聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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805部分:第百二十五話 女神の戦衣その三
第百二十五話 女神の戦衣その三
「フォトンバースト!」
「命を賭けるか!」
「ここで!」
「勝利とは命を賭けるもの」
こう返すシオンだった。
「ならばだ。この技もまた」
「使うというのか」
「ここでか」
「そうだ、使う」
宣言もした。そしてであった。
「だからこそだ。受けるがいい」
「くっ、この技は!」
「避けられるか!?」
「いや、無理だ!」
四騎士達はそれぞれそれを悟った。そうしてだ。
「ならばだ。ここはだ」
「技を放って」
「それで相殺するしかない」
「そうだ、それならだ!」
彼等はそれぞれの技を放つ。それで自分達を守ろうとする。
しかしそれはならなかった。そのフォトンバーストによってである。あえなく吹き飛ばされそのうえで床に叩き付けられたのだった。
「うう・・・・・・」
「これは」
「これこそがか」
「そうだ、私の技だ」
まさにそれだというのである。
「全てな」
「教皇の力、見せてもらった」
「確かにな」
「今ここでだ」
倒れ伏す彼等はここでこうも言った。
「しかしだ。それでもだ」
「貴様の技はエリス様も御覧になられた」
「そのことは覚えておくことだ」
こうシオンに告げてみせた。彼等は倒れていてもである。それでも目も心も死んではいなかった。そうしてそのうえで言うのであった。
「よくな」
「そのことをだ」
「無論それもわかっている」
シオンは落ち着いた声で彼等に返す。
「当然としてだ」
「そうか、それも読んでいるのか」
「神の先の先を読む」
「そういうことか」
「そうなるな。ではだ」
「また会おう」
「次の戦いでだ」
こう言う四騎士達だった。
「戦わせてもらう」
「貴様とな」
「いいだろう。次のアーレスとの聖戦ではだ」
シオンは完全に落ち着いていた。それを隠さずに言うのであった。
「また戦おう」
「それではだ」
「まただ」
「戦おう」
「楽しみにしているぞ」
こうそれぞれ言うとだった。四人は完全に意識を失った。戦いの勝者は明らかであった。シオンはその場に静かに立ち続けていた。
そのうえでだ。彼が前を見るとだ。そこにエリスがいた。
既に戦衣で全身を覆っていた。右手には禍々しい髑髏の先の杖があった。
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