転生とらぶる
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ガンダムW
1524話
「……始まった、か」
俺と凛、綾子が一時の宿としている、元連合軍の基地。
その中にある応接室で、TVのニュースを見て呟く。
勿論そこには正確にOZの基地が襲撃されたといった事は流れていない。
だが、それでもそういう事が起きるというのを分かっていれば、カモフラージュされている情報の中から真実を見る事が出来る。……原作知識がなければ、分からなかったかもしれないが。
「始まった? オペレーション・メテオだったっけ?」
宝石に何か細工をしていた凛が、俺の言葉に視線を向けてくる。
ちなみに凛が細工をしている宝石は、当然俺が用意したものだ。
……まぁ、マフィアから購入するという方法もあったんだろうが、それだと無駄に金を使ってしまうしな。
なら、俺の空間倉庫に入っている宝石を使った方がいい。
テロリストとかから盗み出した宝石だから、歴史や時間がどうこうってのは分からないが、それでも凛が特に文句を言わずに受け取ったのを考えると、それ程悪いものではないのだろう。
「ああ。スペシャルズ……OZの基地が幾つか破壊されている。ニュースだと事故となってるけどな」
基地だけではなく、部隊が壊滅したといった話もあったと思うが、その辺はOZにとって基地の壊滅よりは情報の隠蔽が簡単だったのだろう。
基地が破壊されてしまえば隠しようがないが、部隊が破壊された程度であれば、十分に隠す事が出来るのだから。
「ふーん。じゃあ、そろそろ行動に移すの?」
「そうしたいところではあるんだが……肝心のMSがな。トールギスがなければ、どうしようもないし」
いざとなれば、ニーズヘッグ、サラマンダー、ミロンガ改を使ってもいいんだが……そうすると以後その機体は暫く使えなくなる。
使えるようになるとすれば、それこそホワイトスターとの行き来が出来るようになってからだろう。
特にニーズヘッグは俺の主力機だ。使い捨てには出来ない。
いや、別に本当に捨てる訳じゃないが。
そうなると、使えるのはサラマンダーとミロンガ改のみ。
つまり、介入出来るのは2回のみとなる訳だ。
いざとなったら、そのままミロンガ改かサラマンダーで介入を続けてもいいんだが。
特にサラマンダーは、ウイングガンダムがいるのを考えると変形しても特に問題はないだろうし。
それにしても、原作が始まったか。
だとすれば、今はもうヒイロは地球にいるんだろうな。
で、あの有名な台詞『お前を殺す』を言っている頃だろう。
ああ、だとすると今頃は海にウイングガンダムが沈んでるのか? なら、出来れば入手したいところだが……難しいだろうな。
そもそも、正確な場所が分からないし。
ともあれ、原作が始まってしまった以上、こっちとしてもハワードに少し急がせる必要がある。
向こうも向こうで色々と忙しいんだろうが……
「近いうちにハワードの船に行こうと思ってるんだけど、凛はどうする?」
「……そうね。ここにも大分住み慣れたけど、なんならそろそろ向こうに移る? 元々そのつもりだったんでしょ?」
宝石の加工を一時中断して告げてくる凛の言葉に、少し悩む。
最大の懸念だったトールギスの修復や改修といった代物も、ハワードのおかげで考える必要はない。
リーオーも既に向こうに運び込んでいるし、こっちに残っているのはエアリーズだけだ。
そのエアリーズも、今は空間倉庫の中に入っている。
マフィアに用意して貰った推進剤とかも同様に空間倉庫に入っている以上、もうここにいる理由は本当に何もないんだよな。
敢えてこの基地にいる理由を挙げるとすれば、凛が魔術を使って侵入者が入ってくればすぐに判明する結界を張っている事か。
これは船を本拠地にしているハワードの所では出来ないんだよな。
移動しても結界を張る事が出来ればその辺も問題はないんだろうが……難しいな。
人に言えない事の多い俺達にとって、結界というのは非常に便利だ。
勿論俺の場合は気配を感じ取るという事が出来るので、俺がいる時に誰かがこの基地に入ってくれば察知出来るだろうが……ハワードの船だと、働いている者の数も多い。
だとすれば、気配察知を十分に活かす事が出来ないという理由がある。
だが、それを考えても、ハワードの船を少しの間本拠地とする理由はあった。
何と言っても一番大きいのは、やはりトールギスを改修出来る設備が整っている事だろう。
それにハワードの船を本拠地にしていれば、デュオと接触出来る機会もある。
総合的に考えると、やっぱりハワードの船を本拠地にした方がいいのは事実なんだよな。
それに時間を考えれば、もう既にヒイロとデュオは会っていてもおかしくはない。
確かウイングガンダムが海に沈んだ翌日か、翌々日にはデュオと遭遇していた筈だし。
