聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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637部分:第九十一話 聖域への攻撃その七
第九十一話 聖域への攻撃その七
「よし、それではじゃ」
「来る」
「わしは去ろう」
シオンの頭の中で告げた。
「これでじゃ」
「私もまた先を読んでいるつもりだ」
その言葉には覚悟が既にあった。
「神の先の先をだ」
「読んでこそじゃったな」
「そうだ、教皇だ」
まさにそれだというのだ。
「だからこそだ」
「それでじゃな。今も」
「おそらくエリスは私が察していることを知らない」
そう読んでいるシオンだった。
「そして」
「そうじゃな」
「これからのこともだ」
「その通りじゃな。それはもうじゃな」
「四闘神の復活も」
まずはそれだというのだ。
「そしてその次もまた」
「ここにエリス達が攻撃を仕掛けて来ることもじゃな」
「既に読んでいる」
そしてだった。
「そして」
「そうじゃな」
「その先もまた」
何処までも考えて読んでいた。シオンも動いていた。
そうしてである。さらに言うのだった。
「全ては考えてある」
「でははじゃな」
「来る」
それも既にだという。
「間も無くだ」
「ではな」
男はここまで話して気配を消してきた。
「わしはこれでじゃ」
「御前はそこから動かなくとも」
「戦うことになるじゃろうな」
「御前もまた、だからな」
「さて、その時はやらせてもらおう」
彼はまた言った。
「是非な」
「それではだな」
「またここに出向くからな」
「何なら私からも行く」
「そうか。それではじゃ」
「また会おう」
こんな話をしてであった。男の思念は消えた。そうしてだった。教皇の間に物凄い大きさの禍々しい赤い矢が迫ってきていた。
「来たか」
シオンはそれを察するとだった。すぐに。
教皇の間の上に白い巨大な光の穴を出してきた。それで矢を消したのだ。
『むっ!?』
「やはりな」
シオンは気配を察したうえで述べた。
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