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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1507話

 えーっと、何が起きたんだ?
 正直なところ、何が起きたのか全く理解出来ないでいた。
 いや、正確には何が起きたのかというのは理解出来る。理解出来るんだが……一度に2つの事が起こってしまった為、混乱していたというのが正しい。
 だが、その考えを整理するよりも前に、事態は進行していく。
 考えてみれば当然なのだが、俺がここからリーオーとエアリーズの模擬戦と思われるものを見ていたという事は、当然この場所も模擬戦を行っている戦場となる。
 であれば、模擬戦を行っているリーオーとエアリーズの集団がこちらに近寄って来てもおかしくはない。
 ……ちっ、このままだと俺はともかく、凛と綾子まであの部隊に見つかってしまうな。
 にしても、リーオーとエアリーズがあるって事は、間違いなくここはガンダムWの世界となる。
 少し離れた場所で意識を失っている凛と綾子へと近づきながら、エアリーズが空中を飛び回りながらチェーンライフルをリーオーに撃ってる光景を目にし……そのまま2人へと触れ、ついでに綾子の近くに転がっていた布に包まれた何か……見覚えのあるそれを空間倉庫に入れてから、影のゲートを作り出す。
 その時に凛の手が握っているある物を見て少しだけ驚いたが、今はその存在に驚くよりも先にやるべき事がある。
 さて、俺達がここにいたというのが見つかってないといいんだが。正直、どうだろうな。
 いや、見つかっていれば真っ先に演習場へと侵入してきた俺達を確保しにきている筈だ。
 影のゲートに沈み込みながら周囲を見回すが、こちらに向かってやってくるような相手はいない。
 つまり、俺達は見つかっていないという事になる。
 ……そうなると、向こうで模擬戦をやっているのはOZじゃなくて連合軍か?
 もし連合軍だとすれば、OZじゃなくてスペシャルズという扱いになるのか。
 ともあれ、ここがガンダムWの世界だとすれば、それと同時に……いや、それ以上に今がどんな時期なのかが気になる。
 オペレーション・メテオが行われるのは、確かA.C.……アフターコロニー195年の4月だった筈だ。
 だとすれば、今が何年の何月かが分かれば……
 出来ればまだOZが歴史の表舞台に出る前であって欲しい。
 そう考えながら、俺は凛と綾子と共に影のゲートへと身を沈めていくのだった。





 そうして凛と綾子と共に姿を現したのは、演習場と思しき場所から20km程離れた街。
 こうして見る限り、ここはヨーロッパかどこかか?
 少なくても、コロニーの中という事はない筈だ。
 それにしても、まずどこかに宿を取らないとな。
 凛と綾子をいつまでもこうして連れて行ける訳がない。
 ……とにかく、何だってこうなったんだ?
 ここがガンダムWの世界なのはいい。
 だが、何故か俺がそこに転移してきたのとタイミングを合わせるように、凛と綾子がそこに姿を現したのか。
 もしこれが、凛の狙った通りの行動ならそれはいい。
 けど……もしかしたら、それは俺の行動に巻き込まれて、強制的にこちらに姿を現してしまったのではないか。
 ……いや、ないな。
 俺はすぐに首を横に振る。
 何故そう言い切れるのかと言えば、凛が握っていた物だ。
 意識を失っている凛にそのまま握らせておくと、うっか凛が発動して妙な事にならないとも限らないので、それ……宝石剣は現在俺の空間倉庫の中に、綾子の使っている物干し竿と共に収納されている。
 そう、凛が宝石剣を持っていたという事は、つまりこの空間移動は凛が自分の意志で行った事になるのだ。
 ……まぁ、平行世界間の移動をしようとした結果俺という存在に引っ張られてこのガンダムWの世界にやってきた可能性は十分にあるが。
 ともあれ、凛が自分の意志でFate世界を出て来たのは間違いない。
 それも……自分でこう言うのもなんだが、俺に会いに来る為に、だ。

「全く……馬鹿な真似をするな」

 呟き、意識を失っている凛と綾子の髪をそっと撫でる。

「ん」

 凛の口から微かに漏れ出る甘い声を聞きながら、さてこれからどうするべきかと悩む。
 やっぱりさっき考えた通り宿屋……この場合はホテルか? その辺りに拠点を定めるか。
 けど、それをするにも金が必要となる。
 で、当然ながら俺はこの世界の金は持っていない。
 勿論宝石やら金塊やらといった換金性の高い代物は持っている。
 そう考えれば、何とか金を用意する事は出来るんだが……問題は、身分証の類もないって事なんだよな。
 当然正規の店で宝石や金塊を換金するには、身分証が必要となる。
 そういうのがない、いわゆる裏の店といったものも当然あるだろうが、それを探すのにも時間は掛かる。
 何より、そういう場所では当然正規店よりも安くなるのは間違いない。