「そうだな。そう考えると、やっぱりハワードの船に拠点を移した方がいいか。明日にでもハワードの船に行ったら、その辺を頼んでみるか」
それにしても、これが原作通りの流れであれば、そろそろゼクスがコルシカ基地からトールギスを持ち出す筈なんだが……この世界ではその辺、どうなるんだろうな。
ゼクスもOZの中ではそれなりの地位にいる人物だ。当然コルシカ基地が襲われたことについては知ってるだろうし、そこで盗まれたトールギスの性能も調べるだろう。
……まぁ、それでもトールギスが盗まれたのは、オペレーション・メテオよりも前だ。
多分、トールギスの奪取とオペレーション・メテオを関係づけるような事は……どうだろうな。
普通ならないと思うんだが、ゼクスの場合は普通に考えそうだ。
特に今のOZにあるMSでは、どうやってもガンダムに勝つ事が出来ないというのは、性能を調べればすぐに判明する。
そうなれば、やっぱりOZの中でガンダムに対抗する為には、トールギスに辿り着く訳で……もしかしたら、トールギスを盗んだのがコロニー側の人員だと勘違いしてもおかしくはない、か?
OZがガンダムに対抗するMSとなると……エピオンか。
けど、エピオンはウイングゼロの情報を得て、初めて……いや、違うな。
ウイングゼロから得られた情報は当然多いだろうが、その中で最も重要な要素だったのは、トレーズ曰く敗者になる為のシステム。
つまり、エピオンに搭載されているゼロシステムだ。
勿論それ以外の性能もガンダムを研究したり、ガンダムを作った5人の科学者達を捕らえて作ったメルクリウスやヴァイエイトといったものから技術情報を得ているだろう。
そうなれば……少しでも早くガンダムに対抗するMSという事で、原作よりも性能が低いエピオンが出てくる可能性も十分にある。
他にも、本来ならトレーズの乗機となる筈だったトールギスⅡとかもどうなる事やら。
そんな風に考えながら、とにかくトールギスの完成を少しでも急いで貰うように、行動に移すのだった。
「本当にもういいのですか? 私達としては、まだアクセルさん達にこの基地を貸してもいいと思っているのですが」
俺達の担当となってしまったマフィアの男が、残念そうにそう告げてくる。
まぁ、俺達は色々な意味でいい商売相手だったからな。
出来ればこのまま取引を続けたいと思うのは当然だろう。
「これは色々と頼んだ感謝の気持ちだ。取っておいてくれ」
革袋に入った中から、ある程度大粒のダイヤを数個マフィアの男に渡す。
それを直接手渡されたマフィアの男は、信じられないといった視線をこちらに向けてきた。
向こうも、まさかこれ程気前よくダイヤを渡してくるとは思わなかったのだろう。
だが、俺としてもこれを渡してもいいくらいには、マフィアに良くして貰ったと思っているのも事実だ。
最初は基地に盗聴器や監視カメラを仕掛けていたが、それを排除すると、それ以上は何もしてこなくなった。
てっきり基地に侵入して何か仕掛けてくるものだとばかり思っていたんだが……そんな真似もしないで、大人しくこちらの要望に従って商品を用意してくれたり、ハワードとの繋ぎを作ってくれもした。
勿論その時々で報酬を支払ってはいるのだが、あくまでも商売の関係だと考えれば決して悪いものではない。
いや、寧ろ誠実だとすら言えるだろう。
マフィアが誠実? と思わないでもないが、幸い昔気質のマフィアなら不思議でも何でもない。
まぁ、最初に俺達に絡んできたようなのが下っ端にはいるようだが。
「……ありがとうございます。もし何かありましたら、是非私共に連絡をして下さい。いつでもお力になりますから」
「そうか? まぁ、そう言ってくれるのなら、こっちも覚えておく。また何か頼みたい事があったら頼ませて貰うよ」
マフィアの男と握手を交わし……そうして俺と凛、綾子の3人は短い間だが住処とした連合軍の基地から出ていくのだった。
「こうして直接会うのは久しぶりじゃな。元気だったか?」
船に乗った俺達の姿を見て、相変わらずアロハシャツとサングラス姿のハワードがそう言ってくる。
「いや、久しぶりって……前に会ってから、まだ一ヶ月も経ってないだろ?」
「ははは。それだけあれば十分じゃて。……さて、お主達をこの船に乗せるのは構わんが、幾つか守って貰う事がある」
少しだけ真面目な雰囲気になったハワードが、俺達の方を見て口を開く。
……ハワードの周辺には若い男の姿も多く、その殆どが凛と綾子に目を奪われていた。
まぁ、ちょっと見る事が出来ないだけの美人だしな。
若い男だと、目を奪われてしまってもおかしくはない。
「守って貰う事?」
「うむ。現在この船にはお主と同じように色々と訳ありの客の姿がある」
「訳ありの客、か」
デュオと……この時期だとすると、ヒイロもか?
