サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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サトシ:「、、、」
ヒカリ:「、、、」
女性:「そしてその後、私は
ジョーイの家系と縁を切り、
看護を捨て自分の為に生きる事を決意した。」
カツラ:「という訳じゃ」
サトシ:「そうだったんですか、、、」
ヒカリ:「、、、」
ヒロシ:「一つ言いですか?」
女性:「何かしら?」
ヒロシ:「貴方が俺たちに手を貸す動機ですっ。」
女性:「動機?」
ヒカリ:「ヒロシ君っ」
ヒロシ:「貴方が看護の道とジョーイの家系を
捨ててこの15年を生きてきた事はわかりました。
ここにいる俺たちもみんな、貴方と同じく
それぞれの夢を断たれて今に至ります。
けど、貴方は俺たちと違ってポケモンバトルの
経験はないはずですよね?それに、
看護を捨てたなら、
ポケモンの治療だって断るはず。
そんな貴方が、どうして俺たちに、、、」
女性:「そんなの決まってるわっ」
ヒロシ:「!」
サトシ:「!?」
ヒカリ:「!?」
女性:「貴方達と同じよっ。
あたしが貴方達に力を貸す理由、、、、。
それは、、、シルフへの復讐よ」
サトシ:「えっ」
女性:「貴方達だって、シルフに
復讐してポケモン達を奪い返すつもりでしょ?」
ヒカリ:「復讐だなんてっ、、、
あたしたちはそんなっ、、」
女性:「ポケモンを見つけ出して
世界を取り戻す、、、。
どんなに綺麗事を並べたって、
今の時代じゃ、それは復讐と一緒じゃない」
サトシ:「俺たちはただっ、
失ったポケモン達とまた一緒にこの世界で
生きて行きたいだけなんですっ。
ただ、失ったポケモンの行方を探るその為には、
シルフを倒す必要性があるってだけで、、、」
女性:「一緒よ、、、。奪われた物を
取り戻す為には復讐心が働くもの、、、。
シルフを倒すという事は、復讐心がなければ
果たせないわ」
ヒカリ:「でもっ!」
カツラ:「良いではないかっ」
サトシ:「!」
ヒカリ:「カツラさん!」
カツラ:「復讐心だろうと何だろうと、
今のわしらには1人でも多くの仲間が必要じゃ」
ヒカリ:「カツラさん、、、でも、
あたしたちは、、、」
サトシ:「ヒカリっ、よすんだ」
ヒロシ:「わかりましたっ。
一緒に力を合わせて頑張りましょう」
ヒカリ:「ちょっとヒロシ君っ」
サトシ:「ヒカリっ、大丈夫だ!」
ヒカリ:「!」
サトシ:「俺たちがやろうとしている事は
復讐なんかじゃないっ!」
ヒカリ:「えっ、、」
サトシ:「俺たちがやろうとしているのは、
ポケモン達の救出だっ!大事なポケモン達を
守りたい、助けたい、、、俺たちは
その心を共有して今までやってきただろ?」
ヒカリ:「、、サトシっ」
サトシ:「自分の心を決めるのは自分自身!
俺たちが胸に秘めてるのは復讐心なんじゃない!
、、、ポケモンとの絆だろ?」
ヒカリ:「、、サトシ、、、うんっ!(笑顔)」
女性:「、、、」
ヒロシ:「ふっ、、、(笑み)とりあえず、
今日からよろしくお願いしますっ(礼)」
女性:「、、、こちらこそっ(礼)」
サトシ:「よろしくお願いしますジョー、、
じゃなかった、、、えーっと、、」
女性:「一応、マリナって名前だから
それで呼んでちょうだい」
サトシ:「えっ?」
ヒカリ:「マリナ?」
女性:「マリナ・ウェルサルト・ジョーイ。
それが私の本名よ」
サトシ:「そうなんですか、、、。
よろしくお願いします!マリナさん!」
ヒカリ:「よろしくお願いします」(コソコソ)
女性:「、、、よろしく(礼)」
カツラ:「ほっほっ、では新しい仲間の加入に
乾杯でもしようかのっ」
ピンポーン(店員呼び出しボタン)
ザッ(個室のしきり)
コジロウ:「はいはいっ、、、おっ、
話はまとまったか?」
カツラ:「今日からワシらの仲間の、
マリナさんじゃっ、、かわいいじゃろ」
マリナ:「ちょっと!」
ヒロシ:「はははっ♪」
コジロウ:「俺はここの
マスターやってるコジロウだ!よろしく!」
マリナ:「あ、、初めましてマリナです(礼)」
ムサシ:「ちょっとー!アタシの事も
ちゃんと紹介しなさいよ
ジャリンコどもーー」(酔)
コジロウ:「ムサシ!」
ムサシ:「この店で一番偉いのは
このアタシなんだからねア・タ・シ!」
コジロウ:「はいはい」
ヒカリ:「とりあえず注文しましょ!!
あたしノンアルハナダブルー!」
サトシ:「俺、マッサラヨーグル!」
カツラ:「わしとヒロシ君は生でいいじゃろ?
マリナさんは何にするかの?」
マリナ:「私ブラッティメアリー」
コジロウ:「よし、じゃあ今
持ってくるからちょっと待ってろ!」
その後、サトシ達は久しぶりに
楽しいひと時を過ごし、
マリナを連れて研究所に戻った。
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