「さて、こういう場合はどうしたらいいと思う?」

 そう問い掛けた先にいるのは、見るからにチンピラと思しき男が5人。
 俺が現在凛と綾子と共に潜んでいるのは、いわゆる裏通りだ。
 人目につきたくなく……正確には連合軍やスペシャルズといった者達の目に付きたくないからこんな場所に潜んでいたのだが、裏通りには当然こういう奴の姿もある。
 ガンダムWの世界……いや、W世界であっても、こういうチンピラの類は多いらしい。
 コロニーなら、連合が締め付けを行っているからこういうチンピラが多くなっても納得出来るのだが、何だって地球にもこういうのがいるのやら。
 まぁ、この手の人種ってのはいつまでもしぶとく生き残っているしな。
 それに、こいつらがいるからこの世界の金を入手出来る訳で……そう考えれば、寧ろこいつらがいてくれて助かったというべきなんだが。

「ああ? どうするも何も、その女2人と金目の物を置いて、お前はとっとと消えろよ。そうすれば見逃してやる」
「……どうしてこうも、同じような事ばかりを言うのやら」
「ああ? 何だって? もしかして俺達とやろうってのか? たった1人で、女2人を庇いながら」

 俺の口調が気にくわなかったのか、先頭の男が苛立ちも露わに睨み付けてくる。
 そして周囲にいる男の何人かは、懐からナイフを取り出していた。
 そんな相手を見ながら俺はその場を立ち上がり、服の内側に手を入れ、空間倉庫から取り出したのが見えないようにしながら拳銃を……それも、かなり大型の拳銃を取り出す。
 技術班が開発した拳銃で、口径は何と60口径。
 最も有名な最強の拳銃と言われているのが50口径だと考えれば、その口径の大きさが理解出来るだろう。
 そのおかげで拳銃の大きさはかなり大きくなっており、射撃の反動も強烈だ。
 それこそ、シャドウミラーで訓練を受けて身体強化の魔法を使いこなせるとか、気で身体能力を上げるとか、そんな風にしなければ使い物にはならない。
 恐らく、銃を撃った衝撃で肩や肘の関節が外れたり、砕けたりするだろう。
 だが……生憎と、俺にとってはこの程度の銃を扱うのは全く問題ない。
 そもそも高い身体能力という意味では、混沌精霊としての俺は言うまでもないのだから。

「ひっ!」

 その銃口を向けられたチンピラ……最初に俺に向けて凄んできた先頭の男の口から、掠れた悲鳴が漏れる。
 ここが日本なら、もしかしたらモデルガンだとでも言い張ったかもしれないが、残念ながらここは日本ではない。
 このチンピラ達も俺の持っている拳銃がモデルガンだと、偽物だとは思えないのだろう。
 見る目がある。そう言うべきか?
 まぁ、本当に見る目があるのなら俺に絡んできたりはしないだろうが。

「おっと、動くなよ」

 男達の中でも後ろにいた奴がその場から逃げ出そうとしたのを見て、そう告げる。
 そう言われれば、逃げ出そうとした男達も動けなくなり、俺は満足感を覚えながら口を開く。

「さて、これがモデルガンだと思うか?」

 一応そう尋ねるも、5人のチンピラは揃って首を横に振る。
 ……ふぅ、助かった。どうやらこの5人の中に銃に詳しい奴はいないらしい。
 この拳銃はシャドウミラーの技術班が、半ばお遊びとして作った代物だ。
 つまり、正規の品ではない。
 もしこの5人の中に拳銃に詳しい奴がいれば、この拳銃は見た事がない代物だと判断して、偽物だと思い込んでいた可能性もある。
 だが幸い、こいつらはそんな馬鹿な真似はしなかった。

