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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1506話

 夕呼、霞、クリスカ、イーニァといった面子が帰り、恭子や崇継、悠陽といった面々も日本に帰り……ブルーフラッグが終了した後の俺は、ホワイトスターに戻っていた。
 ちなみにスレイはまだカリンダ基地にいる。
 スレイが向こうに残っているのは、一応まだ模擬戦の相手をするという経緯からだった。
 これが、プロミネンス計画に参加している者達がスレイに要望しているだけであれば、別に無理に残る必要はなかった。
 だが、今回の場合はスレイもやる気になったというのが大きい。
 特にステラや崔といった面子を相手にしての模擬戦は、スレイにも色々と思うところがあったのだろう。
 勿論その模擬戦においてはファブニールを使ってはいない。
 ……正直、戦術機を相手にしてファブニールを使うというのは、色々と大人げないと言われても仕方がないだろうし。
 それに何より、ファブニールをどこに置くのかという問題もある。
 俺が一緒にいるのであれば、それこそ空間倉庫を使ってファブニールを収納する事が出来るのだが……それは逆に言えば、俺がいなければそんな事は出来ないという事でもあった。
 勿論カリンダ基地で行われているプロミネンス計画は、シャドウミラーが手を貸している。
 つまり、無理をすれば収納出来る場所もあるだろうが……そこまで無理をする必要があるかと言われれば、答えは否だ。
 どうしてもファブニールが必要だというのであれば、俺なり、シロガネなり、ヤンマなりが運べばいいだけだし。
 ああ、ちなみにシャドウは向こう側に置いてあるので、こちらは心配いらない。
 元々シャドウは戦術機と殆ど同じ大きさだけに、ファブニールと違って格納庫に困る事はないし。
 勿論シャドウはシャドウミラーの主力量産機であり、そこに使われている技術はマブラヴ世界から見て数世代……下手をすればそれ以上先に存在する技術だ。
 そうなれば当然その技術を得ようと考えるものが出てもおかしくはないので、量産型Wとバッタが24時間体制で警備している。
 どこが動くかと言えば、怪しいのは2つ。
 1つはソ連。クリスカとイーニァを夕呼に取られてしまった以上、今のこの基地にいるソ連軍の者達は、大きな失態を演じた事になる。
 特にクリスカとイーニァの直属の上司であるサンダークは、その辺が色々と大きいだろう。
 で、ソ連という国の体制を考えると、上層部から物理的な意味で首を切られる可能性もある。
 そこまでいかなくても、左遷されるのは確実だろう。
 それを防ぐ為の一発逆転を……と考えた場合、シャドウに使用されている技術というのは得がたいものだろう。
 ……まぁ、シャドウミラーの警備を突破出来るかどうかと言われれば、微妙だが。
 ましてや、それが露わになればソ連全体に被害がいく。
 その辺を考えれば、実行に踏み切るかどうかは……どうだろうな。
 そして次に候補に挙がるのは、大東亜連合……正確にはそこに所属している某国。
 他人の物は自分の物、ポッケナイナイがお家芸の国であり、実力に伴わないプライドを持っているだけに、ブルーフラッグでトップ争いにも参加出来なかったのが許せず、自分達の民族は優秀でなければならないと考えて馬鹿な行動を取る可能性は十分にあった。
 勿論大東亜連合の他の国がそれを許す筈はないが……妙なところで行動力がある国だからな。
 そう考えれば、動く機会は十分にある。

「アクセル? どうしたの?」
「ああ、いや。何でもない。それより書類はこれで全部か?」
「ええ。一通りはこれで終わりね」

 エリナが笑みを浮かべ、手に持っていたコップをこちらへと差し出す。
 そのコップに入っているのは、冷たいウーロン茶。
 コップを受取り、中に入っているウーロン茶を一気に飲み干す。

「溜まってた書類はこれで一通り終わったか。……それにしても、面倒な」
「あのね……エザリア達がいるから、この程度で済んでいるのよ? アカツキ会長はこれよりも多くの書類をチェックしてサインをしてたんだから」

 一国と一企業で、企業の方が仕事が大変というのは……まぁ、純粋に規模の差というのもあるだろうな。
 シャドウミラーは多くの世界と貿易をしているし、幾つもの条約を結んではいる。
 けど、純粋にシャドウミラーの規模として考えれば、ネルガルの足下にも及ばない。
 ……まぁ、量産型Wとかを数に入れてもいいのなら、話は別だが。
 他にもエザリアを始めとして有能な政治班の面々がいるというのも大きい。
 エザリアには大きな権限を与えているので、それこそ本当に俺でなければ決断出来ないような用件以外はエザリアが処理出来るようになっている。
 そう考えれば、シャドウミラーという組織は何だかんだと上手く回っていると言ってもいい。

