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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜

作者:ドリ男
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サトシ:「今の子供たちってさ、
旅をした事ないんだよなっ」




ヒカリ:「そうよねー、、、。
あたし達の時は10歳になったら旅に
出たんだもんねっ」




サトシ:「そうだなー、、、。
あの時は良く人の自転車壊したっけな!」




ヒカリ:「偉そうに言わないのっ!
元はと言えば、サトシのせいで
他の地方も歩くハメになったんだからねっ!」




サトシ:「だからごめんって笑
その(せつ)はとっくの昔に謝っただろー?」




ヒカリ:「もうっ」





サトシ:「でも、旅はほんと楽しかった!」




ヒカリ:「、、、うん(笑顔)
あたしも楽しかった!色んな人に出会えたし、
色んな経験もしたし!」




サトシ:「色んなポケモンに出会って、
どんな時も一緒だったもんなっ!」




ヒカリ:「今思えば、良く子供だけで
野宿したり山を登ったなって思わない?」




サトシ:「あぁ!断崖絶壁も
へっちゃらだったしな!」




ヒカリ:「あははっ、確かにそうねっ、
何回か落ちた事もあったもんね笑」




2人は過去の話を掘り返す度に、
懐かしさを感じながら笑い合った。




サトシ:「今の子どもたちが聞いたら
信じてもらえないかもなー」





ヒカリ:「そうねっ、、、なんか、
そう思うと時代って、
あっという間に変わっちゃうのねっ」



サトシ:「うんっ」(微笑)





ヒカリ:「、、、でも、あの時は辛かったよ?」




サトシ:「え?、、、あぁっ、あの時か」



話は旅の内容から、別れの内容になった。






ヒカリ:「港でサトシ達を見送る時はさっ、
本当に寂しかったんだー、、。
初めての旅が、凄く楽し過ぎたから、、」



ヒカリが少し寂しそうな笑顔で
小川を見つめる。






サトシ:「俺だってそうだったぜ?」



ヒカリ:「えっ」



サトシ:「あの時はみんな
それぞれの夢があったから前向きに次の旅は
出来たし、旅だって初めてじゃなかったけど、
でもやっぱり、仲間とはぐれるのは
何度経験しても寂しいもんだよっ。
どんなに笑顔で別れてもなっ」




ヒカリ:「、、、そっか、、。
やっぱりみんなそうなのよねっ」




サトシ:「正直、今はヒロシやヒカリに
また出会えて、ホッとしてるんだ!
俺達は今、旅こそはしてないけど
またこうやってヒロシやヒカリ、
カツラさんやコジロウ、、、旅で出会った
みんなと一緒に居れることがさっ!
俺、、、凄く嬉しいんだっ」



ヒカリ:「、、、サトシ、、」






サトシ:「ヒカリ達と一緒に過ごす中で、
なんだか子供の頃の自分に
戻れそうな気がしてさ、、、」




ヒカリ:「、、、」




サトシ:「俺は大人になったけど、、、
でも、中身は全然、昔と変わらない
子供のままなのかな?(笑顔)」



ヒカリ:「サトシ、、、」



ヒカリは、サトシに聞きたい事があった。













ヒカリ(サトシ、、、サトシは、
もし世界を変える事が出来たなら、
また旅に出ちゃうの?)













サトシ:「、、あ、ムサシもいたなっ!
あぶねーっ、忘れるとこだった!」



ヒカリ:「、、、、、」



サトシ:「ヒカリ、どうした?」



何かを言いたそうな顔で
サトシを見つめるヒカリ。




サトシ:「何かしたか?」




サトシは気にかけた様子で
ヒカリと目を合わせる。






ヒカリ:「、、、ねぇサトシっ」




サトシ:「ん?、、どうした?」




ヒカリはサトシと目を逸らさず、
面と向かって口を開いた。












 
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