| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ガンダムビルドファイターズ ~剣聖の煌めき~

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

開幕! 後編

「もう………! 」

「一発っ………!! 」

またお互い距離を詰め、今度は左拳と左手の掌底が激突する。今度はすぐにお互い弾かれたが、吹っ飛ばされた距離はアストレイレッドフレームの方があった。

「まだだよっ! 」

手のひらを地面に着けて受け身を取ろうとすると、両腕が砕け散ってしまった。

「うわっ!? 」

急なことで受け身が取れず、そのまま地面に倒れこんだ。
攻撃に耐えきれなかったの……!?

「どうやら、ここまでのようだな。両腕が無い今、戦うことは出来ないだろう」

シャイニングガンダムはこちらを一瞥したあと、背中を向けて歩いていった。

「…………しかし、噂以上ではあったな」

シャイニングガンダムの両腕に亀裂が入っているのを確認すると、バトル中断のアナウンスが鳴った。





ーーー--





「ミヤモト ユウ。いいバトルだった。精進しろよ」

そう言い、メガネの人は立ち去っていった。

「…………強かったなぁ」

けど、次元覇王流なんて聞いたことない。マイナーなのかな?けど、あんなに鋭い技なら、少なくとも聞いたことはあるはずだけど。

「おーし!次は俺とバトルをしようぜ! 」

考え事をしていると、また別の人が対戦を挑んできた。それと同時に、携帯電話が鳴った。
取り出して相手を確認してみると、相手はミサキちゃんからだった。

「ごめん!今日はここまでにしとくよ! 」

そう言い、お店の外に出て電話に出る。

「もしもし!久しぶり!元気にしてた? 」

『そっちは相変わらず元気そう…………それより、今どこにいるの……? 』

「いつものお店だよ!そういえば聞いてよ!さっきスッゴく強い人と戦ったんだけど、ギリギリのところで負けちゃったんだよね! 」

『そう………ミヤモトさんは初心者のわりには強いけど、あくまでも素人だから仕方ない……』

「そうだけど、前に戦ったカワグチさんとはまた別の強さで、『次元覇王流』っていう流派の技が凄かったよ!技も鋭くてキレもあったし、炎みたいに燃え上がってたし、かっこよかったよ! 」

『…………多分、その人知っている人かも……』

「そうなの?有名な人なのかな? 」

『違うけど、多分有名になる…………有名と言えば、この地域ではあなたも有名……』

あれ?そうなの?確かに人が多くなってきたけど、地域レベルで有名になってたんだ。

『〇◇店のある時間に現れ、圧倒的剣術で敵を切り伏せる武士(もののふ)がいる…………っていう噂が、ガンプラバトルをやっている人達に広まったみたい……』

「そうだったんだ………けど、おかげでいろんな人達とバトル出来たし、いいよね! 」

「そう言うと思った……」

電話越しからの声と、人から発せられる声が重なった。後ろを振り返ると、ミサキちゃんが携帯電話を片手に立っていた。

「久しぶり……」

「久しぶり! 」

お互い携帯電話をポケットに入れ、ミサキちゃんに抱きつこうと飛び込む。

「抱き付かないで……」

「あー、ごめんごめん! 」

ミサキちゃんから離れると、何故か小さく溜め息を吐かれた。え?そんなに嫌だったの!?

「とりあえず、ガンプラ出来た……」

そう言ってミサキちゃんは、肩に掛けてる鞄からガンプラを取り出した。

「アストレイレッドフレーム改をベースに、ミヤモトさんように改造した……。主武装となるガーベラストレート/タイガーピアスは、一からフルスクラッチをして強度、切れ味を通常の倍にしてある…………改めて名付けるなら、月光刀 (のぞみ)と月光刀 朔夜(さくや)……。
バックパックはバランス型のエールストライカーに変更…………バーニアも増設して作り込んだから、機動力も上がってる…………本体は赤白から、ミヤモトさんの好きな紫と白に変更したから……。
そして、ビームライフルは見た目はそのままだけど、金属パーツを入れたから出力を上げての攻撃も可能…………シールドはガンダムエクシアの物に変更して、先端にはビームサーベル機能も追加した……。
更に…………」

そこから約十五分近く、ミサキちゃんが作ってきたガンプラの説明を続けてきた。
僕は最初の段階で頭がパンクしそうになり、頭から煙が出てるんじゃないかと思ったよ。

「…………以上、あなたのガンプラについての説明は終わり……」

っと、ガンプラについての説明が終了した。正直、ガンダムを知らない僕には全然ついていけなかった。

「…………よ、よく分からなかったけど、分かったよ! 」

「…………そういえば、あなたはガンダムは知らなかった…………ごめん、つい夢中になって……」

と、俯いて謝ってきた。

「大丈夫!気にしてないよ! 」

っと、ミサキちゃんに抱き付きながら言う。さっき注意されたばかりだけど、仕方ないよ!だって可愛かったんだもん!