「よしよし。……さて、じゃあお互いの立場も理解したところで、さっきのお前達の台詞をそのまま言わせて貰おうか。金目の物を出せ」

 幸いだったのは、ここがW世界だという事だ。
 電子マネーの類はまだ殆ど発展しておらず、現金やカードが主流の世界。
 まぁ、カードを寄越されても足が着く可能性が高いので使えないが、それでも現金が主流だというのは助かる。
 事実、チンピラの男達もそれぞれ自分の財布を俺に差し出し、その中には現金がそれなりの額入っていた。
 ……これだけの金額を持ってるのなら、別に俺から奪おうとしなくても……いや、こいつらの目当ては凛と綾子か。
 俺が別れた時と比べると、数年が経過しているのだろう。
 まだ大人と子供の中間といった様子だった凛と綾子だったが、今の2人は20代で完全に大人の女といった姿になっている。
 日本人は若く見えるとよく言われるが、今のこの2人を見て子供だと思う奴はいないだろう。
 ……まぁ、綾子は年齢相応に胸が大きくなっているのに対して、凛の胸は以前よりも大きくなってはいるが、それでも平均より若干上といったくらいだ。
 巨乳……いや、爆乳と表現出来る者達が多い中で平均よりも多少上だとしても、それは余計に悲しくなるだけだろう。
 そんなスレンダー&爆乳の2人の美人を目当てにしてやってきたチンピラ5人だったが、銃口を前にしてどうにか出来る筈もない。
 結局出来るのは、大人しく俺に自分達の財布を渡すだけだった。
 それでも最後の情けとばかりに、奪ったのは現金だけでカードを含めて財布を返してやった俺は優しいのだろう。
 まぁ、カードは奪ってもすぐに止められて、使い物にならない可能性が高いしな。
 ともあれ、紙幣と硬貨をそれなりに手に入れ、後は散るように銃口で示す。
 銃口が少し動くと怯えていたチンピラ達だったが、それが消えるように示しているのだというのを悟ったのか、すぐに逃げていく。
 ともあれ、これである程度纏まった現金が入手出来たのは助かった。
 日本円にして、10万円くらいか?
 少なくても、数日……安い場所なら1週間は泊まれるだろう。
 こういうヨーロッパってのは、格安で素泊まりという宿がそれなりにあるし。
 そこまで考えてから、今のチンピラ達に宿の場所でも聞いておけばよかったと気が付く。
 ああ、けどその聞いた宿に泊まっていれば、今のチンピラ達が復讐にやってくる可能性があるのか。
 向こうにしてみれば、俺の力をその目で見た訳じゃないし。銃さえ持ってなければどうとでも出来ると考えてもおかしくはない。
 しかも俺をどうにかすれば、凛と綾子という極上の美女2人を手に入れられるんだし。
 そうして2人を見たところで……ふと、気が付く。
 そう言えばFate世界の魔術って、基本的にどの世界でも使えるネギま世界の魔法と違って、その世界でしか使えなかったんじゃなかったか?
 確か、魔術基盤がどうのこうのという話を寝物語に凛から聞いたような覚えがあるような、ないような……
 それでも凛は生身での戦いを訓練しているし、綾子にいたっては半サーヴァントと呼んでもいいような状況だ。
 拳銃を持っている相手程度では……いや、魔術が使えないと凛にはちょっと厳しいか?
 綾子ならよくあるように、物干し竿を使って弾丸を斬るなんて事も普通に出来そうだが。
 ともあれ、この2人をこのままにはしておけない。ある程度の金も手に入った事だし、連合軍やOZに見つからないようにどこかのホテル……きちんとしたホテルだと金が足りない可能性もあるし、費用といざという時すぐに逃げられるように、モーテルのような場所がいい。

「出来るだけ、早く起きてくれるといいんだけどな」

 さっきのようなやり取りがあったのにも関わらず、未だに意識を失っている2人を見て呟く。
 モーテルを借りるにしても、1人ならともかく2人が意識を失っている状況というのは色々と勘ぐられやすい。
 その辺を考えると、出来ればどっちかだけでも目を覚ましてくれれば助かる。
 1人の男が意識を失っている2人の女……それも両方とも極めつけの美人を連れているのと、起きている2人の男女が1人の女を連れている光景。
 どこからどう見ても、後者の方が安全であり、疑われないだろう。
 まぁ、ここでどうこう言ってても仕方がないか。
 とにかく、何とか2人をゆっくりと休ませる事が出来るような場所を用意して、これからの事を色々と考える必要があるだろう。
 最悪、ニーズヘッグでホワイトスターに帰るという事も検討する必要があった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213 
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