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提督はBarにいる。

作者:ごません
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多摩は煮込みで温まる?・その2


 さて、お次は何にするか……あぁ、鶏挽き肉があったっけな。こいつで何か一品やるか。そうだな……鶏団子でも作って、それでスープといこう。

《提督特製鶏団子!のタネ》

・鶏挽き肉(胸):500g

・溶き卵:1個

・長ねぎ:20cm分

・おろし生姜:小さじ1

・味噌:大さじ2

・片栗粉:大さじ2

・塩:2つまみ

 作り方は簡単、ネギをみじん切りにして全ての材料をボウルにぶちこみ、粘りが出るまで練る。これだけ。大量に作っておけば冷凍で1ヶ月は保つぞ。後は煮るなり焼くなり揚げるなり……だ。さて、今日はこいつでクリームスープを作るとしよう。


《鶏団子とネギのコーンクリーム・スープ》

・鶏団子のタネ:150g分

・長ねぎ:1本

・サラダ油:大さじ1

・水:100cc

・酒:大さじ1

・塩:ひとつまみ

・クリームコーン(缶詰):1缶※大体180g

・牛乳:100cc

・コンソメ:少々


 今回は鶏団子さえ仕込んであれば手軽な奴を1つ。鶏団子は適当な大きさに丸めておき、長ねぎは5~7cm位の長さでぶつ切りに。

 鍋に油を引いて熱し、ねぎを焼く。軽く焦げ目が付いたら鶏団子を入れ、水、酒、塩を入れて煮込む。鶏団子に火が通ったらクリームコーンと牛乳、コンソメを加えて軽く一煮立ちさせ、クリームコーンがスープに溶けたら完成だ。クリームコーンが初耳だ、って奴に簡単に説明すると、スイートコーンを味付けして煮込み、クリーム状に仕立てた物だ。ある程度味付けしてあるから、牛乳や豆乳を足して鍋で煮込み、味を整えてやるだけで美味しいコーンポタージュが出来るって優れものだ。これからの寒い時期にストックしておくと、たまに役立つぞ。

「はいよ、『鶏団子とねぎのコーンクリームスープ』だ」

「マイルドで美味そうだにゃ……」

 多摩はスプーンを手に取り、ねぎを掬い上げた。フーフーと息を吹き掛け、口の中へ。とろとろに煮込んだねぎの甘味とコーンの甘味が優しく絡み合い、堪らない美味しさだ。しっかり味の鶏団子もコーンの甘味が引き立てるから存在感を増す。酒のつまみにも良いが飯かパン、又はパスタが欲しくなる一品だ。

「美味かったにゃ……提督、次も鶏肉がいいにゃ」

「あいよ。今度も煮込み料理でいいのか?」

「お任せするにゃ~……あ、熱燗おかわり」

 へいへい、と返事を返しつつ燗を付けながら俺は次の調理に移る。




 さて、お次も鶏肉か。鶏ももがあるからそれと何か根菜を……お!蕪があるな、こいつでいくか。

《鶏ももと蕪の甘辛味噌煮込み!》

・鶏もも肉:250g

・蕪:1個

・味噌:大さじ1

・コチュジャン:大さじ1

・砂糖:大さじ1

・酒:大さじ1

・みりん:大さじ1

・おろしにんにく:小さじ1/3

・水溶き片栗粉:大さじ2(水、片栗粉それぞれ大さじ1ずつ)

・オイスターソース:大さじ3

・ごま油:大さじ1



 さぁ作るぞ。蕪は葉を落として皮を剥き、食べやすい大きさにカット。火の通りなんかも考えて、薄いくし切りなんかがいいだろう。茎と葉も料理に使うぞ、茎は7cm幅位に刻み、葉はざく切りにしておく。鶏もも肉も一口大にカット。

 炒める前に合わせ調味料を作っておく。味噌、コチュジャン、酒、砂糖、みりん、おろしにんにくを合わせて甘辛味噌ダレを作っておく。オイスターソースは仕上げに加えるので、まだ入れない。

 さぁ、肉と蕪を炒めていくぞ。鍋にごま油を熱し、鶏もも肉と蕪の実と茎を炒めていく。肉に火が通ったら、味噌ダレを加えてよく絡ませる。

 少し煮立たせてやったら蕪の葉を加えて更に炒め煮にする。葉がしんなりしたら水溶き片栗粉でとろみをつけ、火を止めたら追いスター……もとい、オイスターソースを加えて全体を大きく混ぜてよく絡ませれば完成。