「ミヤモトさん……苦しい…………」

「ごめんごめん! 」

名残惜しいけど、すぐにミサキちゃんから離れた。

「ふぅ…………とりあえず、機体名だけでも分かった……? 」

「うん!そこはちゃんと分かったよ! 」

「ならいい………あとは実際に動かして……」

「OK!…………って言いたいけど、稽古の時間がもうすぐだから、また今度でいい? 」

「うん…………ガンプラはあなたが持ってて……」

そう言われてガンプラを受け取り、手を振ってミサキちゃんと別れる。

「じゃあねー! 」

「うん……」





ーーー--





そして一週間後。遂にガンプラバトル大会inヤザワカップの日が訪れた。
大会を行うヤザワ商店のバトルシステムの前に、僕とミサキちゃんは立っていた。

「すぅぅ~…………はぁぁ…………」

自分の胸に手を当て、深く深呼吸をする。

「緊張してる……? 」

「………うん、まあね。始めての大会だから、いったいどうなるのかなって。
けど、大丈夫!緊張もあるけど、それ以上にワクワクしてるから! 」

「そう………じゃあ行こう……」

「うん! 」

『さあ、準備は出来ましたか!?では始めるぞ!ガンプラバトル…………スタァァァトォォ!! 』

『GUNPLA BATTLE combat mode』

『Startup』

『Model Damage level Set to C』

『Please Set Your GPベース』

『Beginning plavsky particle 』

『Dispersal』

フィールドは、いつものお店で見るよりも広大で、宇宙空間から地球圏内まで広がっていった。

『Please Set Your GUNPLA』

『BATTLE START』

「モチヅキ ミサキ……ガンダムステラ……出ます」

「ミヤモト ユウ!ガンダムディザイア!!行くよ!! 」

フィールドには計36組のチームが出撃した。僕達が出た所は宇宙空間だった。

ヤザワカップは、スコア制で予選を行い、上位16チームが本選へと進めるらしい。そして、まず行われたのが、このバトルロワイヤル。
制限時間内に生き残っていれば、ポイントを得られるらしい。また、倒した敵の数だけポイントも上乗せらしい。

「行くよ、ミサキちゃん! 」

「うん………」

フィールドに出て進んでいくと、向こう側からも二機が向かってきていた。

「ゲルググにエルメス…………エルメスにはファンネルがあるから気をつけて……」

「了解!やるよ、ガンダムディザイア!! 」

ブーストを加速し、二機へと一気に接近していく。その速度は、アストレイレッドフレーム フライトユニットとは段違いの速度だった。

『速い!? 』

ゲルググとエルメスが迎撃をしてきたが、シールドを使わずに、全て回避していく。

「ミヤモトさん………回りを見て……! 」

ミサキちゃんに言われ周囲を見ると、エルメスのファンネルで囲まれていた。

「大丈夫っ! 」

ファンネルを気にせず、そのまま前進していく。しかし、狙われてたかのように、背中に向けて一斉に攻撃してきた。

「まだ上がるよ! 」

更にブーストを加速させ、ファンネルの攻撃を置き去りにする。

『避けた!? 』

『ならっ! 』

ゲルググがビームナギナタを構えて接近してきた。ビームナギナタの間合いに入ったところで水平に斬り払われたが、斬り払われるよりも速く月光刀 望を抜刀し、ゲルググを右腰から左肩にかけて斬り伏せた。

そのまま勢いを乗せ、迎撃を回避しながらエルメスまで接近する。

「双天流!弐の型!! 」

月光刀 朔夜を抜刀し、逆手持ちにして水平に斬り払う。そこから逆手から持ち替え、月光刀 望と朔夜で左右から水平に斬り払う。そして、二度左右から斬り払う。

エルメスも一気に斬り伏せ、二刀の刀を鞘に納める。

「お疲れ………と言っても、まだ終わってないけど……」

後ろから、ミサキちゃんのガンダムステラが来た。

「うん」

フィールドの地球を見て返事をする。
………………。

「?どうしたの……? 」

「なんでもないよ!それより、次を探しに行こっか! 」

「うん……」


そう、なんでもないよ。ただ、改めて思っただけなんだ。やっぱり、ガンプラバトルは面白いってね!

 
 

 
後書き
さて、ガンプラバトル大会に突入!ここまでは順調なペースでの更新ですね…………この5ヶ月間は、本当に忙しかったから書く時間もありませんでしたからね。

さて、正直これからの流れを決めていないので、ガンダムブレイカー3をやりながら考えたいと思います。
では、また次回お会いしましょう。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