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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1561話

 ニューエドワーズ基地で起きた一連の件について話そうとしていたところ、いきなり会議室に流れてきた、五飛が暴れているという通信。
 何でそれをこっちに流すんだ?
 こういうのは、それこそ兵士を派遣すればいいのであって、わざわざ連合軍の上層部に報告するのは違うと思うんだが。
 そう思ったのだが、会議室にいる連合軍の上層部の視線が凛に向けられているのを見れば、納得せざるを得ない。
 実際、OZの精鋭30人を単独で倒すような活躍をしたのだから、ガンダムのパイロットを相手にしても容易に取り押さえる事が出来ると、そう思われたのだろう。
 MS戦と生身での戦いは普通違うんだが……幸か不幸か、俺達は普通という言葉から程遠い場所にいるし。

「ここは、アクセル代表に行って貰うのがいいと思うのですが、どうでしょう?」

 凛の口から出たのは、予想通りの台詞だった。
 俺に押しつけるつもりか?
 そんな風に凛へと視線を向けたが、こちらを見ている凛の瞳にあるのはふざけたような色ではない。
 それどころか、真剣な表情だ。
 何だ? 何かそうするべき理由があるのか?
 凛が真面目な様子で俺に五飛の鎮圧を俺にするようにと促しているのだから、そう考えれば俺がやった方がいいというのは間違いないのだろう。
 OZの反乱……オペレーション・デイブレイクについての話をしたかったのだが。
 ただ、ガンダムのパイロットの五飛が暴れているのは色々と不味いのも事実だ。
 そして何より、俺なら五飛を完全に生かしたままで捕らえる事が出来るのも間違いない。
 また、俺の実力……具体的にはMSの操縦技術ではなく、純粋に軍人としての生身での実力を甘く見ている者がいるというのもある。
 一番大きかったのは、やはり以前の生身での模擬戦で俺が戦わなかった事か。
 実力を証明していないので、甘く見る者もいる。
 勿論エアリーズを含めたMSパイロットは別だ。
 自分達もMSに乗っているので、俺がどれだけの力を持っているのかが分かっている。
 整備班の面々もそれは同じだ。
 だが……連合軍というのは、別にMSパイロットと整備の者達だけで構成されている訳ではない。
 いや、寧ろそちらは少数派と言ってもいいだろう。
 である以上、俺という存在は連合軍の大半には侮られている訳だ。
 正直、有象無象が俺をどう思っていようと全く構わない。
 だが、これから……より正確にはOZとの戦いで妙な風に誤解されたままとなると、色々と不味い。
 一度力を見せておく必要はある、か。

「分かった、なら行こう」

 凛の言葉に頷き、その場から立ち去る……前に、五飛が運ばれた部屋の情報を聞き、改めて立ち去る。
 そんな俺の姿を、会議室に残っていた軍人達の多くはどこか疑わしげな……というか、不安そうな視線を向けていた。
 まぁ、こればかりは仕方がない。あそこにいたお偉いさんにとって、俺という存在は色々な意味で理解の範疇の外にあるのだから。
 凛の場合は実際にその目で見ているから、安心出来るのだろうが。
 その辺りは、今回の五飛との戦いを映像モニタか何かで見て安心して貰うしかないか。
 基地の中を走りながら、そんな事を考える。
 本来なら影のゲートを使って転移してしまいたいところなのだが、魔法の……そしてファンタジー要素を明らかにする訳にはいかなかった。
 いや、俺の存在そのものがファンタジーだと言われれば、その通りなのだが。
 ともあれ、廊下を走り続けていると、やがて何かが壊れる音が聞こえてくる。
 ようやくかという思いを宿しながら、音の発生源の部屋へと入る。
 するとそこには、何人かの軍医や兵士が意識を失って地面へと倒れているところであり、暴れている五飛を何とかしようと兵士が掴み掛かっているところだった。
 ……そう言えば、軍医という事でもしかしたらサリィの姿があるんじゃないかと思ったが、残念ながら見当たらないな。
 いやまぁ、五飛は女に攻撃するのを避けるような性格だから、もしサリィがここにいたとしても問題はなかったと思うんだが。
 ともあれ、幸いまだ五飛はこの部屋から逃げ出していなかったらしい。
 五飛なら自分が不利になれば意外とあっさり降伏して反撃の機会を窺いそうなものだったが。
 睨み合いの状況になっていた部屋の中にいきなり入って来た俺を、五飛は鋭い視線で睨み付ける。

