ソードアートオンライン 孤独者と闇裂く対剣
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第一部
第一章
少女達との出会い
__つばき。______椿。____椿!
「いい加減におきなさい!」
怒号が、響いた。
「ちょ、耳痛いっすよ。どうしたんですか園長。」
「全く、怪我したからってあまえてんじゃ無いっての。ほら、ご飯の時間だから待ってな。木綿季!藍子!挨拶ついでにご飯持ってきて!」
「「はぁい!」」
んー、今の声は誰なんだろ。園長は、あぁ、もういない。
新しく入った人だろうか。
___キャー、木綿季、危ないって!___大丈夫だよ!皆で食べたほうがおいしいって!___
嬉々とした声がだんだんと近づいてくる。
「こんにちはー!はじめまして、だよね!ボクは木綿季っていうんだ!宜しくね!」
「ああ、木綿季がすみません!はじめまして、木綿季の姉の藍子です。」
姉妹なのに両極端なんだな、と。それが二人に対する第一印象だった。
天真爛漫な木綿季と消極的な藍子。
明らかに逆方向な性格の二人なのに、どこか噛みあっている。
俺とあいつとは大違いだ...まぁ、本妻の子と妾の子との違いなんだろうな。
__おぉい!おぉい!どうしたの!ねぇ、ねぇってば!__
ひたっ、と手に何かが触れた。お陰で思考を中断してしまった訳だが。
すぐ前を見ると、木綿季の顔がすぐ目の前にあった。
どきっ、と心臓がはねあがるのを感じた。手を伸ばせば触れる所に、人の温もりを見つけた。
「あったかい...」
今まで感じたことのない、人の温もり。手と手が触れ合うだけで、幸せを感じた。
どきん、どきんと心臓が高鳴る。
「さぁ、次は君の番だよ?」
「...え?」
「君の名前は?」
「俺の名前は______」
この日、出逢ったこのふたり。
この二人との出会いが椿の人生を大きく変えることを、彼はまだ知らない。
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