「うむ。詳しい説明は出来んが、ともあれかなりのVIPでな。お主のトールギスだけに人を割く訳にはいかん。色々と理由もあって、そちらの仕事を重要視させて貰う事になる」
「その分、トールギスの改修作業も遅れると?」
「そうじゃな。じゃが、改修作業の一番難しいところは既に終わっている。後の作業は、この船に乗ってる者なら殆ど問題なく出来るじゃろう」
「へぇ……」
それは、素直な驚きだった。
ハワードの技術力が高いというのは分かっていたが、この船に乗っている者も、殆どが相応の技術力を持っている訳か。
トールギスを動かせるようになるにはOZですら1ヶ月近く掛かったのに、この短時間で……
それなら、俺としてもそんなに問題はないか?
「完成したら、ハワードの方で最終チェックとかはして貰えるんだよな? それなら安心出来るが」
まさか、トールギスを重視してガンダムの方を放っておけなんて事は、言える訳もない。
だが、ハワードに最終チェックをして貰うというのは、譲れない用件だった。
「うむ、勿論そのつもりじゃ。こちらで一度仕事を引き受けた以上、当然手を抜いたりはせず、最後まできちんとやらせて貰おう」
「ならいいさ」
その言葉に、ハワードが安堵の息を吐く。
まぁ、普通に考えれば最初に依頼してきた俺の方を優先させるように言うだろうしな。
だが、ハワードにとってデュオの機体はその開発者との関係から、蔑ろに出来るものではない。
……まぁ、トールギスのスーパーバーニアを改修するというのに技術者としての責任のようなものはあるんだろうが。
「それと、お主達の部屋は用意したが……本当に一部屋でよいのか? 一応部屋は余っているから、それぞれ別の部屋にも出来るが……」
「心配するな。そっちに色々と秘密があるように、こっちも色々と秘密があるからな」
「堂々と秘密とか言うではないわい。……まぁ、秘密ついでに言っておくが、この船の一画は現在立ち入り禁止になっておる。その辺は理解して欲しい」
「分かった」
まず間違いなく、その立ち入り禁止区域にあるのはガンダムだろう。
それも、恐らくはウイングガンダムとデスサイズの2機種。
それを他人に見せたくないというのは分からないでもない。
だが、そうなると……デュオやヒイロと会うのは無理か?
「すまんな。お主のMSはきっちりと仕上げる。その辺は安心して欲しい。……では、部屋の案内はこの者に任せる。儂は色々と忙しいのでな」
そう言うと、ハワードは急いで俺達の前から去っていく。
言葉通り、本当に忙しいのだろう。
何しろ、現在この船にはMSが3機もあるのだから。……いや、リーオーも置いてあるから、合計4機か。
エアリーズも合わせると5機だな。
もっとも、リーオーはトールギスの部品取り用に分解されているらしいけど。
「じゃ、そろそろ案内しますね。こう見えて僕の方も忙しいので……」
ハワードに案内をするようにと言われて置いていかれた船員の言葉に、頷きを返し……俺と凛、綾子の3人は部屋に案内されるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1213
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