「さぁ出来た、『鶏ももと蕪の甘辛味噌煮込み』だ」

「にゃあ……♪やっぱり煮込みは味噌味がいいにゃ」

 オイスターソースでコクを出した味噌ダレがたっぷりと絡んだ鶏肉を頬張る。味噌のコクとコチュジャンの辛味がやって来て、噛めば染み出す鶏の旨味と混じり合って絶妙な味になる。火を通してとろとろになった蕪も忘れちゃいけない。そこに熱燗をキューっと流し込む。ぷはぁと口の中に残った熱気を逃がしてやれば、後に残るのは幸福感だろう。あぁそうそう、蕪が苦手だって人は蕪の代わりに蓮根でも美味しく作れるぞ。




 さてさてお次は何を作ろうか……あ、そういや俺個人用に漬け込んでおいた『アレ』があるな。他人に食わせるにゃ惜しいが、出してやるか。

《決め手は魚醤、スペアリブのマーマレード煮込み!》

・豚スペアリブ:350g

・ニョクマム:大さじ3

・マーマレード:大さじ3

・蜂蜜:大さじ1

・酢

・水:適量


 作り方は割と簡単。合わせ調味料を作り、スペアリブを半日ほど漬け込む。この時、骨の際の辺りに切れ込みを入れておくと煮込みの時間短縮になるし、食べた時の骨離れがいいぞ。今回はベトナムの魚醤・ニョクマムを使ったが、ナンプラーやしょっつるでも代用できるぞ。『魚醤苦手』って奴は最悪、醤油で何とかなる。

 漬け込んだ肉をフライパンで焼いていく。両面しっかりと焼き色を付けたら、取っておいた漬け汁をフライパンに戻し、肉が少し顔を出す位まで水を加えて煮込んでいく。煮えたかどうかは竹串等を刺して、串に何も付いて来ずに刺した箇所からも透明な肉汁が出てくればOKだ。

「ほいお待たせ、『スペアリブのマーマレード煮込み』だ」

「うにゃ……これまたガッツリだにゃ」

 ちょっとげんなりしながらも、スペアリブの骨を持ってかぶりつく多摩。文句言いながらも結局は食うのか。

「提督……次は野菜か魚をお願いするにゃ」

 スペアリブに添えてやった水菜をシャクシャク食べながら、多摩がそう注文してきた。確かに肉・肉・肉と3連チャンだったからな。じゃあ野菜の煮込み料理にしようか。



《カボチャとブロッコリーのチーズクリーム煮込み》

・カボチャ:1/2個

・ブロッコリー:1株

・玉ねぎ1/2個

・水:100ccくらい

・牛乳:100cc

・コンソメキューブ:1個(又は顆粒コンソメ10g)

・とろけるスライスチーズ:1枚

・粉チーズ:大さじ1/2

・塩、胡椒:適量

 さぁ作っていくぞ。カボチャは包丁でざっくりと皮を剥き、一口大に切ってからラップをかけてレンチン。600wで3分くらいかな?その間に玉ねぎは大きめのくし切り、ブロッコリーは小房に分けて、茎も皮を剥い適当な大きさにカット。

 鍋に油を引いて熱し、カボチャ、ブロッコリー、玉ねぎを炒めていく。玉ねぎとブロッコリーがしんなりしてきたら、水とコンソメを加えてしばらく煮込む。カボチャが柔らかくなったのを確認したら、牛乳を加える。

 牛乳を加えて更に煮込んでとろみが付いてきたら、粉チーズととろけるチーズを加えてチーズを溶かす。チーズの量は好みで適宜足してくれ。……但し、入れすぎるとくどくなるので注意。チーズがとろけたらバターを加えてコクをプラス。最後に味見をして、塩、胡椒で味を整えれば完成だ。

「はいお待ち、『野菜のチーズクリーム煮込み』だよ」

「そうそう、こういうのが食べたかったにゃ」

 多摩は嬉々としてフォークを持つと、カボチャにフォークを突き刺してチーズクリームをたっぷりと絡めて口の中へ。ハフハフしながら味わうと、フニャッと顔までとろけて来ている。このクリーム煮ならベーコンとかを加えてショートパスタを突っ込んで絡めるのもアリだな。白ワインなんか最高の相性だろう。 
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