転生とらぶる
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ガンダムW
1570話
基地の部屋で休み始めて数時間が経ち、そろそろMSの整備が終わってもいいんじゃないか? とそう思いながらTV番組を見ていると、不意に扉がノックされる。
「アクセル代表、よろしいでしょうか?」
そう扉越しに声を掛けてきたのは、俺達をここまで案内した兵士。
何となく成り行きで俺達の担当と呼ぶべき感じになっている兵士だった。
「構わない、入ってくれ」
そう告げると扉が開き、兵士が入ってくる。
俺達の担当を任されている兵士以外にも、1人の兵士の姿がそこにはあった。
「アクセル代表に通信が入っています。出て貰えますか?」
「……別にそういう事なら、わざわざ俺を呼びに来るまでもないだろ? ここに通信を回せばいいんだし」
「それが、その……」
少し言いにくそうな様子の兵士だったが、やがて申し訳なさそうに口を開く。
「実はOZに攻撃された時の影響で、この部屋……というか、この基地の大部分で通信が繋がらないようになってまして」
「……ああ」
だから格納庫で騒動が起きた時も、わざわざ俺達を呼びに来たのか。
あの時は、俺達の判断が必要なのだろうと判断して特に深くは考えなかったんだが……そう考えれば納得出来なくもない。
「分かった。で、どこに行けばいいんだ?」
「基地の中央部では通信が復旧していますので、そこまで来て貰えれば……」
「分かった。……どうする?」
兵士に頷き、視線を他のメンバーへと向ける。
凛と綾子は即座に頷き、瞑想をしていた五飛も目を開けると小さく頷いた。
どうやら、全員が現状を暇だと思っていたらしい。
「じゃあ、行くか」
こうして俺達は兵士達に連れられて、休憩用に準備されていた部屋を出る。
……にしても、通信は受信出来ないのに、TVの電波は普通に受信出来るってのは、正直どうなってるんだろうな。
偶然なのか、それとも単純に俺達を退屈させないようにと最優先で復旧させたのか。
その理由はどうあれ、黙って待つよりは退屈しなかったのは事実だ。
五飛がいなければ、空間倉庫の中から何か適当に出して暇潰しをするといった真似も出来たんだが。
まさか、五飛のいる前で空間倉庫を使う訳にもいかないしな。
ああ、でも文庫本の類ならポケットに入れておいたとか、そんな風に誤魔化せるか。
そんな風に考えながら基地の中を進んでいくと、丁度向こう側からサリィの姿がやってくる。
いや、丁度というか、多分俺達に通信が来たというのがサリィにも知らされたんだろう。
五飛の……そして正確には俺達も含むんだろうが、こっちの監視をする役割を持つだろうサリィにも連合軍から連絡が入ったとなれば情報がいくのは当然だった。
「アクセル代表、お聞きになりましたか?」
「ああ。具体的にどんな用件なのかは分からないが、俺達に連絡があるって話は聞いている」
「そうですか。私にもそのくらいの情報しかありませんが、何の用件だと思います?」
「この基地が無事に守られたんだし、他の基地の救援に向かえとか、そういう事じゃないか?」
OZの戦力は少数精鋭だとはいえ、一度に基地を1つ2つしか襲えないようなものではない。
当然オペレーション・デイブレイクが開始された以上、幾つもの基地を同時に攻撃している筈だった。
であれば、この基地以外の基地に援軍に向かえというのも、分からないではない。
「そうでしょうね。私もそう思います。ですが、問題はどこの基地に向かうか……そしてOZの襲撃により、どれだけの被害が基地に出ているかですね」
サリィも俺と同じ結論に達したのか、そう呟く。
「ま、その辺はここで話していてもしょうがないでしょ。とにかく向こうの話を聞かなくちゃ」
凛が言う通り、この場でこうして無駄に時間を潰していても仕方がないか。
そう判断し、俺達は全員そろってこの基地の中央部へと向かう。
「そう言えば、今回みたいにどこかの基地の援軍に向かうのなら、連合軍の方から何人か整備員を回して貰えないか? そうすれば、簡単な整備と補給くらいならMS輸送機の格納庫で出来ると思うんだが」
先程考えていた事を、丁度いいからと今のうちにサリィへと尋ねる。
「うーん、そうですね。今回の件も考えると、そうした方がいいのは分かるんですが」
今回の件というのは、この基地の整備員の中にOZの内通者がいたという事だろう。
