聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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316部分:第四十二話 空中庭園その八
第四十二話 空中庭園その八
「コルネホロス!」
「なっ、これは!」
「あのホエールの技と同じか!」
「このアルゲティ、侮るな!」
ここではじめて叫び声をあげるアルゲティだった。
「白銀聖闘士、その力をな!」
「う、うわああああああーーーーーーーーっ!」
アルゲティの技もかなりのものだった。インプ達はそれを受けて天高く吹き飛ばされる。そうしてモーゼスの技を受けた同胞達と同じように地面に叩きつけられるのだった。
「くっ、何て技だ」
「これが白銀聖闘士の力だというのか」
「そうだ。これこそが聖闘士の力だ」
アルゲティもまたこう言うのだった。
「わかったな、これで」
「おのれ、何という力だ・・・・・・」
「無念・・・・・・」
インプ達の多くがこれで倒れた。そうして技を繰り出しているのは彼等だけではなかった。青銅の者達もまたその技をそれぞれ繰り出していたのだった。
「受けやがれ!」
「行くぜ!」
グリーザとチクがそれぞれ技を放とうとしていた。
「ラングート!」
「マッハスペシャル!」
グリーザは手刀を一閃させチクは無数の拳を繰り出していた。それで多くのインプ達を倒していた。
次はニコライとブリットだった。彼等も技を放っていた。
「ブルーブリザード!」
「ホワイトファング!」
ニコライは吹雪を放ちブリットはその両手を爪のようにさせて風で切っていた。彼等もまた自分達が持っているその技を出しているのだった。
「何だとっ!?これが青銅の者達の力か!」
「聖闘士として最下級にあるのではなかったのか!」
「おいおい、何度も言うが馬鹿にするんじゃねえよ」
グリーザが苦笑いを浮かべて驚く彼等に対して言った。
「俺達は最悪でも音速の動きができるんだぜ」
「音速だと!?」
「そこまでの速さでか」
これはインプ達にとっては想像もできない速さであった。この辺りに所詮は雑兵でしかない彼等と聖闘士達の違いが出ていると言えた。
「動けるというのか」
「そしてその技は」
「そうだ」
今度はニコライが彼等に答える。
「聖闘士にはそれぞれ独自の技があるのだ」
「それがその技か」
「ここまでの威力があるというのか」
「だから馬鹿にするなって言ってるだろ?」
チクもまたそこを強調する。
「聖闘士は黄金の方々だけじゃないんだよ」
「わかったら潔く死ね」
最後はブリットが締めた。
「戦ってな」
「ほざけ、我等狂闘士に逃亡はない!」
「戦いを恐れることはない!」
こうして聖闘士達とインプ達の激戦がはじまった。アルデバランはその中で空中庭園に向かう。インプ達は彼の前に立ちはだかろうとするがそれは適わなかった。
「アルデバラン様ここは!」
「俺達が!」
六人がそのインプ達を倒していくのだ。そうして彼の道を開けるのだった。
「ですからどうかそのまま」
「空中庭園にお向かい下さい」
「済まぬ」
アルデバランは目の前で戦う彼等に対して礼を述べる。
「では。行かせてもらうぞ」
「はい、それでは」
「ここは俺達に任せて」
「空中庭園にいる十人の狂闘士達」
そこにはドーマも入っていた。
「全て倒してやろう」
「それができるのはアルデバラン様だけです」
「ですから」
「よし」
今度は一言であった。
「では行くぞ」
「はい、勝って下さい」
「どうかこの戦い」
「黄金聖闘士に敗北はない」
これがアルデバランの返答だった。
そうしてそのまま空中庭園に入った。いよいよ空中庭園での死闘がはじまろうとしていた。
第四十二話 完
2009・7・31
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