「ふぅ。……美味いな」
「あのね、別に何か高級な茶葉を使っている訳じゃないわよ? これは千鶴が作ってくれたウーロン茶なんだから」

 俺の言葉に、エリナがどこか呆れたように呟く。
 その言葉に笑みを浮かべ……暫く、俺とエリナの沈黙が部屋の中に満ちる。
 普通であれば、女と……それも友人以上恋人未満とでも呼ぶべき女と一緒の部屋にいて、沈黙するというのは居心地が悪い。
 だが、今の俺とエリナは、何も言葉には出さずとも、お互いに居心地の悪さといったものは感じていなかった。
 そんな中……ポツリとエリナが口を開く。

「ねぇ、アクセル。本当にアクセルが行かなきゃ駄目なの?」

 一瞬何の事を言っているのか分からなかったが、すぐに何の事を言っているのかを理解する。
 そう、それは俺が明日行う事に関して……それを行う為に、マブラヴ世界からホワイトスターに戻ってきているのだから。

「ああ。何と言っても、俺がやるのが一番確実だしな」
「……そう言っても、どんな世界に繋がるか分からないんでしょう? それこそ、もしアクセルでも生き残るのが難しい世界だったら……」

 心配そうなエリナ。
 まぁ、その気持ちは分からないでもない。
 エリナはナデシコ世界からやって来た人物であり、それはつまり俺がゲートを使って全く未知の世界に向かうといった行為を初めて見るのだから。
 けど、ミナトの方はそんなに心配していなかったんだけどな。
 この辺はしっかりと俺と深い関係にあるミナトとエリナの差ってところか?

「安心しろ。俺がそう簡単に死ぬような事になると思うか? 俺に物理攻撃は通用しない。もし俺をどうにかしたいのなら、それこそ魔力や気といったものを使う必要がある」

 まぁ、俺の念動力の危機察知能力を跳び越え、その上で魔法障壁をどうにかしなければならないけどな。

「でも……次に行く世界が魔法や気がないとは限らないでしょう? 実際。ネギま世界、門世界、Fate世界といった風に、魔力や気といったものがある世界に行ってるんだから」
「……門世界はゲートを使って転移した訳じゃなくて、向こう側の門からやって来たんだけどな。Fate世界の方も転移したのは俺の意志じゃないし」
「それでも、ネギま世界は行ったんでしょう?」
「そっちも、意図した転移じゃなかったんだけどな」

 ブルーコスモスやセイラン家の企みで暴走した感じのゲートでの転移だった。
 そう考えれば、もしかして普通に転移するだけで魔法のある世界にはいけないのでは? という思いがあった。
 いや、別に魔法のある世界に行きたくないって訳じゃないんだけど。

「ともあれ、大丈夫だって。それよりも今日は俺の送迎パーティをやるんだ。折角なんだし、エリナも笑顔で送ってくれ。……な?」
「もう、馬鹿」

 俺の言葉に何故か頬を赤く染め……この日の送迎パーティの夜は、エリナも俺達と同じ寝室で夜を過ごす……つまり、一線を超える事になる。
 まぁ、既に一線は超えてたんだけど。





 送迎パーティの翌日、俺の姿は転移区画にあるゲートの側にあった。
 周囲にいるのは、魔法球の中に入って昨夜……今朝方の疲れを癒やした恋人達。
 その中には、マブラヴ世界に出向中のスレイの姿も当然あった。
 スレイはまだマブラヴ世界に派遣されているのだが、今日は俺が未知の世界に転移する日だ。
 だからこそ、昨夜の送迎パーティに参加していたんだし。

「アクセル、気をつけて……とは言わないわ。ただ、最後に私達の下に……私の下に戻ってきてくれればいいから」

 そう告げるレモンと唇を重ねるだけのキスをし、コーネリア、マリュー、スレイ、シェリル、あやか、千鶴、円、美砂、エリナ、ミナトと順番に唇を重ねていく。
 深いキスではなくても、11人もの人間とキスをするとなれば、当然時間が掛かる。
 ……他にもシャドウミラーの幹部陣が集まってきているので、そっちには悪いと思うんだが。

