見てみたい気もするが。
「うちの子がごめんなさい。話を続けて貰えるかしら」
凛の言葉に、サリィはどこか面白そうなものを見るような視線を五飛へと向け、再び口を開く。
「今回の件が解決するまで、連合軍は一時的にニューエドワーズ基地を本拠地として使う事になります」
「ニューエドワーズ基地を?」
思わずといった様子で尋ね返してしまう。
だが、そんな俺の言葉にサリィはすぐに頷きを返す。
「はい。元々ニューエドワーズ基地は今日の総会が開催されたのを見れば分かると思いますが、かなり設備が充実しています。基地の広さも申し分ありませんし、今の状況でかなりの戦力がニューエドワーズ基地にあります」
「そう考えると、他の場所に本拠地を置くよりは手間が掛からないんだな」
原作だと、ニューエドワーズ基地の戦力はガンダムによって甚大な被害を受けた。
だが、この歴史ではガンダムのうち3機がトールギスに集中攻撃を行い、残り2機は俺に鍛えられたエアリーズ隊とトーラスによって足止めをされており、結果としてニューエドワーズ基地の戦力は総会の時と比べても殆ど減ってはいない。
勿論完全にそのままという訳でもないだろうが、新たにどこかの基地から集めるよりは格段に素早く行動出来る。
「そうなります。それに、OZが反旗を翻した地を本拠地とするという事は、絶対にOZに退くつもりはないというメッセージ性もありますし」
その辺の意見は、恐らく穏健派のノベンタやベンティではなく、強硬派のセプテム辺りからのものだろう。
実際、メッセージ性という意味では、ニューエドワーズ基地を本拠地にするというのは、かなり大きい。
「となると、俺達の宿舎もニューエドワーズに用意される事になりそうだな」
今まで住んでいた宿舎に、何か重要な荷物がある訳ではない。
それこそ、本当に大事な物であれば空間倉庫の中に入れておけばいいのだから。
そう考えれば、前の宿舎に何か荷物を取りに行ったりといった行為はする必要がないだろう。
「そうなるかと。それで、明日以降はニューエドワーズ基地から、OZと戦っている基地へと援軍に出掛けたり、もしくはOZの占拠した基地を奪還するといった依頼をこなすことになると思います」
「……そうなるだろうとは思っていたけど、機体の方をそろそろオーバーホールする必要が出てくるぞ? 俺達の機体は、今日幾つもの戦いを乗り越えてきたし」
特にシェンロンガンダムは、ニューエドワーズ基地の攻防でトールギスの盾を使って殴りまくった。
一応システムチェック的には問題がなかったらしいが、細かい場所はきちんと整備員に調べて貰う必要がある。
この手の作業は面倒臭いが、MSは精密機器だ。
下手をすれば、何か下らない事情で機体が動かなくなる……だけであればまだしも、暴走したり、果てには爆発する可能性すらあるのだから。
「その辺りは伺っています。明日、ニューエドワーズ基地に戻ってきたら、早速取り掛かるとのことです」
連合軍としても、シャドウミラーはOZに対する特別な戦力だ。
派遣すれば勝てる。それだけの能力を持っている機体を揃えている以上、迂闊に使い潰すような真似は出来ないのだろう。
ある程度OZに対処出来るように準備をしていた以上、俺達がいなければ負けるという程ではないだろうが……それでも、シャドウミラーのような特化戦力はどうしても必要とされるのだろう。
実際問題、今のOZにとってシャドウミラーが出て来た時点で負けは決まったようなものだしな。
「そうか。そうしてくれるのなら、こっちも文句はない。……凛、この反乱についての交渉とかは任せるけど、構わないか?」
「ええ、勿論よ。……ふふ」
うわ、最後の笑いでゾクリと来たな。
連合軍、俺達のおかげで負ける事はないだろうけど……その代わりに色々と代償も大きそうだな。
一体どのくらい搾り取られる事やら。
その辺りについては、ご愁傷様と言うしかない。
そもそも、連合軍が前からもっとしっかりしていればこんな事態にはならなかったのだから。
コロニーに対する締め付けを強くする前に、やるべき事があったんだろう。
「その……お手柔らかにお願いします」
サリィも今の凛に対しては色々と思うところがあったのだろう。何とか加減して貰おうと呟くが、それを聞いた凛が行ったのは笑みを……何枚もの猫の皮を被った笑みを浮かべる事だった。
「ええ、勿論。今回の件に関しては、連合軍も被害者ですものね。……けど、その被害者になるよりも前に色々と出来たのに何もせず、私達がその尻ぬぐいをするとなると……相応の報酬は必要になると思いませんか?」
「それは……」
凛に何かも言い返せなかったのは、サリィにとっても今の状況は色々と連合軍に手落ちがあると理解している為か。
「その、明日にはニューエドワーズ基地に戻るので、その準備をよろしくお願いします。何かあったら、扉の前にいる兵士に言って貰えば対応しますので」
「あら、サリィは私達のお付きなんだから、一緒にいるんじゃないの?」
「そうしたいところなのですが、今のこの基地には色々と人員が足りなくて……」
手伝いに行くと、そう言いたいのだろう。
実際問題、それは決して間違っている訳ではない。
MS輸送機に同乗させてきたからといって、それはあくまでも限られた人数でしかない。
そんな連中に基地の全てを任せるとなると、間違いなく限界を超えてしまうだろう。
サリィ1人が手伝いにいったところで、劇的にそれが解決するとは思えないが……うん? いや、サリィの万能振りを考えれば、意外といけるか?
思わずそう思ってしまうのは、サリィの万能性を原作で知ってるからか。
部屋から出て行くサリィを見送り、俺達は今日の疲れを癒やすべくゆっくりとするのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:935
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1289
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