サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
307
リビングにて
サトシ:「わっ!美味そうな料理だ!」
カツラ:「今日はマリナさんが作ったんじゃ」
ヒロシ:「へぇー!」
カツラ:「特訓の調子はどうじゃ?」
サトシ:「みんな絶好調です!特にヒカリが!!」
カツラ:「ほほうっ、
そうなのかの?ヒカリちゃん」
ヒカリ:「あたしは正義、、あたしは、、」
カツラ:「、、、どうかしたのかね?」
ヒロシ:「まぁ、ちょっと妄想が」
マリナ:「冷めない内に食べなさいっ、
でないと、二度と作ってやんないわよ?」
皆は昼食をとる事にした。
全員:「いただきまーす」
サトシ:「、、今更ですけど、
マリナさんは10年間何をしてたんですか?」
ヒロシ:「美味いなこれ」
ヒロシ(よくそんな質問したなぁ)
カツラ:「ヒカリちゃん、
醤油とってくれるかの?」
カツラ(チャレンジャーじゃの)
ヒカリ:「はいどーぞ!」
ヒカリ(あたし、一カ月も一緒に居て
まだ全然話した事ない)
少しクールなマリナに対し、
みんなはあまり心の距離を掴めずにいたが、
サトシは例外だった。
マリナ:「、、、別に、何もしてないわよ」
サトシ:「へぇーっ、なんか
頭良さそうだからどっかの大企業に
勤めてたのかと思いました!
あっでも美人だから、モデル、、とか?」
マリナ:「、、言ったでしょ?
私は”出来が悪かった”って、、、」
ヒロシ:「、、にしても美味いな」
ヒロシ(サトシ!もう止せ!!」
カツラ:「ヒカリちゃん、この豆腐、
醤油より”柚子ポン酢”の方が合うかもしれん」
カツラ(まさかケンカ売ってる訳ではあるまい)
ヒカリ:「あたし最初から柚子ポンですよ?」
ヒカリ(サトシったらなんであんな簡単に
話せるんだろ)
サトシ:「でも、”キズぐすり”を
自分で作った時点で十分すごいと思いますよ!」
マリナ:「、、、」
ヒロシ:「、、、」
カツラ:「、、、」
ヒカリ:「、、、」
サトシ:「みんなもそう思うだろ!?」
ヒロシ:「ん?あ、あぁっ!」
ヒロシ:「おぃ!」
カツラ:「サトシ君、今更すぎて失礼じゃぞ」
カツラ(こっちにフるな!バカもんが!)
ヒカリ:「うん!あたしもそう思います!」
ヒカリ(これは話せるチャンス!!)
マリナ:「、、いいわよっ、
そんな気を遣わなくて。、、、違うわね、
私が気を遣わせてるのか、、、ごめんなさい」
シーン
サトシ:「そんな事ないですよ!」
マリナ:「、、、」
ヒロシ:「俺たちは率直に
感謝してますよっ、キズぐすりがないと、
これからの戦いが
不利になってしまうんですから」
ヒロシ(ここは正直な思いで返して、、)
カツラ:「お、サントアンヌ号の記事じゃ」
カツラ(わしゃ知らん)
ヒカリ:「あたしもそう思うわっ!」
ヒカリ(全然返ってこない、、)
マリナ:「、、、もしも」
サトシ:「え?」
3人:「!?」
マリナ:「もしも私が、麻薬を作っていて
麻薬売買で各地方を周り、10年間
あら稼ぎしてきた過去だったら、どうする?」
シーーン、、、
サトシ:「そりゃあ注意しますよ!
あ、でも過去だからなぁ、、。
今やってないなら、俺は気にしません!
ただ、もしマリナさんが
麻薬に手を出していたら、警察に
報告します!マリナさんの事を思って!
やった事あるんですか?」
ヒロシ(やめろサトシ!これ以上言うな!)
カツラ(どこまで鈍感なんじゃ!)
ヒカリ(もしかして”キズぐすり”に麻薬が!)
マリナ:「クスっ、、、冗談よっ」
サトシ:「あ、、、なんだビックリしたー」
ヒロシ(笑った!)
カツラ(笑っとる!)
ヒカリ(ビックリしたぁー!)
マリナ:「あまり人に言える
過去じゃないから、私の事聞くのは
そのくらいにしてちょうだい」
サトシ:「あ、、、はいっ」
マリナ:「ごちそうさま」
スッ(片づけ)
ヒロシ:「ご馳走様でしたっ」
スタスタ
カツラ:「ご馳走さま、美味かったの」
スタスタ
ヒカリ:「ご馳走様でしたーっ」
サトシを除き、みんなは食器を片付けた。
ページ上へ戻る