「アクセル、気をつけてね?」

 唇を離したミナトが、そう告げる。
 レモンと違う事を言っているのは、やはり俺との付き合いの長さによるものだろう。
 エリナもそうだが、ミナトも俺と付き合い始めてからはまだそれ程経っていない。
 つまり、それだけ俺の事を理解し切れていないという事か。
 そうして恋人達との口付けを終えると、次に他の面子に視線を向ける。
 イザークは何だか深い溜息を吐いているし、ムウは口笛を吹いてナタルに注意されている。
 アウル、スティングの2人は照れくさいのか頬を赤く染めていた。
 他の面子もそれぞれ色々な表情をこちらに見せている。

「アクセル」
「アクセルさん」

 そう言って前に出て来たのは、ラピスと、そのラピスに手を引かれたルリ。

「2人共、どれくらい留守にするのかは分からないけど、それでも俺が帰って来る頃には、お前達も学校に通ってるんだろうな。その姿を見る事が出来ないのは、ちょっと残念だ」
「アクセル」

 再び短く俺の名前を呼ぶラピス。
 基本的に無表情なので、表情は変わっていない。
 だが、それでも少し寂しげにしているというのは十分に理解出来た。
 ……ラピスが俺の養子になってから、まだそんなに長い時間は経っていない。
 だがその短時間でここまでラピスの感情を取り戻したのだから、俺の仲間は色々と凄い奴が揃っているって事か。
 中でも熱心にラピスの面倒を見ていたのが、ルリとミナト、千鶴、マリューの4人だが。
 母性が強い、またはラピスを特に可愛がっている面々。
 他の面子もラピスを嫌っているという訳ではなく、特にこの4人がラピスを可愛がっていただけだ。

「ラピス、じゃあちょっと行ってくるな」

 クシャリ、とラピスの頭を撫でながら告げると、ラピスがそっと俺の服の裾を掴む。
 何だかんだと、ラピスもまだまだ子供だという事なのだろう。
 表情が殆ど変わっていないが、それでも寂しそうにしているというのは雰囲気で分かった。

「少し遅くなるかもしれないけど、俺に危険はないから安心しろ」

 正確には、危険があっても俺には意味がないのだが。
 それでも俺の言葉に少しは安心したのか、ラピスはそっと手を離す。
 最後に再びラピスの頭を撫でてから、俺はゲートの……リュケイオスの下へと向かう。
 空間倉庫の中には、既にゲートやマーカーといった物や、サラマンダー、ミロンガ改、ニーズヘッグといった機体も収納されている。
 正直なところ、ここまでやる必要はないのだが……だが、ゲートを設置出来る場所を確保するという意味ではそれなりに手こずる可能性もあった。
 また、その世界の厄介事に巻き込まれる可能性も十分にある以上、出来る事はするべきだろう。

「レモン、頼む」

 その言葉にレモンが頷き、ゲートを起動していく。
 この場合、転移座標の入力といったものはいらない。
 まぁ、それをやってしまうと未知の世界にいけなくなるからな。
 そうして俺を中心に光の繭のような転移フィールドが生み出され……

「じゃあ、行ってくる」
「転移」

 俺の言葉と、レモンの言葉が殆ど同時に発され、俺の姿は次の瞬間には別の世界に……そう思った瞬間、何とも言えない衝撃が身体を揺する。
 何だっ!?
 だが、その衝撃は全く何もなかったかのように、俺の転移は完了した。
 今までに経験したことのない、奇妙な転移。
 何か不具合があったのか? そう思って周囲を見回すも、周囲に広がっているのは一面の草原のみだ。
 ……いや、違う。俺からかなり離れた場所に草原ではない光景が広がってた。
 そこでは数機の機体が争って……いや、違うな。あれは模擬戦か。
 それはともかく、俺はその模擬戦を行っている機体に見覚えがあった。
 地上を移動している簡素な機体と、空中を飛んでいる重そうな機体。

「リーオーに……エアリーズ!?」

 そう呟くと、まるでそれが合図だったかのように背後に突然気配が生まれる。
 何だ!?
 咄嗟にそちらを見ると、そこには2人の人間が……それもレモン達に勝るとも劣らぬ2人の美人が気を失って草原に倒れていた。
 いきなり姿を現したその2人の姿には、まるで当然のように見覚えがあった。
 以前と比べると、大分大人っぽくなっているが間違いない。
 それは、俺がかつての世界で別れてしまった2人……本来はホワイトスターに連れていきたかったのに、どうしようもなく手放してしまった2人……

「凛、綾子」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213 
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