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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
  555 ~Ψ(最)後の戦い?Ω(終わり)ではない~



「たたた、たっくん!!!大変だよ!!家に電話がかかってきて・・・・・」

巧の携帯に啓太郎からの連絡が入る。
電話の相手はどうやら「奴」であったようで、蒔風たちにある場所に来るよう指定してきたらしいのだ。

それを聞いた蒔風が少しうんざりしながら立ち上がった。

「はぁ・・・・行くか」

「おう」

「はい」


そうして蒔風、巧、三原の三人はバイクにまたがり、「奴」の指定してきた郊外の建物に向かう。





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「ここってどういった施設なんですかね?」

ここに到着して周りを見渡した三原がなんとなしに聞いてきたのに、蒔風が推測から答えた。

「研究所と工場が隣接しているからな・・・・おそらく開発した何かをこっちで量産していたか・・・・いやするつもりだったのかな」

「どういうことだよ」

「乾さん、これ!」

三原が何かを見つけたようだ。
二人がそちらに向かい、三原が見つけたものを指差す。

「これは・・・・」

「製造途中のライダーギア?」

「こっちにはライオトルーパーのベルトがありますよ」

ライオトルーパーはスマートブレインが作った量産ライダーだ。

しかしこのベルトは

「こっちも未完成品だな」

蒔風の言葉通り未完成品だ。
手に持つとガシャ、と落ちて壊れてしまった。

「まさか・・・・ここで新たなライダーギアを?」

「待てよ。ライダーズギアは三本じゃないのか?」

「最初は三本だったんだけどよ、量産型のライオがでてきたしな」

「さらに言えば僕たちの三本はそれぞれ一回はスマートブレインの手に渡っています」

「つまり解析し、新たなベルトを?」

「可能性はあるな・・・・面倒なことすんなぁ・・・」




新たなライダーギアの存在を懸念しながら三人は進む。

しかし


「キリねぇな」

「ですね。さらにあっちの研究所、地下までありますよ?」

「マジですかよ。にゃー、うんざりなのね」


広い工場を探索し、さっきのベルト以降全く手掛かりが見つからず、三人は少しうんざりしていた。

「しかも呼び出したくせになんでアイツいねぇんだよ!!」


そう、しかも「奴」がいない。
これだけ探しても出てこないのだ。

「奴」なら飛び出してきそうなものなのだが。


「しょうがねえ、別れるか?」

「まて、それは危険。絶対危険、マジ危険。このまま探索を続けるしか・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・ガシャン・・・・・・・・・・・


何かが落ちた音がした。
三人が音のした方を見ると、そこには灯油などが入っていそうな空のアルミ缶が転がっていた。

そしてその上を見上げ、一つの影が落ちてきた。

ダンッ!ズゴン!!!

一切の屈伸をせずに、真っ直ぐ降り立ってきたモノ。
着地と同時に周囲を陥没させ、いくつかの機械が崩れ落ちた。

そこに仁王立ちするは黒い騎士。
Ωのマークをあしらい、漆黒の鎧に身を包み、「帝王のベルト」のうちの一本、「地のベルト・オーガギア」にて変身した「奴」、仮面ライダーオーガだ。


「よう・・・・いいもん拾ってな。これで遊ぼうかと・・・・ね」

「そうかよ」

オーガと蒔風が睨みあう。
それからゆっくりと歩み、近づき始めた。

ザッザッザ

「はっは。お前の理想はオレが潰す!」

ザッ、ガラン、ジャリ

「ひどいねえ。ここは「お前の理想は俺が継ぐ!!」じゃないのか?」

ザッザッ、ザシザシ

「知らねえな、そんなこたあよ」

ザシ、ザ、ザ、ザ



二人があと一歩踏み込めば殴りこめる位置にまで近づき、そこから一気に走り込んでお互いの胸元を殴りつけた。


「およよよっとと」

「ぐっあ!!!」

オーガが立ったまま滑り後退したのに対し、蒔風は後ろに倒れ、背中を削りながら巧の元まで吹き飛ばされた。

「蒔風!!」

「こっからだ!!行くぞ!!!」

「おう!」「はい!」

《555、standing by》

「変身!」

《complete》
《standing by complete》


巧がファイズフォンの変身コードを入力し、三原がデルタフォンに音声入力する。
それをそれぞれのベルトに差し込み、ファイズとデルタへと変身を遂げた。


「おおおおおおおおおお!!!!!」

「「「ああああああああああああああ!!!!」」」

蒔風とファイズがオーガに走り込み、デルタが後方から銃撃での援護をする。
しかし、いくらデルタの銃撃が当たろうとも、蒔風とファイズの攻撃を食らおうとも、オーガの身体がグラつくことはない。