トールギスがスーパーバーニアを全開にした時に誤動作して右側に移動するように設定を調整したという。
結構せこいけど、バーニアを全開にした時に爆発するといった派手な真似をすれば、当然怪しまれる。
だが、機体が右側に移動するといった程度のものであれば、それこそ調整ミスだと言い切れば、言い切れるだろう代物だ。
そう考えると、結構上手い具合に立ち回っていたと言えるのかもしれないな。
「上の方に掛け合ってくれ。幸いと言うべきか、シャドウミラーの機体はどの機体も色々と魅力的な機体が多いから、整備員の中でも好んで志願してくる奴はいるだろうし」
トールギスは全てのMSの始祖といった存在であり、本来宇宙用のMSであるトーラスを地球でも使えるように改修した機体、そして何と言ってもシェンロンガンダム。
ちょっとでも好奇心の強い整備員であれば、絶対に興味を持つラインナップと言えるだろう。
特に基地でトールギスの整備をしていた整備員達であれば、間違いなく食いついてくる筈だ。
いやまぁ、あの時に選ばれた整備員達は連合軍の中でも腕利きの……それこそ他の整備員達に指導するような立場の者達だったから、そういう整備員を前線を渡り歩くだろう俺達に向かって派遣するとは思えないが。
ただ、戦場でしか勉強出来ない整備方法とか、そういうのもあるのは間違いない。
その辺を考えれば、こっちに派遣された整備員は腕利きと呼ばれるだけの技量になるのは間違いなかった。……もっとも、戦場のストレスにやられたりしなければの話だが。
「そう、ですね。その方が色々と便利なのは事実ですし。どのくらい実効性があるかは分かりませんが、掛け合ってみます」
話ながらも基地の中を進み続け、やがてこの基地の中央部へと到着する。
戦闘が終わってからまだ1日も経っていない為だろう。護衛の兵士達の姿が多く見える。
こうして見ると、俺達が休んでいた場所はこの基地の中でも端の方だったんだな。
いや、それは分かっていたけど。
それでもこうして改めて見れば、そんな風に納得してしまう。
護衛の兵士達が鋭い視線をこちらへと向けてくる。
もっとも、その視線は俺達に怪しいところがないのかどうかというのを見抜こうとする視線であり、マイナスの感情を抱いているような視線ではない。
だからこそ、俺もそんな視線を向けられても、特に気にするような事はなかった。
俺達は別に何かを企んだりはしていないのだから、どうぞ勝手に見て下さいといったところだ。
そうしている間にも、俺達をここに連れてきた兵士が手続きを終え、施設の中へと入っていく。
……単純にここまでは攻撃の手が届かなかったからなのか、施設に破壊されているような場所はない。
ただ、その代わりとでも言いたげに多くの人が集まっていた。
「うわ……」
思わずといった様子で呟いたのは、綾子。
だが、凜も……そして五飛までもが、声には出さずとも綾子と同じような思いを抱いているのは確実だった。いや、それは俺もだけどな。
ともあれ、そんな風に呟いたのは、施設の中にいる人、人、人といった人の群れが原因だった。
足の踏み場もない……とまではいかないが、まるで満員電車の中なんじゃないかってくらいの人口密度。
「す、すいません。基地の施設の多くが破壊されてしまったので、各種手続きや書類の提出先がここに集まっているんです」
人を掻き分けるように進みながら、兵士がそう告げる。
その兵士の後を追いかける俺達だったが、確かにここにいる他の兵士達は切羽詰まった表情をしている者も多い。
そんな人混みの中を進み続け、数分。
やがて何とか最も混んでいる場所を通り抜けると、何とか普通に歩けるだけの空間的余裕がある場所へと到着した。
「ふぅ。何とかなったな」
「あ、あはは。……すいません」
呟く俺の言葉に、兵士が申し訳なさそうに頭を下げてくる。
「気にするな。別にこれは誰が悪いって訳じゃないしな。敢えて悪い奴を上げるとすれば、OZか?」
「ま、そうでしょうね。OZが反乱を企んだりしなければ、こんな事にはならなかったんでしょうし」
しみじみと凛が呟き、他の面々もそれに同意するように頷く。
五飛までもが頷いたのは、OZに対する憎しみからだろう。
「そうですね。早くこの反乱が治まってくれればいいのですが」
兵士の言葉は、一般的な連合軍人の意見を代表したものだった。
