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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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445部分:第六十二話 マチュピチュへその三


第六十二話 マチュピチュへその三

 ある山を下る途中だった。そこで。
「むっ」
「来たか」
 先頭を並んで歩くミロとアイオロスがそれぞれ述べた。
「あの者達が遂に」
「出て来るな」
「出て来るっていいますと?」
「まさか」
「そうだ、そのまさかだ」
「狂闘士達だ」
 警戒する顔で後ろの他の聖闘士達に対して告げたのだった。
「出て来るぞ」
「ここでな」
「あの連中がですか」
「マチュピチュから」
「安心しろ」
 警戒の念を強めた彼等に告げたのはミロだった。
「あの者達ではない」
「インプ達だ」
 彼等だというのだった。
「おそらく第二波だ」
「その者達だ」
「そうですか。インプ達ですか」
「あの連中の中での雑兵ですね」
 それを聞いてまずは安心した青銅の者達だった。
「ここで決戦かって思いましたけれど」
「とりあえずはそれはなしですね」
「まあ覚悟している場所で戦いたいですからね」
 別に恐れてはいなかった。ただ心構えをしている場所ではないのでそのことに戸惑ってしまっただけのことだったのだ。それだけであった。
「まあ出て来るっていうんなら」
「俺達が相手してやりますよ」
「いや、それには及ばぬ」
 しかしであった。今度はアイオロスが出て来たのであった。
「私が相手をする。御前達は休んでいることだ」
「いえ、そう言われましても」
「俺達も。その」
 青銅の者達が困った顔でそのアイオロスに対して言葉を返した。
「戦わせてもらいたいっていうか」
「ですから」
「いや」
 しかしであった。ここでもう一人出て来たのであった。
「俺が行こう」
「えっ、ミロ様」
「今回もですか」
「そうだ。このインプ達の相手もこのミロがしよう」
 実際にこう言ってみせたのだった。
「ここでもな」
「ええと。ですから」
「俺達もですね」
「御前達の出番はマチュピチュに着いてからだ」
 そこからだというのであった。
「そこに辿り着いてからだ。いいな」
「そこで、ですか」
「俺達は」
「そうだ。わかったな」
 あらためて彼等に告げるミロだった。
「それはな」
「何かやっぱり」
「そうだよな」
 しかし彼等はミロに対しても言うのだった。
「俺達も戦いたいっていうか」
「ですから」
「それには及ばないということだな」
 ここでアイオロスが彼等に告げてきたのだった。
「そういうことだな」
「っていいますと」
「やっぱり俺達の出番はですか」
「マチュピチュまで待つことだ」
 見ればアイオロスもだった。何時の間にかその足の動きを止めていた。そのうえで彼等に対して告げていたのである。
「マチュピチュにいるインプ達の数は相当なもののようだな」
「相当な、ですか」
「そんなにいるんですか」
「そうだ。かなりのものだ」
 こう述べるアイオロスだった。
 
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