「こんの!!!」


蒔風の蹴りがオーガの側頭部に命中する。
さらにファイズが腹部めがけて拳を放った。

が、オーガは蒔風の蹴った方の足を掴み取り、棍棒のように振り回してファイズを殴り飛ばし、さらにそのまま地面に蒔風を叩き付け、バウンドして跳ね上がってきたところを足刀蹴りで吹き飛ばした。


その間にオーガフォンを銃型に変形させたブラスターでデルタの上半身にまんべんなく銃弾をぶち込む。



蒔風が苦しそうに片膝をついて立ち上がり、血を吐き出して睨みつける。

「がっふ・・・・ペッ・・・・おおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

そしてオーガに再び挑み、凌ぎを削る。
その間にファイズがミッションメモリーを新たに挿入する。


《complete.start up》

ファイズアクセルフォームへとチェンジし、超加速での移動を開始する。
周りがスローモーションになり、宙をうく蒔風も、オーガに向かうデルタの銃弾もゆっくりと動いている。

ファイズが一気にオーガの背後に回り込みながら拳にナックルを構え、エクシードチャージしエネルギーを込める。
だが、それだけ有利な立場にあっても巧は嫌な汗が止まらなかった。

オーガの表情は仮面に覆われてわからない。
だが、確信できることが一つだけあった。


-ミラレテイル-


まさかそんなことはない、とその考えを振り払うように必殺の威力がこもった拳、グランインパクトが幾重にも放たれる。
だが、その嫌な考えは最悪の形で現実のものとなってしまった。

ギュガッ!!!!ブォン!!!ボグゴゴゴゴゴゴゴゴンッ!!!!!

「ゲ、ブァッ!!!ゴガガガガガガッ!!!!」

オーガが蒔風の腕を掴み、姿が一瞬ぶれるほどのスピードで立ち位置を入れ替えた。
オーガに向けられていた多くの拳はすべて蒔風に叩きこまれ、さらにファイズもオーガの持つ剣、オーガストランザーでファイズを五、六度斬り、ファイズが火花を散らして地面に転がる。



「あああああああああああああああ!!!!!!チェック!!!!!」《Exceed Charge》

デルタが立ち上がり、デルタフォンに音声入力する。
するとエネルギーが銃の先端に集まり、そこから三角錐状のポインターを放ち、オーガにロックオンする。
その状況にオーガが気付き、そちらの方にまっすぐ向き合った。

「おおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

デルタが跳び上がり、ポインターに向かってキックを放つ。

オーガの装甲とポインター内のデルタがギリギリとせめぎ合い、押し合っている。
しかしそこでオーガの全身から「奴」による波動が噴き出し、ポインターを砕きデルタを押しやった。



「三原!!!!!」

「このやろおおおおおおおおおお!!!!!」

「まて、蒔風!!!」

蒔風が突っ込むのを、ファイズが止める。
しかし蒔風は止まることなく、「火」を構えて突進する。

狙うはオーガの首元。
一閃の突きにて喉元を貫く!!!!


蒔風が一瞬で間合いを詰め、オーガに迫り、その切っ先を突き刺した!!!

そしてオーガの身体が崩れ落ちる。


蒔風にのしかかるように倒れ込んできたそれは

・・・・・・ィィィィィィィイイイイイイイイイイイイッ!!!!!!!


「な!?」


ドゴォン!!!!!!


工場を揺らし、至近距離の蒔風を巻きこんで、大爆発を起こした。








to be continued

 
 

 
後書き

アリス
「まだ終わらないですよ!!!」

倒したと思ったら実は生きてる「奴」クオリティ。



アリス
「次回、・・・・助っ人誰だか解るよね!?」

ではまた次回だ









「乾巧」って奴のせいなんだ・・・・・
 
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