実際問題、連合軍の軍人で現在の状況を歓迎しているような者は殆どいないだろう。
それだけ長年の平和に慣れきっていると言い換える事も出来るんだが。
戦いというのは、あくまでも戦い続ける事によりその技能を維持出来る。
勿論模擬戦を始めとした戦いでも操縦技術を高水準に保つ事は不可能ではない。
だが、下手をすれば模擬戦の為の模擬戦という事になりかねない。
……というか、今の連合軍ではそうなっている者も多いんだよな。
そういう奴等を率いてOZの精鋭と戦えと言われれば、基地の人間にとってもちょっと笑い事では済まないだろう。
せめてもの救いは、俺達がノベンタ直属の傭兵団でそんな奴等と行動を共にしなくてもいいってところか。
「じゃ、どんな連絡があるのか分からないが……早速話を聞くか」
そう呟き、部屋の中へと入る。
「は? 冗談だろ?」
映像モニタに映し出されているベンティに向け、そう言葉を返す。
だが、ベンティはそんな俺の態度に真面目な表情で首を横に振った。
『残念だが、これは冗談でも何でもない。正真正銘の依頼だ』
「おいおい、本気か? そもそも、OZ……いや、スペシャルズとの間でも行動を共にするのが難しいんだろ? それが、俺達シャドウミラーと行動を共にして、しかも基地を取り返すだと?」
まさか、さっきの俺の言葉がフラグだった訳でもあるまいに。
ふとそんな思いが脳裏を過ぎる。
だが、そんな俺の思いとは裏腹に映像モニタの向こう側にいるベンティは躊躇なく頷きを返す。
『残念だが本気だ。それにこれは、ノベンタ元帥からも許可を貰っている』
「何だってそんな面倒臭い真似をする必要がある? もしどこかの基地を取り返す必要があるというのなら、わざわざ俺達と一緒に行動する必要もないだろ。それこそ、俺達が基地を守っているOZの部隊を撃破した後で、連合軍がMS部隊を派遣して占拠すればいい」
連合軍の中でも精鋭が集まっていたエアリーズ部隊くらいなら、俺達と行動を共にしてもそんなに足を引っ張る事はない。
だが、それでも何とか俺達についてこれるといったレベルでしかない。
俺の操るトールギスはともかく、半サーヴァントという能力のおかげで操縦技術の上昇具合がこの世界の人間とは比べものにならなく、また俺程ではないが身体能力や対G能力が高い綾子は既にエアリーズ部隊のパイロットを軽く凌駕する能力を身につけているし、実戦を何度か繰り返した事で模擬戦ではない、本物のMS戦闘をも可能になっている。
シェンロンガンダムのパイロットである五飛は、言うに及ばずだろう。
シャドウミラーの実働班3機は、とてもではないが他の部隊……それも技量的にとても高いとはいえない連合軍のMS部隊と行動を共にするというのは、明らかに俺達の動きが制限される事になる。
『アクセルが嫌な顔をする理由も分かるが、これは必要な事だ。特に大きいのは、やはり連合軍に実戦経験を積ませたいという事だ。特に、OZは必ずしも勝てない相手ではないというのを示す必要がある』
「……それは俺達がこれまで散々見せてきたし、何よりエアリーズ部隊が模擬戦でもOZに勝っていると思うが?」
『そうだな。だが、それは一部の……こう言っては何だが、エリートだけだ』
それは確かに。
そもそも、OZはオペレーション・デイブレイクの準備を入念にしてきた。
であれば、当然ながら制空権を支配する為のエアリーズというMSを連合軍にあまり渡したくないのは当然だろう。
実際、連合軍が使用しているエアリーズの数は、驚く程に少ない。
それこそ、一部のエリートが乗れるくらいに。
『だからこそ、一般のMS部隊であってもOZに勝てるという自信が必要になる。……悪いが、これは拒否出来ないと思って欲しい』
そう告げるベンティの言葉に、俺は渋々ながらも納得せざるを得ない。
確かに俺達シャドウミラーの能力は高いが、あくまで俺達はここにいるだけでしかない。
であれば、当然俺達が攻める事の出来る場所というのも決まっており……最終的には、どうしても連合軍の戦力を必要とするのだから。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:715
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1245
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