「誰だ、お前は!」
「そうだな、お前に分かりやすく言えば……お前をこの状況にした者、といったところだな」

 そう告げると、俺がトールギスのパイロットだと理解したのだろう。五飛の視線は一掃鋭くなる。

「貴様が……」
「そうだ」

 五飛にとって、トールギスとの因縁は今回だけではない。
 前に軍港で俺と戦った時も、結局撤退に追い込まれた相手だ。
 そのパイロットだという俺の言葉に、五飛はこちらに注意を向けざるを得なかった。
 周囲にいる他の軍医や兵士達に、ここは俺に任せるように告げる。
 そんな俺の態度に軍医達は安堵しながら、兵士達は本当にそれでいいのかと疑問を抱きながらも部屋から出ていく。
 そして、部屋の中にいるのは俺と五飛だけになったところで口を開く。

「まず最初に言っておく。お前がここで暴れる必要はない。連合軍はコロニーとの宥和政策を選んだからな」
「な!?」

 やっぱりノベンタの声明が流れた時に五飛は意識を失っていたらしい。
 シェンロンガンダムはあの時一切動かなかったし、恐らくそうだと思っていたのだが、これで確信出来た。
 ……まぁ、あの時に意識を保っていれば、コックピットから出された時に意識を失っているような事はなかっただろうが。

「嘘だ!」

 そしてこう叫ぶのも、理解は出来る。
 五飛はこれまで連合軍と……より正確にはOZと戦ってきた。
 そんなOZの属する勢力がコロニーと宥和政策をするというのは、ちょっと信じられないのだろう。
 しかも、少し前まで連合軍はコロニーに対してかなりの圧政を敷いていたのだから。
 コロニー間の行き来までも封じていたのだから、俺から見てもちょっとやり過ぎな気がする。
 そんな連合軍がコロニーと宥和政策をとると言っても、すぐには信じられないか。

「事実だ。また、お前達ガンダムのパイロットが敵対してきたOZと連合軍は、現在戦闘に入っている」
「何!?」

 再びの驚愕。
 いやまぁ、普通に考えればそうなるのは間違いないんだが。

「実際、連合軍がこれからコロニーとの宥和政策をとるというのを信じたからこそ、お前以外の他のガンダムは大人しく撤退した。……お前は気絶していたせいで置いていかれたが」
「ふざけるなぁっ!」

 怒声と共に、五飛が俺に向かって飛び掛かってくる。
 俺の話を理解出来ない……のではなく、納得したくないといったところか。
 顔面目掛けて振るわれた拳を、1歩後ろに退いて回避する。
 そんな俺の動きに、五飛は一瞬だけ驚愕に顔を歪めるも、そのまま次の動きへと移る。
 中国拳法とか、そっち系の動き……と言ってもいいだろう。
 凛との模擬戦でそれなりに見慣れている動きで拳や足を振るう五飛。
 勿論中国拳法と一括りにしてはいるが、実際には幾つもの流派がある。
 凛は八極拳を使うが、五飛の動きはそれとは微妙に違う。
 次々に放たれる連続攻撃を回避し続けるも、それでも五飛の動きは止まらない。
 いつまでもこのままって訳にはいかないか。
 多分この光景はさっきの会議室で流れているんだろうし。
 再び俺の顔面へと目掛けて放たれた拳を、今度は回避するのではなくそのまま掴む。

「な!?」

 五飛の口から上がる驚きの声。
 当然だろう。こうも簡単に拳を掴むという事は、自分の動きを完全に見切られているという事なのだから。
 続けて反対側の手を振るうも、こちらもまた同様に俺の片手で受け止められ、そのまま動きを固定される。

「くっ!」

 両手を俺に掴まれた状態で次に放ったのは、顎を狙った蹴り。
 身体が柔らかくなければ、とてもではないが放つ事が出来ない蹴りだが、五飛は当然そのくらいの身体の柔らかさはある。
 だが、甘い。
 拳を握っている手をそのまま押して、強引にバランスを崩す。
 ただでさえ蹴りを放とうとして状況だったのだから、そんな時にバランスを崩されれば、立っているのも難しい。
 いや、俺の力が人並みであれば話は別だったかもしれないが、残念ながら俺の力はそれこそネジを片手であっさりと潰せる程度の力だ。
 ネギま世界の人間ならともかく、W世界の人間にどうにか出来る筈もない。

「うわぁっ!」

 そんな悲鳴を上げて転ぶ五飛。
 俺が次にとった行動は、床に仰向けになって倒れた五飛が立ち上がるよりも前に素早く移動し、足の爪先を五飛の背中と床の間に入れて軽く蹴り上げる。
 勿論その一撃は五飛にダメージを与える為の蹴りではなく、仰向けの状態から半回転させてうつ伏せにする為のものだ。
 そんな俺の目論見通り、五飛は空中で半回転しながら再び床へと落ちる。
 ……そんな状況であるにも関わらず。腕と足を使って衝撃の殆どを殺した辺り、さすがガンダムのパイロットと言ったところか。
 床に落ちた状態で次の行動に移ろうとした五飛だったが……その前に、俺の右足が五飛の背中の中心部分へと触れる。
 こうなってしまえば、五飛に何も出来る事はない。
 起き上がろうとしても、寝転がった状態から俺に攻撃をしようとしても、俺が足に力を入れれば五飛は呆気なく無力化される。
 それこそ本気であれば、今の足を落とした時点で背骨を踏み砕かれていても不思議ではないというのは、五飛にも理解出来たのだろう。
 床の上から、俺に向かって鋭い視線を投げ掛けてくる。
 ……へぇ。こうなってもまだ諦めた様子がないのか。
 この辺の負けん気の強さは褒めてもいいよな。

「さて、お前を無力化したところで、改めて言わせて貰おう。連合軍は現在コロニーと宥和政策をとる事に決めており、OZと戦っている。そんな状況で、お前はまだ自分勝手に戦うのか? それこそ、お前のその行動がコロニーの立場を悪くするとは思わないのか?」
「……」

 俺の口から出た言葉に、五飛の動きが止まる。
 やっぱり自分の行動でコロニーに迷惑を掛ける訳にはいかないというのはあるのだろう。
 腐ってもガンダムのパイロット、か。
 いや、別に腐ってるわけじゃないが。

「理解したな? お前がここで暴れても、得られるのはお前の満足感のみだ。コロニーにとっては、不利益しかない」

 まぁ、その満足感も今の状況からではとてもではないが無理だろうが。
 ともあれ、五飛が暴れなくなったので背中から足を退ける。
 五飛が暴れなくなったのは、今の説明以外にも明確に力の差を刻み込んだというのもある……か?
 何だかんだと、五飛はガンダムパイロットの中でも武闘派だ。……人の話を聞かないとも言うが。

「立て」

 その指示に従い、五飛は立ち上がる。 
 そして改めて俺の方へと視線を向け、口を開く。

「貴様が口にした言葉、嘘ではないだろうな」
「言葉? ああ、コロニーとの宥和政策か。間違いなく真実だ。……まぁ、OZとの戦いに負ければどうなるか分からないだろうが」

 原作だと、OZはコロニーに対して最初に宥和政策……に見せ掛けた接触をした。
 特にどこのコロニーだかは忘れたが、聖女バージョンとも言えるレディ・アンに骨抜きにされたコロニーの上層部の男は、色々な意味で酷かったし。
 本質的には善良な性格をしているのだろうが、ああもあっさりと女に騙され……いや、レディ・アンは特に色仕掛けとかをしてなかったのを考えると、自分で勝手にレディ・アンに惚れ込んだと言うべきか。
 若さを可能性と考えて欲しいとか何とか言っていたが、ああいう奴の可能性というのは一体どんな可能性なのやら。
 正直なところ、色仕掛けよりも最悪だ。
 ともあれ、最初はコロニーにそんな方法で擦り寄ったOZだったが、この世界ではニューエドワーズでの戦いが今回のような結果になった以上、OZがコロニーを手なずけようとしても難しいだろう。
 ……いや、これまで連合軍が行ってきた行為を考えれば、意外といけるのか?
 バルジの方も、宇宙で活発に動き出すよりも早く何とかしないとな。
 出来ればあのバルジは入手したいところなんだが、結構難しいんだよな。
 俺が空間倉庫に入れるには、生きている人間が1人でもバルジの中にいると出来ない。
 だが、バルジの広さを考えると……その辺をしっかり確認するには、スライムを使う必要があるか。

「それで、俺はどうすればいい?」

 大人しくそう告げてきた五飛。
 ……そうだな、その問題もあった。
 五飛が……ガンダムが今までやってきた事を考えれば、そのまま連合軍に組み込むという訳にはいかない。
 もし敵対すれば、防ぐ事は出来ないのだから。
 であれば、やっぱり他のガンダムのパイロットのように解放するのがいいんだろうな。
 まさか、五飛を連合軍として単独行動させる訳にもいかないし。
 シェンロンガンダムの調査が出来なくなるのは惜しいだろうが……今頃、かなり調べてはいるだろうし。

「どうだろうな。その辺は俺が判断する事じゃない。ノベンタを含む連合軍の上層部が判断する事だ。……行くぞ」
「分かった」

 そう告げ、五飛は俺と共に部屋を出るのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:575
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1217 
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